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カッコつけたいからキメさせてくれ!  作者: 茉莉花じゃすみん
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ヨーソローパラダイス

カシワのパンツ考えるのが一番楽しい。

「何アレ……」

「いや俺が聞きたい」


俺は今回、カシワと共に任務のために路地裏へ向かった。

目の前に居るのは、標的となっているアンドロイドなのだが……。

なんかずっとずっこけている。

足を見ると、改造されてローラースケートになっていた。


「すんません、あの、ココまでは来れたのですが……」

「アッ、ゆっくりで大丈夫ですんで……」


すごく丁寧に謝られたので、丁寧な返事をしてしまう。

なんというか倒しづらい。


「立てたら動けるんですけど、立つまでが下手で……」

「手を貸しましょうか?」

隣にいたカシワが見兼ねて、近くへ駆け寄る。

正直危険極まりない行為だが、

五分近くも足を滑らせ続けているのを、見ていられなくなるのも頷ける。


優しく手を差し伸べるカシワ。

標的のローラースケート男はおずおずと手を伸ばし、そして手を取って。

「うわっ!」


カシワと共にずっこけた。


ローラースケート男の隣でV字開脚でずっこけているカシワ。

今日のパンツは、カピバラ柄である。

どこに売ってんのそんなパンツ。


「すんません、本当……」

「いえいえ、とりあえず立てそう、かな?」


ようやく立ち上がった男は、足をガクガクと震わせながらカシワに頭を何度も下げている。

カシワも微苦笑しながら何度も頷く。

日本人の優しさが垣間見える。


やさしいせかい。


「じゃあ、ココから行きますよ!ぼく、ヒカル源二(ゲンジ)の力をとくと見やがれ!」

「名前がアウトだよ!」


カッコよくローラースケートで滑り始める源二。

彼の動きはまるでパラダイスハリケーン。

「なんて早さだ!これじゃ追い付けない!」

「そうだろ!僕は風の中の少ね……ぐえっ!」

「寿司食いねぇ!」


カシワが腹部にグンとパンチを叩きこんだ。

その一撃で、源二の口からいろんな部品が飛び出す。


アンドロイドってネジと歯車で中身出来てるの?

思ったより古代の機械(アンティーク・○ア)みたいな造りしてるのね。


「寿司の歌は違うグループが歌って……ぐは……」


最期しっかりとカシワに突っ込んで源二は息を引き取った。

ワンパンチで制裁するカシワ、そろそろ頭が禿げ始めるだろう。

まあ、ともあれ今回も依頼達成だ!

ポーズでもとってカシワにカッコいい所見せておこう。


「任務たっせ……ッ!」


見事、足元に落ちてたバネを踏んで転びましたとさ。




「ヒカル源二が倒されただと?」

「アイツ、結構バランス力なかったからなぁ」

ビッグマンの言葉は誰にも聞こえていないらしい。


残りの四天王は皆でコントローラーを交代しながらマリ○サン○ャインをやっている。

「そのパイナップル食べて土管入ってみろって」

「なんでアタシがトラウマコース専門でやらされてんのよ!」

「私ヨッ○ーになりたい……」


四天王(三人)が楽しんでいる姿を見て、瀬戸はニヤリと笑う。

(今度俺もこっそりプレイしよう)

そう決めて、眼を光らせながら汚らしい声で笑うのだった。

初めてローラースケートで滑りながら歌ってる様見たときは驚愕でした。

もうソレはサーカスじゃんって思いました。

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