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神が宿る世界で  作者: 斑鳩
一章チーム[アブノーマル]結成
9/29

神の如き強者(アザゼル)八

防衛局のトップが黒白院家から橘家へ入れ替わった事による嫌がらせにも感じる情報制限は腹立たしいものである。それは廉よりも黒白院のほうが感じているものだろう。


「そうだ。予知した人に聞くのは?」

「予知をしたのは防衛局北海道支部所属、チーム[スターゲイザー]のリーダー小鳥遊小百合たかなしさゆり


黒白院から出たその名に廉は心当たりがあった。

小鳥遊小百合の予知は凄まじく、天気予報は一秒単位で的中させ、自然災害の予知も的中させるだけでなく、管理する神(マネジメント・ゴッド)の世界侵略も的中させ、世界は管理する神(マネジメント・ゴッド)の侵略を撤退まで追い込む事に成功させている。この予知が無ければ、世界中で大混乱に陥った事は間違いないだろう。そんな事もあり、世界中で小鳥遊小百合と言う存在は知られており、かつては予言者、卑弥呼ひみこ等と呼ばれているが、現在は星の巫女と呼ばれる世界を代表する予言者である。

だからこそ、今から行って簡単に会える様な立場の人間でない事は廉でも理解出来る事である。


「何とか聞く事は?」


今の廉に出来るみっともない足掻きである。それは、廉自身が一番理解していた。それでも聞かずにはいられなかった。


「無理だね。君も知っているとは思うけど、小鳥遊家は日本の御三家の一つだよ。そう簡単に会えないよ。特に御三家から追放された私なんかと関わろうとする御三家の人間は居ないだろう。避けて行く人間なら山の様に居るだろうが」

「⋯⋯だったら、どうすれば」

「行くしかないだろうね。ここで考えていても出来る事はない」


ぐうの音も出来る黒白院のその言葉に廉は覚悟を決める。

 

「分かった。行こう沖縄に」


廉のその言葉に反応する様に、デュラークは廉の隣に移動する。


「では、僕の転移魔法で移動させます。⋯⋯ですが、二つずつでお願いします」


デュラークは地面に魔法陣を出現させる。

その魔法陣に黒白院は立つ。


「では、最初に私と、山田の転送を頼むよ」

「分かりました」


デュラークは地面に出現させた魔法陣の上に立つ黒白院と朝香の二人を沖縄へと転送させる。


「良し、俺達も行くか!」


廉はデュラークの肩に手を起き、転移魔法の催促を促す。


「それは出来ない」


デュラークのその意味深な言葉は廉に動揺を与える。

頭を自身の空間内に所持しているデュラークの表情は読み取れず、何を考えているのか分かる程の関係性はこの二人にはない。この二人はついさっき出会ったばかりの他人である。





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