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大東亜残留

ひっそりと静まり返った呉軍港…

月明かりに照らされた港に浮かび上がる巨大艦、そのフォルムは正しく大和型である。

しかしその艦を日中に見た人はいない。

12月になったばかりの冬

私は神木快斗と一緒に呉市に来た。

「大戦当時と変わらず艦が多いね」

そんな当たり前の事を言う快斗を横目で見る…

「日本一の軍港だから当たり前の事だろ?」

と、とりあえず返しておくことにした。

夕日の差し掛かった海は寒い。

しばらく軍港を観た後に私達は旅館へ移動をした。

入浴と食事を済ませ、一息ついたところで布団の上で横になった。

ちらりと快斗を見る、ぽけーと何かのカタログを見ていた。

「なぁカイトー、こんな町に来て何になるんだ?」

「え、あ…ごめん、聞いてなかった」

「何故この町に来たんだ?と聞いたんだ」

そうだ、本当に私まで来る意味が分からない、来たければ快斗1人で来ればいいんだ。

「特に意味はないよ、ただ…」

「ただ?」

「君の祖父が海軍で何を見ていたか、それを知る為に現地に来ないと分からないだろ?」

「それはそうだけど、私まで来る意味が無いじゃないか」

「意味が無いって言うとそうだけど、当人の孫は来るべきだと思ったから…それに夢、君だって広島に行きたいって言ってたじゃないか」

「ぐっ…う、うるさい。広島とは言ったが呉とは言っていないぞ」

そう言い捨てて私は寝た。


僕こと神木快斗と彼女、坂井夢とは高校生時代からの親友である。

夢は比較的穏やかで口数も少なく、そのため何時も1人でいた。

僕はそんな夢になんとなく話し掛けてみた、始めは話も続かなかったが何度も話し掛けてた結果仲が良くなり昼食は毎日彼女と一緒に食べるまでになった。

驚いたのは彼女の祖父の話だ、なんでも今はなき「大日本帝国海軍」で少将だったと言う、その身分に合っているのか家は山梨県の上野原市の山林に屋敷を持っていたと言う。


彼女自体、そんな事はどうでもいいらしいが話の中で1つ気になった事がある。

世界的に有名な戦艦「大和型」、実在した艦は「大和」「武蔵」「信濃」の3隻(信濃は航空母艦に改造)であったはずだが、四番艦も建艦していたが途中で建艦中止になり解体されたと言われている。

しかし彼女の祖父の話によると実は四番艦は進水し、完成しており戦闘が可能だったと言う。

世間ではその存在は知られず、知っていても解体されたと認識されているがそれは嘘らしい。

海軍もこれには莫大な資金を掛けていて対空砲は近接信管と言う砲弾の先がレーダーになっていて近くに飛行機を察知した瞬間に炸裂するという当時の米軍が日本軍機に対抗するために設計したものだ。

それに加えて四十五口径四十六糎砲と言う大和型の主砲を大改造して毎分6発と言う発射精度だと言う。


しかし呉軍港で就役した直後に行方不明になり損失したと言う話だ。

ミリオタの僕には興味深い内容で、高校を出た後彼女と共に呉に来たわけだ。


2話に続く!


※この話はフィクションです。

始めて作品なので指摘があれば宜しくお願い致しますm(_ _)m

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