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第三十四話 闘技大会 その2

 その後、ロイは順調に勝ち進み俺とあたる準決勝まで駒を進めた。

 今終わったランクAの冒険者と戦いは、少し試合時間が長引いたけど終わってみれば快勝だった。

 ロイは小さい時から才能があり、さらにルイーズさんという超一流相手に訓練してたらしいからそれに身体が慣れているからなんだろう。

 遅れをとる事はなかった。

 加えて、無詠唱を取得した事で加護が増え、魔力だけじゃなく身体能力も強化されているし。


 「ロイ、おめでとう!」

 「ロイ君、おめでとうございます!」

 「さすがロイ君!」


 俺たち三人は拍手をしながらロイを祝福して迎えた。


 「ありがとう。次はハルとの試合だな」


 そうだ。

 次は俺とロイの対戦。

 結局、闘技大会で腕を鍛えようとしたけどここまでシードの為、対戦はなし。

 その為、俺は何がなんでもロイに勝ってルイーズさんと対戦してみたかった。


 「ハルちょっと……」


 珍しくロイが手招きしながら小声で俺を呼ぶ。


 「明日の試合だけど身体強化の魔法も解禁して対戦しないか?」


 ロイからの突然の提案。

 確かに模擬戦は隠れてこそこそやってたから身体強化の魔法を使うと戦いが激しくなり、二人にバレる恐れがあったので控えていた。

 闘技大会は万が一な事があっても魔法陣もあるし、救護隊もいる。

 そして、大会だから二人に止められる事もない!

 ……終わった後が恐いけど。

 でも、俺も試してみたかったしルールでも認められている。

 ならば、今やらないでいつやる?

 今……やるしかないだろう。


 「そうだな。全力で戦える機会ってあんまりないからな」

 「決定だな」


 俺たち二人は目を合わせ頷き合う。


 「ねぇねぇ? 何話してるの?」


 気づけばアリィが近寄って来ていた。


 「い、いやさっきのランクAの冒険者との試合の事をロイに聞かれて……なぁ、ロイ?」


 かなり怪しい受け答えになったけどこれしか思い浮かばない。

……ロイあとは頼んだ!


 「そうだ。ちょっと試合に手こずったからハルに意見を聞いていたんだ」


 ロイは平然と受け答えしてるようだけど目が泳いでいる。

 これはヤバイか?


 「ふ〜ん……」


 アリィは疑いの目を向け、かなり怪しんでいたけどそれ以上追求はなかった。

 ふぅ〜。

 よし!

 とにかく明日だ。

 ロイと本気で戦う明日の試合が楽しみだ。

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