第二百八十七話 アースハイト攻防戦 その19
「うぉおおお!!」
俺はラートが作ってくれたドラゴンの隙を突き一気に決着をつける為、剣に纏わせる魔力を高める。
ラートが作ってくれたチャンスだ。無駄には出来ない。それに何度も同じ手が通じるとも限らないしここは一発で決める!
「させるか!!」
俺の攻撃を防ぐべく、ダグマルは黒い矢を放ってくる。
「だから、させないって言ってるでしょ!!」
しかし、ソニンがそれをさせない。
ソニンは風の刃でそれらを迎撃していく。
俺はその光景を見ながらドラゴンの首を目掛けて斬りかかる。前に倒したドラゴンは首を落とす事で倒せた。前のドラゴンの方が強かったし、そのドラゴンに効果があったとしたらこのドラゴンにも効果がある可能性が高い。ならば……そこを狙う!
俺は跳躍しながら隙の出来たドラゴンの首に対して首を切り落とすように斜めに斬りかかる。
「ちっ!」
俺の剣がドラゴンの首を捉える寸前にダグマルが舌打ちをしながら、ドラゴンの元を離れるように後方へと飛んだ。
俺はその光景を見ながら手に力を入れる。
「終わりだぁぁあああ!!」
俺は叫びながらドラゴンを仕留めるべく大声を出して力を込めた。




