陽炎戦艦
行方不明だった戦艦が現代に現れアメリカに牙を向く。
広島に来てから4日目の朝。
何気なくテレビを付けるとどの番組もとあるニュースで埋められていた。
「国籍不明の戦艦のような…」「戦艦大和の形をした…」「謎の戦艦が出現…」といった内容である。
ニュースは坊ノ岬沖に突如として謎の戦艦が出現し、海上自衛隊が出動するという大事態であった。
しかしその戦艦はどこかに消えてしまったという。
「なぁ夢、これってもしかして…今回調べている艦じゃないか!?」
快斗がそう言う。
「でもなんでこんな時に?」
そう口にすると。
「調べているからじゃないかな(小並感)」
次の日はフィリピン沖、レイテ島沖にも出現したと海外メディアが報じていた。
更にその次の日はラバウルやガダルカナル島沖に…
しかしいずれも突如として現れて突如として消えていくと言うものだ。
私達は東京に戻り今回の調査をまとめていると、信じられないニュースがやっていた。
それは「ハワイ真珠湾沖に戦艦が出現し警告を無視した為交戦した」と言うものだ。
なんでも、アメリカ海軍がイージス艦などでたった1隻の戦艦に攻撃を仕掛けたのに返り討ちにあったらしい。
生き残りの乗組員の話では「5発トマホークミサイルを撃つと10発の砲弾が飛んで来る」と言うことだ。
その艦は攻撃を仕掛けた全艦艇を撃沈した後に何処かに消えていったという。
アメリカ政府は日本に対して抗議をしているらしい。
でも仕方ないアレは元々日本の戦艦なのだから。
「と言う事は…その戦艦は大戦中からずっと現役で動いているという事?」
快斗は見て分かることを口にする。
5話に続く。




