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第百五十九話 ラース教皇国での出来事 その22

 衛兵は群衆を避けるように、ラース教皇国の総本山である建物の裏へ向かうように歩く。

 群衆は今建物正面に出ている巫女を見る為に表に集まっているので裏側にはほとんど人がいない。

 まぁ巫女様誕生の儀式で巫女様を見ずに裏に回るという人がいたとすれば何か悪だくみのある人だろう。

 衛兵は建物裏にある入り口に向かう。

 入り口には案の定厳重に衛兵が見張りを行っているけど、俺たちを案内している衛兵が声をかけると道を開けてくれた。

 

 「こちらです」


 俺たちは衛兵に従い裏口から建物の内部に入る。

 建物の内部はこれもまた白で統一されていて、質素な造りになっている。

 

 「キレイだね」

 「そうだな」


 シャーリーが呟いた言葉に返す。

 確かに白で統一された内部は圧巻の一言だ。

 なんかここにいたら悪い考えなんて出来ない気がする。


 「ラース教は何より清らでなければなりません。純白の白。そして、必要最低限の生活を基本とします。贅沢は心を汚し黒く染めるとされていますから」


 案内役の衛兵は俺とシャーリーの呟きに対して振り返り、ラース教についての説明をしてくれた。

 確かにそれは一理あると思う。

 でも、なかなかそれを実行するのは難しいかもしれない。

 今も王族と民衆に差があるように、そしてメイファちゃん達のような子供がいる。

 だからと言って出来ないから間違いだと言ってはダメなんだろうな。

 実行は難しくても理想を掲げそれに近づくってのが大事なのかもしれない。

 それにラース教も教えであって押し付けてないしな。

 きっとこれが押し付けていたら暴動とかありそうな気もするけど、押し付けないで自分ら中枢の者が実行してその姿を見せようとするのは偉いな。


 「さぁ、こちらの部屋でお待ちください」


 俺がいろいろ考えている間に部屋についたみたいだ。

 俺たちは案内された部屋へ踏み入れた。

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