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このゲームで死んだら地球のあなたも死にます。

魂を代価に、力を得た者は、もう戻れない。


最強アドオン=現実リンク型。

便利さの裏側には、“現実の死”という対価が設定されていた。


ただのチートテストのつもりだった俺の人生が、

今、ゲームという名の“死神の箱庭”で暴走を始める――。

副題:最初に開けたインベントリが、リアルの死刑宣告になるなんて聞いてねぇ!


†††『マイピ』1日目 夜明け†††


 今回はアドオンテストなので、どんなアイテムでも使える無敵の『実験モード』の「エデュケーション(教育系)オン」でゲーム開始! 

 ログイーン! と同時にインベントリを開けるショートカットを実行! アドオンがたくさんあるのでゲームのロードに時間がかかるのは織り込み済み! ショートカットをこの時点で使っておくと、読み込みが終わったと同時にインベントリが開く! ちゃっちゃと行こうぜちゃっちゃと!

 その、『ロードしている時間」に、「ゲームチップ」がテキストで流れるのが『マイピ』のお約束! 俺は『マイピ』に人生を捧げたような状態なので、そんなもの、全部頭に入ってるけど、……ヒトツだけ、見たこと無いテキストがよぎった。


【このゲームで死んだら地球のあなたも死にます。せいぜい長生きしてください】


 30秒ぐらい、表示されてたんじゃないだろうか?  あまりのメッセに記憶が飛んだ気がする。気がついたときには、いつもみたいに、『マイピ』のゲームチップが流れていた。

 さっきのメッセ、ゲームチップのテキストとはレイアウトが違ってたよな? チップテキストの前にもう一枚モニタがあるような気がした………パソコンでよくある、「ダイアログが最前面に出た感じ」……だったけど、なんだったんだろう?

 『マイピ』のメッセージは大体が視界右上に出る。

「え? 何? 今のメッセ……リアル地球からのメッセ? それとも白昼夢? 今日、大変だったもんな……おっ、とにかく、ロード終了!」

 まずは実験モードのアイテム一覧を開けて、今回チェックするアドオンを「手持ち(インベントリ-持ち物倉庫)」に移動。

 実験モードだから、ゲーム内で使える全アイテムを使える。アイテムも数百万あるから探すのも大変! でも、出すアイテムは今回テストするものだけ。

「まず、これがないと何もはかどらない俺の定番、一括破壊アドオン! 『オールデストロイヤーEX』。

 今回の新アドオン、『ホログラフィックデコイプロジェクター』プレイヤーの幻を見せるらしい。

 これも同じく、テストする医療アドオンの『点滴』、『エナジードリンク』、『医療用栄養食』。

 料理アドオンの『ポテトチップ』! 料理って興味無かったんだけど、ポテチの味見はしてみたい! 塩味かな? コンソメ味かな? っても、『マイピ』のVRだと味はまだわかんないんだけど。

 これもテストの『松明の湧き潰しアドオン』。

 『完成品ポテチ』。

 これも最新アドオン! 『ブロックテンプレートアドオン』。チートで似たようなことはできるんだけど……チートを使わないならこのアドオンが必要! しかもチートより使い勝手が良いと噂! 他に、 『アイテム収集アドオン』。 『液体スタックアドオン』」

 ……試したいのは他にもあるけど、とりあえず、一度インベントリを閉じないと、手持ちのアイテムをインベントリに送れないから………………パタン。


 眼の前をチョウチョがよぎった。

 『黒揚羽蝶』だ!

 レア動物だっ!

 実験モードでもモブは湧く。だからってレアがよぎる確率は、ダイヤモンドが掘削できる確率より低い! 実験モードだから商人に売れるわけでもないし、長く愛でられるわけでもないけど…………そっと……両手で捕まえて、インベントリにしまった。金色の鳥かごがあったな。あれに金色のメッシュをかけてこの蝶を中にいれてやろう。

 まぁ、後でいいや。先に、…………『ホログラフィックデコイプロジェクター』の確認をしたいから…………



 インベントリを閉じたら霧の中でした。

 インベントリを閉じたら霧の中でした。

 インベントリを閉じたら霧の中でした。

 

 なんで?


 手を伸ばした先は霧で四角に囲われてる! 上空まで! 白い穴の底にいる感じ。


 なんでなんでなんで?


 とにかく、一歩ずつ、あたりを渦巻き状に歩く。ロボット掃除機が渦巻き状に掃除範囲を広げていくあの感じ。手をかざしても霧は晴れないけど、歩いたら霧が晴れていく。俺の周り1ブロックずつでしかないけど……一歩先が崖や溶岩だってあるかもしれないから、足探りつつ、一歩ずつ。

  動いてはいるけど、「なんで?」が延々と頭の中をぐりぐるしてた。

  

  『マイピ』はブロックを積み上げた世界なので、目を凝らすと、平面でも「ブロックの端」がグレーに浮かび上がる。例えるなら、高級ホテルの床一面が赤い大理石に見えたとしても、じっくり見たらタイルの境目が見えるような感じ。そしてその「向こうのタイル」が霧の下に二センチほど見える。下に段差があるなら空間が見えるし、手前が土で向こうが岩礁なら、手前の土の茶色の向こうに、少しだけ岩礁のグレーが見える。

「隣のブロックがわずかに見えるのが、まだ助かるな……」


 それはさすがに、望みが低すぎやしませんかお客さん? と自分ツッコミしたが、事実だから仕方ない。


 とりあえず、ポテチあるから食ってみよう。

 パリポリ…………やっぱりVRだから、味わかんね…………音エフェクトが口元からパリポリ言うのウザ!



さて、魂を登録されたプレイヤー山崎悟です。

生きてます。今のところは。


次回――

『建設か破滅か、初期資材ゼロからの神域建築』

どうやら本格的に、俺の王国づくりが始まるらしい。

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