第二百五十七話 ダンジョン挑戦 パート2 その36
俺は石像に詰め寄ると手前で上に飛んだ。
そして、俺の後ろからシャーリーの水虎が魔法障壁に噛み付く形で攻撃を加える。
その攻撃は石像の強力な魔法障壁を破るまでには至らなかったけどヒビをいれた。
「これはどうだ!!」
俺はシャーリーの水虎によって出来たヒビに向かって岩砲弾を放つ。
ひび入った魔法障壁はそれによって破られる。
そして、飛んで落下の勢いのまま俺自身も剣に魔力を纏わせその場所に向かう。
シャーリーの攻撃によって俺の行動に余裕が出来たから向こうに反撃する間もなく叩き込む。
時間稼ぎとは言ったけど、それまでに倒せるなら倒すに越した事はない。
俺は魔法障壁をかいくぐり石像に斬りかかる。
そして、その斬撃が石像を捉えようとしたところで石像を杖で受け止め、その瞬間に異変が起きた。
「!?」
杖と俺の剣が交錯した瞬間に剣に纏わせていた魔力が吸い取られるような形で消えた。
そして、俺の身体からも魔力が吸い取られるような感覚になり魔力操作が解けた。
つまり魔法が解けた状態になって俺と石像は剣と杖を交錯させている。
俺も力はあるけど石像もその見た目から想像できるようにパワーを兼ね備えていて力は拮抗する。
でも、杖と交錯して間、魔力を吸い取られているのでこちらが分が悪い。
「くっ」
俺はその場でどうも対応できなくて剣を押した反動を利用して後方へ飛び石像と距離を取った。
石像は俺が距離を取ると同時に魔法障壁を再構築させ降り出しの状態に戻った。




