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その少年は、竜の少女に恋をする  作者: 滝岡尚素
第一部 世界と戦う前に
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四日目

 次の日。

 夕方頃になってウードがリュックに荷物をまとめ始めると、ガウが背後に立った。

 「もう帰るのか」

 そうだね、振り返ってウードは答える。


 明日、父親が帰ってくる時間が分からないためウードは今日中には(カナーティ)の家に帰っている必要があった。


 ――ほんとは帰りたくないけど……。

 まとめ終わったリュックを背負い、立ち上がるウード。

 「あ……」

 見上げるガウ。


 「いったん帰るよ。お父さん、帰って来るから」

 「わ、分かった」

 と言いながら、つい、とウードの上着の(すそ)を掴むガウ。


 「……ガウ?」

 「い、いや、これは」

 慌てて手を離す。


 ――少し、意識してくれてるのかな。

 だといいな。ウードは玄関に向かう。


 「じゃ、じゃあね」

 玄関先でガウとウードは見つめ合う。


 「う、うむ。どうせまたすぐ来るんじゃろ?」

 ウードは頷く。もう泊まることは出来ないけどね、と心の中で呟く。

 (きびす)を返すウード。


 ぴし、とウードの上着が引っ張られる。

 ガウがまた裾をつまんでいた。


 「う。す、すまん」

 「いいよいいよ」

 そのままの体勢で二人、見つめ合って。

 「またすぐ来るのじゃぞ」

 ガウの目を見つめたままウードは頷く。

 それでも名残惜しそうなガウの手。ウードはそこに自分の手を重ねる。

 「分かった。待ってて」

 ゆっくりとガウの手が裾から離れる。


 ――ありがとね、ガウ。

 ウードは手を振り、家を後にした。


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