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第4話 プレイヤーの能力

 

 この世界において、俺達プレイヤーは雑魚である。魔法のあるバトル漫画の世界に突然放り込まれた様な物だと言えば、伝わるだろうか。

 だが、俺達プレイヤーしか持たない能力というものがある。チートとも呼ぶべきその力の一つが、不死。俺達は死なない、いや正確には死んでも記憶を保持してかつ同じ姿で復活する。ただ、レベルが1に戻る。


 このレベルというのは実にゲーム的だが、この世界ではとても大きな意味を持っていて。確認の仕方は知らないが、この世界の生き物全てにこのレベルは存在している。

 上限はまだ把握していないが、下限は間違いなく1だ。しかもおそらくだがこのレベルの数値が同じでも種族毎によって補正値が違う。


 要は、人間のレベル10と魔物のレベル10で身体能力……ステータスが違う。これは誰でも想像しやすいと思う。あとは年齢などか、いくらレベルが高くとも加齢には勝てないし。生まれたての赤子が大人を上回ることは無い。


 ならば俺達プレイヤーはどうなのかと言うと、おそらく補正値はこの世界基準で最低値だ。これは間違いない。

 これは実体験だが、俺達プレイヤーはレベル1だと乳幼児にすら勝てない可能性がある。たまにいるのだ、すごく強いガキが。ありゃ何かの主人公だな、うん。


 こういった事情から、この不死という能力は戦闘においてメリットはない。相手を驚かせるくらいにはなるが。



 チートとも呼べるプレイヤー固有の能力は不死だけではない。

 プレイヤーには、メニューコマンドと俺達が名付けた力がある。その力の一端が……


 プレイヤー掲示板である。



 21.[急募]探索チーム募集、一緒に迷宮に潜ろう!


 135.聖公国の第二王女応援スレ


 483.龍華のお菓子屋さんpart3


 145.攻略組専用スレッド


 45.迷宮都市の新星、クリームスフレ応援スレ



 俺はベッドに寝転がりながら、メニューコマンドを開いて掲示板を閲覧していた。このメニューコマンドには視界の大半をジャックするという凶悪な仕様がある為、なるべく暇な時にしか使えない。

 視界いっぱいに広がる掲示板のスレから興味を引くものがないか探していたが……とりあえず龍華のお菓子屋さんでも見てみるか。


 このスレッドタイトルの横の数字はよく分からない。ランダムだとは思うが、この数字で検索するとすぐにそのスレが見つけられるという仕様になっている。

 この掲示板機能、現実世界で考えてもかなりチートな能力だ。何故ならば距離や時間を無視してプレイヤーの持つ情報を他のプレイヤーに伝える事が出来る。

 ただ、俺達プレイヤーは愚鈍な奴ばかりなので大した利用は出来ていない。軍事利用でもすれば敵国からすればかなりの脅威なのだが……何より俺達プレイヤーはまだこの世界においてイマイチ認知されていないし、まず信用がない。

 そんなわけで、この掲示板機能は下らない雑談ばかりに使用されていた。


 龍華のお菓子屋さんというスレは俺もよく閲覧している、いつぞやのショートケーキを出す店の情報もこのスレから得たのだ。内容としては、龍華近辺で活動している有志のプレイヤーが実際に行った店を紹介してはそれについて雑談するというほのぼのとしたものだ。実に俺に合っている。

 お菓子屋さんと銘打ってはいるが、紹介される店は普通のレストランだったりもする。スレを立てた奴が最初に紹介したのが菓子屋だったのがタイトルの由来というだけで、基本的には食べ物屋の紹介スレの様になっていた。


 そのスレに気になる書き込みがあった。



 445.龍華のパティシエ見習い

 そういや、昨日攻略組のリーダーを見かけたな


 446.名無しの甘党

 >>445何しにきたんだ?



 この書き込みを見た俺は、コマンドを閉じて立ち上がった。




 今日はとてもよく晴れている。俺は今王都から少し離れた所にある、とある生き物を育成する牧場へ来ていた。

 龍華王国では竜を育てている。軍事用からペットまで様々だが、彼らの食事にはとても多くの量が必要になる。特にこの国で騎竜と呼ばれるものは、人を乗せて空を飛んだり地を駆けたりするので身体の大きさと消費エネルギーからペット竜とは比べ物にならない量の食事を必要とする。


 ここは、その竜達の胃袋を満たす為に作られた牧場だ。育てているものは優れた繁殖能力を持っている為、竜によるとてつもない消費を賄う事が可能になっていた。

 では、その優れた繁殖能力を持つエサとは一体何かというと、外見は汚いドブの様な緑がかった皮膚の


 ゴブリンである。



「グガガッ、ガガッ!」


 俺は動物園の様な檻の前に立ち、気持ち悪い程群がっている雑魚ゴブリン共を見つめていた。俺の手から提げるリードはペットの小竜オリーブの首輪に繋がっていて、口からペロリと舌を出している。う、美味そうなのか……?


「いやぁ、流石はゴブック牧場、いい仕上がりですね」


 俺の横では精神年齢幼めの中年男ラングレイが、牧場の責任者らしき人物と朗らかに談笑しているが……うーむ、何がどういい仕上がりなのかよくわからん。

 ただ気になるのが、このゴブリン達の鼻が豚っぽい事だ。俺の知ってるゴブリンはワシ鼻なんだが。


「純正ゴブリンだと、肉の味が悪いんだ。だからオークと混じらせて、肉を美味しくさせるんだよ。でもこれがまた難しいらしくてな、オーク分が多いと繁殖能力が落ちるんだ」


 そういえばだが、エロファンタジーではお馴染みのオークさんはこの世界では特に人間を性的に襲う様なことはないらしい。なぜなら普通に同族としか子を為せないからだ。

 ただ、ゴブリンだけは人間だけでなく多くの他種族とも子を為すことが出来るらしい。多分これは、種族特有の魔法の様なものなのだろう。


「いや待て、ゴブリンって確かどのメスを孕ませてもゴブリンが生まれるんじゃないのか?」


 そう、魔法の様な物と表現したのがこの理由だ。ゴブリンに孕ませられた相手が人間だろうと犬だろうと生まれるのは普通のゴブリンのはずだ。


「それは私から説明しましょう」


 急に責任者らしきおっさんが口を挟む。


「基本はお嬢ちゃんが言った通りなのですが、オークに産ませたゴブリンをまたオークと交配させ、それで産まれた子をまたオークと交配させる……これを繰り返す事で、ゴブリンは徐々にオークの性質を獲得していくのです」


 なんだか恐ろしい事を言っている気がする。人間ってやつは、どの世界でも深い闇を秘めてやがる。俺はこれ以上聞くのをやめて、へーすごーい!よくわかんなーい!とはしゃいだ。

 しかし、オークか。要は歩く猪だが、普通に食用にされているんだな。


「いや、人が食うのにはイマイチ適してないぞ。そりゃあ食えない事は無いし、味も案外悪くないが……硬いんだよな。竜にはそれがいいみたいだが」


「そうなのです、そのバランスが難しいんですよ」


 俺も数回見たことあるが奴らは筋肉ムキムキだもんな、そら固えわ。なんでも食うから臭そうだし。


「ええ、なのでウチは餌にフルーツだけを与えているんですよ。そうすると肉自体にフルーティな香りが染み付いて……」


 確かに檻に入れられたゴブリン共はなにやらリンゴっぽいのを食べている。ふむ、ゴブリンは別に好きではないが……こんな風に餌として育てられている姿には少し同情の気持ちが湧いてくるな。


 このゴブック牧場とやらは、王国の軍部にも卸しているらしく。その為、ラングレイはこの牧場に視察として来ることになった。それに俺は引っ付いて来たというわけだ。


「俺の騎竜もここのゴブック肉が好きなんだ。良かったらお前もそのなんかキショイのにあげてみたらどうだ?」


 てか流していたが、ゴブリンとオークでゴブックなのか。まぁそれはどうでもいいんだが、この男の発言には少しイラっとした。何がキショイだ、この俺のオリーブちゃんに……。俺はちらりと自分の愛竜を見た。

 濁ったドブの様な瞳がゴブックをガン見している。口から垂れたヨダレからは少し瘴気が……。うんまぁ、可愛いとかカッコいいとかではないな。


「てかこんな育ち方するの初めて見たんだけど、いくら子竜が幼生期で変化しやすいからって……なに?毒でも与えてたの?」


 本気で疑問に思っている様な顔をしてくるラングレイだが、そんなこと言われても俺にも分からない。気付いたらこうなっていたのだ。

 俺はその言葉をシカトして、他に何か面白い事は無いかなと辺りをキョロキョロする。少し飽きてきたのだ。こんなクソ雑魚モンスター達を見ているだけなのだから当然飽きる。


 オリーブもそう思ったのか、なにやらプルプルしだした。ん?なんだ?俺が後ろを振り返ると、檻の隙間から腕を突き出しているゴブックが目に入る。何してんだこいつ。まさか俺を襲おうとしている?


「おや、おかしいですね。野生とは違ってコイツらは人間には敵わないと本能的に分かっているので、こんな事はしてこないのですが……」


 俺になら勝てると思ったのか?くそ!舐めやがって!俺がワシャワシャしているクソ雑魚の腕を蹴り上げてやろうと身構えた所で俺より早く動いた影があった。


「ガァァ!」


 オリーブだ。雄叫びを上げてゴブックの腕を肩ほどから喰い千切る。腕を食われたゴブックが何かしらを叫びながらひっくり返るが、素知らぬ顔で咀嚼するオリーブ。ゴキゴキボリボリ聞こえてくる……。少し濁った瞳に輝きが生まれた様な気がした。

 あまりに突然の惨事に誰も動けずにいると、オリーブは檻に向かって走り出した。血だらけの口を開くと牙から瘴気が漏れ出していて、そのまま檻にかぶりつく。


 熱したフライパンに急に水をかけた様な音がして檻が溶ける。やがてオリーブが入れる様な穴が開くと、のそりとオリーブは檻の中に入った。


「お、おい。まさか」


 ラングレイが戸惑いの声を上げる。


 そこからはスプラッタ映画の様だった。まず近くにいたゴブックの首筋に噛み付いて毒を流し込む、一瞬で絶命したゴブックをそのまま美味しそうに食べたオリーブは恐慌状態に陥ってワタワタとする多くのゴブックをジロリと見つめ、牙を剥いた。


 誰も止める事は出来なかった。ラングレイ曰くだって何か変な毒使うんだもんとの事だ。確かに俺も近付きたくなかった。しかし、オリーブは舐められた主人の為に怒ってくれたのだろう。決して味を占めたからではない。

 だから俺様を侮って喧嘩をふっかけようとしたコイツらが悪いと、最早汚い肉片となって散らばっているゴミを指差して説明するが、どうやらこの牧場の方は許してくれない様子。


 不本意ながら弁償することになったが、このゴブックは割と高級品だ。それが何十体分となると、流石に俺の資産では賄うことが出来なかった。

 しょうがないとラングレイに借りようとするが、このカスは俺が居ない間に喫茶店マスターに粉を掛けようと考えたのだろう。


「ならここで働いて返すといい。住み込みならすぐさ!ご主人!コイツこき使ってもいいんで!」


 すごく食い気味だ。やはり怪しい……。腹が立った俺はオリーブの牙から抽出した酸でズボンのケツ部分に穴を開けておいた。




 それから一週間が経っただろうか


「おい、ペペロンチーノ、こいつとこいつを屠殺場に連れてけ。収穫時期だ」


 俺をこき使うのは、何と汚い緑の肌をしたゴブリンであった。何でもレベルが上がって知能を得た為、牧場主の許可を得てゴブック共を管理する側に回ったらしい。


「おら!いけ!」


 俺は先輩の言う通りに肥えたゴブックの背中を蹴り屠殺場に連れて行こうとする。しかしどうもゴブック共の目が反抗的だ。

 コイツらは相手の強弱を測る能力だけは高い。チッ、生意気な。


「ほぉ、生意気な目をしやがって身の程知らずがよ……。センパァイ!やってくださいヨォ!」


 俺では肥えたクソに勝てないのでゴブリン先輩に頼る。先輩はため息を一つ漏らすと棍棒の様な物を持つ。


「おい、ペペロンチーノ。覚えておけ、殴るなら頭だ」


 ゴブック肉で必要なのは首から下が基本らしく、その為、躾のために傷つけても少々は許されるらしい。喜々とした表情でお仲間を殴る先輩を見て、まだ自分は生き物としてマシな部類だなと安心する俺。

 自分と同じ種族をああも簡単にボコれる神経の図太さが彼に知能を与えたのだろうか?巷で人気のゴブック牧場の闇を垣間見ている気がする。


「分かるか?やるなら徹底的にだ……!なぁに、コイツらも魔物の端くれ、多少怪我してもすぐに治らぁ」


 お、恐ろしい方だ。

 俺はどちらかと言うと先輩のが魔物だなぁと思いながら折檻の様子を見守る。いやまぁどっちも魔物なんだが。


 しかし、もう一週間か……。ゴブック牧場の雑用下っ端として働き始めてまだそのくらいだが、借金は無くなる気配がない。3日前にオリーブを王都に叩き返すまでヤツがつまみ食いをしまくったせいで最初より増えているくらいだ。

 俺は何とかバックれられないかなぁと休憩中に考えていると、突然頰に冷たい物が当てられる。


「ほらよ」


 ゴブリン先輩から冷たいグラスが差し出された。中には果汁水が入っている。


「分かるぜ、働くって大変だろう?お前の歳で借金なんて……何があったかはしらねぇが、ここで真面目にやってたらすぐに返せるさ」


 なるほど、俺が慣れない仕事に疲れていると思って励ましに来たのか。中々いいゴブリンの様だ。森で会えば殺しあう様な関係性でも、出会う場所が違うのならば友にもなれる。

 そんな可能性を感じて、でもやっぱりバックレようかなと考える。少し考えて、やはりその様に逃げる事ばかり考えていては良くないと思い至った。

 金は返す。例え悲しい事故の結果生まれた借金だとしても、そのルールは破っちゃいけない。


 バックレるのは良くない。ちゃんとお金は返さないとな。



 更に2週間ほど経っただろうか、俺は牧場主の前に札束を置いて笑みを浮かべる。牧場主は驚きつつもその金を確認し、一度机に置くと目のマッサージをする。


「信じられない……、どうやってこの短期間で?」


「それは言えねぇな、商売人にとって情報は命だ。分かるだろ?」


「そうか……。ところで、最近ウチのゴブック肉に似た商品が出回っているらしいんだが、何か知らないか?どうやらそれは首から上だけのゴブリン肉らしいんだが、ウチでは扱ってないんだよなぁ」


 さてな。俺は知らん。しかしあれだな、世の中は広いもんだ。変わった食趣味の奴は竜の中にもいるんだろう。好き好んであんなキモい頭を食いたがるなんて。

 俺が牧場主を無視してその場を去ろうとすると、俺の前に立つ影があった。ゴブリン先輩だ。


「なぁ、ペペロンチーノ。ブランドってのは、大事にしなくてはいけないんだ。そこにケチがつく様なことはあってはならない」


 牧場主の静かな声が響く。俺とゴブリン先輩は目を合わせると、ニコッと笑いあった。


「死ねオラァ!」


 すかさず俺は懐に隠していた石ころでゴブリン先輩の肩を殴打する、しかし先輩はゴブリンの中でも上位種。俺の攻撃に対して蚊に刺されたかの様なリアクションだ、まるで効いていない。

 ガッ!と俺の肩が掴まれる。ゴブリン先輩が俺の顔を覗き込んで凄い笑顔を浮かべて言う。


「オレは悲しいぜ、ペペロンチーノ。一緒に汗水垂らした仲間をよ、この手で傷つけなくてはいけないんだ」


 いやあなたそれが大好物ですよね。その右手に持つ棍棒凄い使い慣れてますもんね。

 くそがぁぁ!とバタバタ暴れるがゴブリン先輩の爪が肩に食い込むばかりで抜け出すことはできない。


「借金奴隷が勝手に暴走して、ゴブリンの頭を売った……。私はそれを粛清する事でブランド力を保つ。しかし、一度手に入れた顧客を手放す理由はない」


 分かるね?と、俺の渡した札束をペラペラめくりながら牧場主はニヤリと口角を上げる。ま、まさか、俺は流されていた……?


「いやいやこれは成り行きだよ。上流階級にはそれに相応しい上品なイメージが大事だ。ゴブックヘッドにはあえて下品なイメージを植え付けていたというのに……」


 ぐぐ、相変わらず企業努力を嬉しそうに語るやつだ……!そのイメージの植え付けに成功して安定してきたからこそ、今被害者ぶる事で俺の開拓した販売ルートを手に入れようとしてやがる!


「ところで君は、殺してもまた生き返るらしいね。プレイヤーという存在なのだったかな?最近各地で確認されているというよ。良かった、良心の呵責に苦しまずに済む」


 なんて白々しい嘘をつきやがる。良心の欠片も持ち合わせていないような牧場主に俺は戦慄する。

 だが、このまま黙ってやられてたまるものか。


 俺はすかさず懐に隠し持っていたオリーブの毒液が入った小袋をゴブリン先輩に投げつけようとして腕をへし折られた。

 なんて奴だ、所詮は魔物か。同僚に対して遠慮も配慮もない。くそゴミ野郎がぁ!俺は既に片手で持ち上げられてプランプランしていたので足を使ってゴブリン先輩を蹴るがステータスの差か俺の足が痛い。

 しかし、俺の靴に隠された暗器には気付いていないようだな。カチリと音がして爪先から毒針が出る、もちろんオリーブ印の毒だ。


「お前のその、不屈の心。嫌いじゃないぜ」


 おや、反射神経で防がれてしまいましたね。俺はクビをへし折られて死んだ。




 セーブポイントは王都だったので、一瞬で王都に帰ってきた。いやぁ、酷い目にあったが自由の身だ。いつか奴らへの復讐を誓いながら、とりあえずモモカさんの喫茶店にでも行こうかと歩き出したところで。こちらを見ている不審な男を発見する。

 若い男だ。赤い髪に赤い瞳、細くも太くもないバランスの良い体格、背も平均的な高さ。

 その整った顔立ちにアクセントのように入った右目の一本傷、まるで漫画やゲームの主人公だ。


 俺はコイツをよく知っている。そういえばコイツの目撃情報があったからゴブリン牧場に逃げていたんだったと思い出す。


「久しぶりだな、ペペロンチーノ」


 この男の名はレッド。かつては共に行動した事もある、攻略組の一人でありリーダー。俺達プレイヤーの中で《さいきょう》の男である。



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