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第6話 モモカさんの恋愛事情 前編

 

「ご来店ありがとうございます」


 恭しくお辞儀をして、珈琲とサンドイッチをテーブルに置く店員。幼さの残る身体付きでふんわりとした緑髪、大きくクリッとした翠眼に綺麗に通った鼻筋……十人中九人は美少女だと評するその少女は紺色を基調とした給仕服を着込んでいて、それがとてもよく似合っている。

 彼女が働いているのは、最近になって龍華王国の中央通りにオープンした喫茶店である。店内席と通りに面したオープンテラス席という構造で、席数も多いがテイクアウトも可能なので多くの人が来店していた。


 外観や内装がお洒落で開店から人気が急上昇している注目の店で、その人気を後押ししている大きな要因が一つある。


 来客のほとんどを占める女性客が色めき立って見つめる視線の先、カウンターの奥で珈琲を淹れる若い男。青みがかった黒髪でスラリとした長身の優男だ、彼がふと顔を上げて目が合った客の一人にニコリと笑顔を浮かべた。

 その瞬間、笑顔を向けられた女性客は耳まで顔を真っ赤にして口元を手で押さえる。そのやり取りを見て周囲はきゃあきゃあと羨ましがっていた。端的に言うとイケメンなのだ。


「チノさん、これもお願い出来るかな?」


 彼は緑髪の店員を呼んで、いくつかの珈琲カップをカウンターに置いた。サンドイッチなどは何人かいる店員に作らせるが、珈琲だけは絶対に自分で淹れる。そのこだわりもまた格好良いと評判である。

 その為彼は殺到する注文のおかげでその場から離れる事が出来ない、そこで給仕役として雇った一人がこの緑髪の少女であった。


「はーい、今行きますー」


 チノと呼ばれた少女は元気に答えると、すぐに珈琲をお盆に載せてテキパキと客の元まで珈琲を届けに行く。


「お待たせしました、日替わり珈琲です」


 ニコリと天使の様な笑顔を浮かべる彼女の本名はペペロンチーノといい、一部には破滅の魔女と呼ばれている……この世界においてプレイヤーと呼ばれる存在だ。


 彼女が何故、ここで働いているか。その理由は数日前に遡る。





「何だか今日は静かだな……」


 昼下がりに、俺はモモカさんの喫茶店に来ていた。店内に入った時にすぐに気付いた事が、なんだかいつもと比べて客が少ない……女性客に至っては全くいない事だった。

 とは言っても、モモカさんの店は知る人ぞ知る名店なのでそのような日もあるだろうと特には気にしなかった。


 しかし、見過ごせない違和感がもう一つあることに、カウンター席に座ってから気付く。モモカさんの様子がおかしい。

 客の様にカウンター席に座り頬杖をついている。ここに通う様になってもうしばらく経つが、この様な姿を初めて見た。カウンターテーブルの上に乗っかるスイカさんも気になるところだが、それは今は置いとこう。


「どうしたんですかモモカさん」


 俺が話しかけると、モモカさんはゆっくりとこちらへ振り向いた。なんていうか、少し間抜けな顔をしている。普段の、ほんわかしているがキビキビとした姿が全く見られない。でも可愛い。


「ああ、すいません。少し……いえ、なんでもないんです」


 珈琲でいいですか?と立ち上がってキッチンのほうへ行くモモカさんの後ろ姿を見ながら、俺は眼光を鋭くさせていた。理由は先程の彼女から、恋慕の感情が見えたからだ。

 くるりとモモカさんがこちらを見た時には俺はいつも通りの人畜無害な笑顔になっているが、胸中は穏やかではなかった。俺のモモカさんにあの様な顔をさせるヤツがいる?体中に隠してある暗器の位置を確認しながら俺は席に着いた。


 落ち着け、モモカさんに怪しまれずに対象を割り出し、闇に葬らねばならぬ。


「もしかしてモモカさんっ!恋でもしてるんですか?」


 どうやら俺はテンパっている様だ、だが女子はいくつになっても恋バナが好きなはず、ならば見た目少女の俺ならば違和感はない。


「いやいや!何を言ってるんですかぁ!」


 アワアワと両手を前で小刻みに振るう姿はとても可愛らしいし、その動きによって連動して暴れる胸部装甲もとても素晴らしい。だが、問題はそこではない。

 ……誰だ?俺のモモカさんに近付く悪い虫はよ。俺はとりあえず周囲を見渡して確認するが、店内には居なそうだなとすぐにモモカさんに向き直った。


「私に紹介してくださいよぉ、モモカさんに相応しいかどうか見定めないとっ……!」


 その命を使ってなぁ……!この世界の人間だとすれば、正面からいっては勝ち目がないので、なんとか油断させるしかない。そういう事にはこの身体はとても便利だ、可憐で小柄な小娘に初対面で敵意を持つ奴はいない。


「私の知ってる人ですか?」


 というわけで顔見知りがどうかを調べておかないとな、しかし俺の顔は一部には有名なのでそこは気をつけておかないと。

 俺がまだ見ぬ泥棒猫の暗殺計画を練っていると、モモカさんは頰を膨らませてそっぽを向く。


「もうっ、そんなんじゃないんですってば!」


 くぅ、焦り過ぎたか。とりあえず今の所はここまでにしておくか、あまり怪しまれてもいけない。


 俺が大人しく珈琲を飲んでいると、カランカランと小気味が良い音と共に新しく客が入ってきた。何となく振り向いて確認するが、初めて見る顔だ。若い男、青みがかった黒髪とスラリとした細身の長身のイケメンだ。

 一人で入ってきたその男は、キョロキョロとしながら歩いてくる。そしてモモカさんを見つけると、まるで背後に花のエフェクトが舞う様な笑顔を浮かべた。


「先生!来ちゃいましたよ!」


 先生……?モモカさんの事だろう。ちょうど後ろを向いていたモモカさんが長い桃髪をビクリと震わせて振り返る。


「カ、カトリくん!?どうしたの突然!?」


 少し頰を染めながら慌てるモモカさんの反応を見て、俺……だけでなく店内の男全員がカトリと呼ばれた若い男を睨みつける。間違いない、コイツだな……。

 ラングレイのモモカさんに対するナンパに対しては、全く相手にされていない事が分かりきっているので寛容な皆だが……今、剥き出しの敵意をカトリに向けている。


「あ、いえ、挨拶だけでもと寄らせてもらったのですが……」


 全方向からの敵意を感じているのか少し戸惑っているカトリだが、懐から何かを取り出してカウンターに置く。チラシだ。


「今度店をオープンする事にしまして、出来れば先生にも一度来て頂けたら嬉しいなと思って」


「もちろん行きますよ!えへへ、立派になりましたねぇ」


 凄く親しげな様子にとりあえず静観を決め込む俺、やがて今日はちょっと忙しいのでと店を去るカトリ。モモカさんは珈琲一杯飲んでいけばいいのにと悲しげだが、多分俺達のせいだろう。居心地が悪かったのだと思う。


 奴が去った後、モモカさんは馴れ初めを少し話してくれた。


「彼は知り合いの息子さんで、私が前に教師として指導していた子の一人なんですよ。その時に珈琲の淹れ方も教えたんですが……彼も珈琲の事を気に入ってくれて、そのまま修行の旅に出ちゃったんです。それで最近帰ってきて……」


 先生とはそういう意味だったのか。かつての教え子と教師か……。俺はモモカさんの話に愛想良く相槌を打ちながら、奴の置いていったチラシを見て端の方に書かれたオープニングスタッフ募集中という文字を追いかけながら唇を舐めた。




 経緯としてはそういう事だ。あわよくば始末してしまおうと考えていたが、流石にプレイヤーと違い生き返る事が出来ない現地人を殺すのは後味が悪い。

 なので懐に潜り込んであの手この手でモモカさんから引き離してしまおうという作戦だ。あのスイカを独り占めになんてさせないんだからっ!


「チノさん、ちょっと客足も落ち着いてきたし、少し休んできてもらえるかな」


「はーい、了解でーす」


 店長カトリから休憩を頂いたので、俺は裏に引っ込んで椅子にどかっと座り込んだ。ふと影がさしたので顔を上げると、誰かが近くに立っていた。黒髪をツインテールにしている背が高めの女だ、この店の同僚である。


「ちょっとチノ、あんた店長に媚び売りすぎじゃない?」


 何かと思えば……。俺はフッと笑って立ち上がる。あれは俺の本来の姿だ、今のこの強気な姿勢こそが偽りなんだよ……。

 俺は身体も心も貧弱な少女なのだと、それを主張するがどうやら信じてもらえていない様子。バンっと女は机を叩いて何事かを叫ぶ。


「あんた店長の前では態度が違いすぎて気持ち悪いのよ!」


 すごい敵意だ。やれやれ、女という奴は男が絡むと恐ろしい。俺は女の大声に驚いて椅子から転げ落ちた。女は驚いている。


「ご、ごめんなさい、私がとろいから……」


 前後の文脈との繋がりがない為、女がキョトンとした顔をしている。ちょうどその瞬間にひょこっと店長カトリが顔を出した。


「チノさーん、知り合いだってお客さんがー……あれ?どうしたの?」


「い、いえ……何でもないんです」


 お尻の埃を払って俺は立ち上がると、パタパタと店長の側に近寄った。もちろん同僚女とすれ違う際に口角を上げるのを忘れない。ギリっと歯軋りの音が聞こえてきて愉快な気持ちになる。


「そ、それでお客さんというのは……」


 俺の知り合いだという所が最高に胡散臭いが、対応しないわけにはいかない。放っておけば要らぬ事を吹き込まれるだろうしな。


「ああ、何でも友人だって言ってるけど」


 友人だと……?先程様子がおかしかった俺と同僚女を交互に見ながら店長は訝しげにしているが、とりあえず今は良いだろうと二人で表に出て行くと、そこに居たのは中年の男だった。内心あの例の赤い男で無くて良かったと息を吐く。


「あ、久しぶりっラングレイさんっ!チノになんか用ですか?」


 俺の快活な笑顔に虚を突かれたような顔をするラングレイだが、すぐに笑顔を浮かべて手を上げる。


「やぁ、久しぶりだねチノ。最近この店で働いていると聞いて様子を見にきたんだ。もう身体は平気なのかい?」


 な、なんて奴だ。すぐにこちらの意図を読み、合わせてくるどころかアドリブまでかましてくるとは、しかしここはのっておこう。


「も、もう!過保護なんだから、もう平気だってば。ていうか、今は仕事中だから悪いけど……」


「いや、今は休憩中だし、良かったら話でもしてきたら?珈琲淹れてあげるよ」


「ああ、良いんですか?じゃあこれ、俺の分とチノの分」


 和やかな雰囲気で笑い合う三人。珈琲が入ったら届けてくれるとカトリが言うので、俺とラングレイは二人で外のオープンテラス席に向かう。席に着くとラングレイから切り出してくる。


「あいつが例の男か?」


 やはりこいつもそれが目的か。俺がモモカさんと話をしている時にはその場にいなかったはずだが……後日常連の誰かから聞き出したのだろう。今日は敵情視察に来たというわけか。


「ふん、まだまだ青いガキじゃないか、俺みたいなダンディーさがない。まぁ少々顔は整っているようだが……」


 見苦しいぞこの中年!俺ははっきりという。人間という奴ぁな、男も女も若い方が良いんだよ!

 聞く人が聞けば怒られそうな発言だ。


「ならば、収入の安定さだ。俺は自分で言うのも何だが高給取りだぞ?」


 それは、魅力的だな。認めよう。女にとって男の収入というのはとても大事なステータスだ。しかし、モモカさんに対してはそのカードはあまり有効ではないように思える。

 それにこの店の珈琲は美味い。このままうまく軌道に乗っていけば、中央通りという立地の良さも相まってそれなりの収入が見込める。つまり、将来性があるという事だ。


「……なるほど、お前にそこまで言わせるほどの、強敵だと?」


 あのカトリという男の一番恐ろしい所は、いちいち行動がイケメンな事なんだ。躓いて転けかけた時に気付いたらお姫様抱っこされていた時なんて、少しときめいてしまったくらいだ。

 そこに追い討ちの爽やかスマイル……もし俺で無かったらもう惚れていただろう。


「今思えばその時にはもう惹かれてたのかなぁ」


 突然俯きがちにしおらしく意味不明な事を言い出す俺にラングレイが一瞬幻でも見ているのかと目を擦っているが、すぐに俺の意図を察した様だ。カトリが珈琲二つを持って近くに立っている。


「?ゆっくりしていってくださいね」


 頬を染めている俺の様子を不思議そうに見ながら珈琲をテーブルに置くカトリに俺はワタワタと取り乱しながら問い掛ける。


「て、店長!い、今の聞いてました……?」


「なにかまずかった?」


 心底よく分からないという顔をするカトリ、今はそれで良い……これは伏線というものだ。そんなやり取りをしてカトリはまた戻っていったが、ラングレイがすぐに身体を寄せてくる。


「まさかお前……色仕掛けで?」


 その通りだ。正確にはそれはまだ計画の一段階……。最終的には女にだらしない男というレッテルを貼りモモカさんに失望させる。

 ニヤリと口角を上げる俺に中年親父は少し引いている。


「お前のまず自分を犠牲にする所、本当にすごいと思う」


 なんかそんな言い方されると、どっかの赤い男の悪影響受けてるんじゃないかと心配になってくるなぁ。


「まぁ、俺は正々堂々正面からぶつかるとするか、今度は演劇にでも誘おうかと思っていてな。その後はお洒落なレストランでも予約してお酒でも飲もうかなと」


「好きにしてくれ。最近はお前の相手されなさに哀れみすら覚えているからな」


「そんな事ばっかり言うと、もうご飯奢ってやらんぞ」


 そんな風に下らない事を言い合っていると、休憩時間が終わりに差し掛かってきたので日本生まれの根は真面目ちゃんな俺は仕事に戻る事にした。

 それから数週間、俺はあの手この手でカトリに思わせぶりな態度を取るが空振り、別の手として他の女をけしかけたりしたがあの男は全くなびく事が無かった。


「ま、まさか、ホモなのか?」


 あまりに防御が固すぎる。くそ、男という奴は下半身に脳みそがあるのでは無かったのか?ナイスバディな同僚女の猛攻を受け流しているカトリの姿を影から覗きながら俺は悪態を吐く。


 どうする?作戦を変えるか?

 俺はモモカさんの喫茶店で頭を抱えていた。この俺まであの男に振られているかの様な状況が耐えられなかった。別に男にモテたいわけではないが、全く相手にされないというのも気に入らない。

 このペペロンチーノというキャラの外見は俺の思う可愛いの詰め合わせだ。性癖の具現化とも言えるこの姿を否定されるという事はそのまま俺のセンスの否定という事になる。


 そこまで考えて、俺は考え直した。そもそも男同士でも女の趣味というものは噛み合わないものだ。美人や巨乳が好きな奴もいれば、その逆が好きな奴もいる。

 うん、そうだな。そもそも俺が思うあざとい女を演じていたが、オンラインゲームでチャット越しに話すのならともかく直接顔を合わせる環境でアイツのようなイケメンに通用するわけがなかった。


 一人で悩んで一人で解決した俺はとりあえず店をやめる事にした。飽きたのだ。もう良いだろう、お金もそこそこもらったし。


 そんな風に一人で百面相をしていると、それを不思議に思ったのかモモカさんが話しかけてくる。


「最近カトリくんの店で働いてるそうですねぇ。女の子にすごい人気だとか」


 これは探りを入れられている?この人も男が関われば獣になるのかも知れないな。ふむ、もうストレートに聞いてみるか。モモカさん、もしやあなたも店長の事を狙っているんですか?


「狙っているとかそんなんじゃないですよー……。ま、まぁ?ちょっと良いなーとは思ってますけど……彼は歳下ですし、元教え子ですから……」


 教え子だとか歳下とか関係ないでしょう!人を好きになる気持ちに理由をつけて押さえつける必要はないのです!と俺は高らかに宣言するが、おかしいな。俺はそもそもモモカさんにカトリの事を失望させようとか悪い事ばかり考えていたくせに、その場のノリで逆に勢い付けるような事を言っている。


「ぺぺさん……。いやでも好きとかそういうんじゃないんですよ?」


 ただ、と彼女は嬉しそうな顔をしながら続ける。


「あの子は、昔から私を見てくれるんです。家柄や……その、容姿を抜きにして」


 よ、容姿……?俺は少し戸惑う。


「昔から、男の人って私の胸ばかり見るんですよ」


 少し苦笑いをしながら悲しそうに言うモモカさんに俺は憤慨してカウンターを叩く。


「モモカさんの魅力はそこじゃないのに……!許せませんね!そういう破廉恥な奴らは!」


 俺は自分の事を棚に上げて叫んだ。魅力がそこだけではないというのは本音だが、割合としてはかなり大きいのも確かだよなぁと内心考えながら表向きは男批判をしている。

 こればっかりはしょうがないと。それだけの魔力がそのお胸には詰まっているのだと擁護してやりたい所だが、今の俺は純情無垢な乙女なので難しい。


「そりゃあ、我ながら目立ちますし、目がいっちゃうからと言ってその人が悪い人だーってわけではないんですけど……やっぱり目を見て話して欲しくなっちゃうんです」


 もしかしたら、昔何かあったのだろうか。流石にそこまで詮索するのは野暮なのでそれ以上は深入りせず、適当に雑談して店を出た。

 俺はモモカさんを独占しようとして、彼女に悲しい思いをさせる所だったのかな……と、少し反省した。とりあえず店はやめるか。


 そうして帰路についている道中の事だ。俺は人気の無い路地で足を止めて声をあげた。


「出てこいよ、いったい誰だか知らねぇが……乙女の跡をつけるとは、どういう了見だ?」


 俺の言葉を聞いてか、物陰から数人の男が姿を現わす。身なりはそこまで悪いわけでは無いが、何となくアウトローな雰囲気を出している。


「ふん、気付いているとはな」


 そう言いながら男達は俺の周囲を取り囲み退路を塞いできた。男の一人がニヤリと口角を上げる。


「大人しく着いてくるなら、痛い思いをせずに済むぜ……抵抗するなら、分かるな?」


 ふん、舐めやがって……。俺は足元の石を拾って男の一人に殴りかかる。すぐに手首を掴まれてしまうが間髪入れずに空いた手でオリーブ印の毒薬を塗布した暗器を取り出して切り掛かった。

 だが、いつの間にか後ろに立っていた男に腕を掴まれてしまい不発に終わる。むぅ、勝てませんね。


「はいはい、お嬢ちゃん大人しくしましょうねー」


 両手を掴まれて空中に浮いている俺は、オラオラと足で男達を蹴るがステータスの差か全く効いていない。そのままぶら下がりながらどこかへ連れて行かれる。


「恨むなら、あの色男を恨むんだな」


 色男……?俺はよく分からなかったが、悔しげに呻いておいた。



 次の日の朝、チノと言う店員は喫茶店に顔を出さなかった。何の連絡も無かった為、それを不審に思っていた店長カトリの元にある手紙が届く。


 給仕の娘は預かった------





どうやら続く模様。

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