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第三百八十一話 オリハルコンの剣

 そう言ってアドルノさんが部屋に入って来たアドルノさんの手には一本の剣が持たれている。

 あれが……。


「これがオリハルコンの剣……」


 アドルノさんはロイにその剣を持つように差し出すとロイはその剣を受け取りながら呟く。

 そのオリハルコン剣は造りはシンプルだけど、刀身が何か輝いているような気すらする。


「この剣は儂の今までで一番の出来だろう。それ、振ってみろ」


 アドルノさんは誇らし気にそう言いながら微笑む。どうやらアドルノさんにとっても、手応えがあったらしい。

 ロイがアドルノさんの言うように剣を振るうと『ヒュン』という風を切る音がする。

 

「凄い……」


 ロイはその感触に感激するように再度その剣を眺める。


「そうかそうか! なんて言ったって儂の最高傑作だからな! ルイーズの持つ剣にも遅れを取らないだろう」

「さすが師匠!!」


 アドルノさんとラートは剣の出来に喜びを表現してるけど、ロイはルイーズさんの名前を聞いて表情が曇る。


「ロイ……」

「……あぁ、大丈夫だ。俺はもう決意したんだ。この手でルイーズさんを解放するって」


 解放する……その意味はその言葉の意味のままではない。魔人化したルイーズさんを解放するって事はつまりルイーズさんを殺すと言う事……ロイにとって小さい時からの師匠であり、兄のような存在だったルイーズさんを手にかけるのはよほど辛い事だと思う。


「っと、ちょっと暗くなってしまったな。よし! 今日は久しぶりに飲むか!」

「……そうだな! 俺もちょっと飲みたい気分だしな」

「失恋のやけ酒か?」

「まだそうと決まってないわ!」

「はは! まぁ今日は飲むとするか! これからは後はゴルゾーラ教と決着をつけるだけだからな」

「まぁ確かに。いっちょ景気づけするか! よし! おーい、みんな!!」

 

 そうだ、後に控えるのはゴルゾーラ教との決戦だ。だから、こうやってみんなでゆっくり過ごせる時間は決着がつくまでないかもしれない。

 だから……。


 そう思った俺はみんなに声をかけて宴会する事にした。

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