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第八話 ダンジョン挑戦 その3

 俺たちは周囲に気を配りながらダンジョンを進む。

 すると、薄暗い通路の奥から何かか近づいて来る気配がする。

 『シュッ』

 何かが飛んでくる気配がして俺とロイは横に飛びかわす。すると先までいた場所に粘着性の液体の様な物落ちた。


 「なんだ!?」


 俺は魔法を発動させ奥を照らす。

 そこには天井に張り付き、俺たちを狙っている蜘蛛の魔物がいた。

 大きさは俺たちと同じくらいだろうか。

 明らかに普通の蜘蛛の大きさではない。

 ただ、大きさ以外にも普通の蜘蛛と違い目が赤く光っている。


 「気をつけろ!」


 ロイが叫ぶと、魔物は粘着性の液体を俺たちに向かって吐く。

 魔物ってこんな早く動くのか?

 しかも確実に俺たちを襲っている。

 初めて狩られる側の立場になったけどこのまま狩られるワケにはいかない。

 俺は粘着性の液体をかわすとすぐさま魔法を発動させる。

 魔物に向かって火の矢が降り注ぐ。

 それは次々に魔物に突き刺さる。


 ……やったか?

 おそらく生物系ならば火は有効なはず。

 蜘蛛の魔物は燃えていて、しばらく遠くから様子を見ていたけど魔物が動く様子もない。

 一応水魔法で鎮火させてみたが死んでいるようだった。


 「ふぅ〜……」

 「さすがハルだな」


 珍しくロイに褒められた。

 それにしても初めての戦闘だったけど意外とスムーズに動けたな。

 我ながら自分で自分を褒めたい。


 「でも、あまり洞窟では火は使わない方がいいらしい。意識を失う事があるらしいからな。だから俺は魔法が使えないと思って装備を整えて来たんだ」


 えっ?

 そうなの?

 じゃあ先に言ってくれればイイのに……。

 でも洞窟で火を使うと意識を失う……なんでだろ?


 なんて考えているとロイは魔物の死体に近づき胸の辺りに剣を突き刺した。

 何をしているのかと思ったら突き刺して出来た裂け目から手を入れ何かを引っ張り出す。

 それは魔石だった。


 「おぉ!」


 俺は驚き感嘆の声をあげた。


 「ん? ハル、魔石の事も知らなかったのか?」


 しまった!

 バレてしまった!


 「まぁハルなら仕方ないか。魔物は心臓部に魔石がある。それが動物と魔物の違いだ。そして強い魔物程大きな魔石が取れる。魔石は魔力が溜まっているからいろいろな使い方が出来る。さっきのランプみたいにな。だから魔石は素材として売買される。冒険者たちの稼ぎの一つでもあるな」


 実に分かりやすく説明してくれた。

 俺の常識レベルが1上がった。

 いやいや、違う違う。

 でも魔物から魔石が取れて魔石を売ればお金になる。

 これは重要な事だ。


 とにかくダンジョン初戦は俺の魔法で勝利を得た。


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