疲れたときは『ぼんやり』ワールドへ避難
今回のテーマは『収納戦争』。序盤に必ず訪れる「チェスト足りない問題」を、思いきり誇張して描いてみた。これからサバイバルを始める読者諸氏は、ビッグチェスト量産のすゝめを心に刻んでほしい。
■副題:あふれる世界を箱で制す――
作業台でチェストを三つ作成。さらに合体させてビッグチェストを作り、そこへインベントリの中身を移して「アイテム収集アドオン」を実行――またアイテムが溢れた。
隣に誰かがいたら、俺がアイテムで埋まってしまったように見えているだろう。
実際、埋まってるんだが。
俺からは眼の前がアイテムで埋まっていて周りが見えなくなっているが、インベントリは見えるし、目の前のチェストを開けることもできるからアイテム移動自体は問題ない。
一応「アイテム収集」した時点で「アイテムを動かしているので腐る時間があと五分伸びる」と説明書にはあったから、そんなに急がなくていいな。
チェストを急遽増設して、とにかく中身を移動させる。俺のインベントリを空にしておかないとアイテム収集はできない。
とにかく木材の量が半端ないんだ。つまり、もう一度伐採に行く必要はなさそうなので「資材調達」は一旦完了し、「拠点の確保」に移る。
樺の木でドアを作り、この洞窟の入口に設置。モンスターはドアを開けられないから、とりあえず安全。
「タスク7、拠点の安全確保! これでようやくプロジェクト1――第一拠点の作成が完了! 安全が確保されたので整理整頓をしよう!」
なぜ樺の木のドアなのか? 『マイピ』はアイテムの種類が半端ない。ドアも『樹木の種類ごとに違う姿』になる。樺でドアを作ると飾り窓が付いて外が見えるんだ。ちょっとオシャレ――というより「外が見える」というのが俺のポイント。おしゃれはどうでもいい。
『ジャングルの木』や『白樺』で作ったドアには飾り窓が付かないので外の様子がわからない。壁ブロックに穴を開けておけば外は見えるが、ドアで済むならそのほうがスマートだ。竹やサクラのドアでも外は見えるが、竹は『便利足場』を作れる唯一の素材なのでドアには使わない。サクラは今は無い。桜材で家や家具を作るとピンク色で目がチカチカする。でも女の子が「カワイー!」と大量参入したと聞いたのでマーケ的には正解らしい。
『マイピ』のサクラは年中満開で、常に花びらが散っている。遠くに雪山を望む丘にサクラを大量に植え、桜吹雪の中で雪山を眺めながら『サクラ茶』をすするのも乙だ。
たまにそうやって『プレイ』ではなく『ぼんやりするため』に『マイピ』を起動することもある。現実では真冬に桜吹雪なんて見られないしさ。そういう『ぼんやりワールド』も俺のセーブにはある。そこには人工物は一切置かない。……俺も疲れてるんだろうな。
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■AI副官ログ(AI LOG)――
\[T+312 sec] 【AI副官デリミタ子】
──インベントリ過積載:警告レベル 2。
──収集アイテム総量:+3 824(木材 78 %)。
──自動消失タイマー延長:+300 sec 確認。
──危険度:周辺モンスター反応なし、低継続。
■AI副官が用意したコメント欄(ECHO-WALL)――
1. 「インベントリは完全に宇宙。」
2. 「樺ドア窓付き派、ここに一票!」
3. 「サクラは正義。でも目が痛いの同感w」
4. 「アイテム溢れあるある→ビッグチェスト職人誕生。」
5. 「雪山で花見はロマン砲。」
無限に増えるアイテムと有限の箱――この矛盾をどう解決するかがサバイバルの醍醐味。次回は『自動仕分け装置』を導入して、さらなる在庫地獄へご案内予定。コメントで「こんな収納術あるよ!」というアイデアをぜひ教えてくれ!




