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TRPG初心者限定卓における悲喜劇

作者: 西田啓佑

かつて居た漢たちにささげる挽歌


「初心者限定卓です。今日は、初心者限定で募集して、TRPGとこのゲームシステムの初心者さんたちに、その楽しさをお伝えしたいと思います!よろしくお願いします!」


 TRPGフリー・・・コンベンション。

 既に絶滅の危機に瀕しているというか、事実上絶滅している暇人たちの集いである。


 なお、この駄文でも、当然ながら、TRPGがなにか?とか、「このゲーム」って何?という事については、まったく主題とは関係ないので一切説明しません。また、TRPGコンベンションについても読者諸兄はご存知であるという前提で、話を進めます。


 人間というものは、誰しも自分よりも能力の優れている相手というものには、大なり小なり苦手意識を持つものである。そして、それは管理職であればなおさらである。

 そして、GMゲームマスターという役割もまた管理職である。

 ゆえに、冒頭のGMゲームマスター氏が初心者限定で募集を掛けた事は致し方ない事だったのかもしれない。


 そもそも、フリーコンベンションは「フリー」である。立候補するGMの数、採用されるゲームシステム、卓に集うプレイヤーたち、すべてが自由で当日にぶっつけ本番で、フリーな募集と卓探しで決定されるのである。

 それは、さながら無秩序な朝市の様相を呈する。あるのは、売り手と買い手のみ。

 売り手はGM。買い手はプレイヤーである。

 売り手としてはなるべく、御しやすいプレイヤーが欲しい。制御不能なプレイヤーなど、円滑な卓運営において邪魔でしかないのだ。

 しかし、買い手であるプレイヤーからすれば、ガチガチに制御された、全て予測可能で刺激に乏しいゲーム展開など、退屈でしかないのだ。そして、参加者は全員、暇つぶしに来ているのである。つまり、退屈こそ最大の悪なのである。故に、プレイヤーは技量を上げて玄人になればなるほど、制御困難な暴れ馬になる。そして、楽しみを追求して暴れるプレイヤーを面と向かって大上段に断罪する事は難しい。

 だが、GMとしては卓運営は円滑に進めたい。いくら、ゲラゲラ笑って楽しい時間を過ごしても、ストーリー展開が破綻したり、プレイヤーたちの活躍度合いが偏ったりすれば、プレイ総体として見れば、失敗なのだ。

 いくら、セッションにおいて、絶対権限を持つGMといえども、プレイヤーの欲求を無視して押さえ付けたり、暴れ馬を問答無用で追放したりする事はできない。いや、正確に言えば出来るのだが、プレイヤーとGMが表立って反目すれば参加者離脱による卓崩壊、ひいてはプレイ失敗と呼べる状態となるので、非常に難しいのだ。


 ここまで書けば、察しの良い読者諸兄ならば想像がつくかもしれない。

 この卓におけるGM氏は、いわば「広報担当」「人事担当」「企画担当」「管理運営」「代表取締役」「株主対応」これら全てを一手に引き受けた形になるのである。そして、厄介な事に参加するプレイヤーたちは「従業員」であり「株主」である。ある意味、真の意味で「社員」と呼べる厄介極まりない存在である。

 さて、これでGM氏の苦境は理解していただけたと思う。それ故に、GM氏は「初心者限定の募集」という変化球でこの苦境に挑んだのである。右も左も分からないプレイヤーを、言うがままに、思うがままに、教導エスコートする。GMにとっては、なんとも甘美な時間である。

 しかし、そんなGMの小市民的な野望を打ち砕く存在が現れた。TRPG三銃士ならぬ玄人四天王である。

 フリーコンベンションにおける常連であり、似非初心者狩りすらこなす、鼻つまみ者の暇人集団である。気に入られた初心者や中級者には愉快で頼もしい熟練者エースプレイヤーなのだが、無礼だったり、粋がっていたり、似非初心者だったりする人々にとっては災厄の権化である。

 当時、緩やかな破滅に向かいつつあったフリーコンベンションにおいて、その参加者の参加日数別人口分布と技量別人口分布のグラフは、それぞれが共に逆ピラミッドの様相を呈していた。すなわち、初心者が少なく中級者と熟練者が多いという状態である。もう、救いようが無いくらいに煮詰まっていた。

 当時のパブリッシャーは、マルチメディアには熱心であったが、TRPGの普及振興にはさほど熱心ではなかった。それは、今日でも変わらない。マネタイズ性の低いジャンルには、資源は投下されないのである。故に、煮詰まっていた。

 そして、どんなに贅の限りを尽くした傑作対戦オンラインゲームであっても、参加者が玄人だらけならばクソゲーである。煮詰まったクソゲーと言える。いずれ、初心者が絶滅危惧種に指定され、新規参加者が居なくなり、限界過疎集落と化して、収益悪化で滅びるのである。オワコンである。それはTRPGというジャンルも同じである。


 ここで筆者は断言しよう。ゲームに飽きない玄人はゲームサービス提供者にとっては悪である!と。ゲームに習熟し、飽きを少しでも感じたならば、さっさとそのゲームを卒業すべきである。公園の滑り台はみんなで順番に使い、一度滑ったらさっさと別の遊具がある遊び場に旅立つべきなのである。


 閑話休題。


 さて、ここまで煮詰まった状況でも四天王たちはTRPGに、そしてフリーコンベンションに縋り、しがみついていた。彼らの乱行を考慮しなければ、まことに健気でいじらしい姿だと表現できるかもしれない。あくまで、かもしれない。

 鼻つまみ者四人を避けるかのように、早々そうそうに他の卓の募集は打ち切られる。他のプレイヤーたちは、早々はやばやと参加卓を決めて着席していく。そもそも、初心者など、一部の参加者のツテでやってくるゲームを知らないリア充カップルや、姫様候補、安牌あんぱい狙いのコネ持ち初心者ぐらいである。そう、いわば、売約済み、先約済みの出来レースである。フリーコンベンションのフリーは形骸化していた。もう、卒業間際の玄人童貞に救いは存在していなかった。それでも、それでも一縷の望みを掛けて、漢たちはフリーコンベンションに夢を追いかけていたのだ。あの時代は……。

 まさに、ロングロングアゴー20世紀だったのだ。おのれ、ゴル○ムry


 閑話休題。


 そんなこんなで、四人の暇人が、小市民なGMの元に集った。


「今日はよろしくー!」


 そう、爽やかに挨拶した男の名は宇代野ウシロノやん。

 四天王の中でも、常に先陣を争い、快活で恥を恐れぬ漢である。何より祭り好き。自分でもGMをすることがある。得意な演技は「意地汚く下劣なデブボス」と「ロリエルフ幼女」という、深き闇を背負った漢である。ちなみに、プレイヤーの時には、爽やかな青年冒険者や可憐なエルフヒロインを好む。フォローにもならないが……。


「ここ、初心者卓だよね?」


 爽やかに、そしてさりげなく皮肉を言う男の名はアチョー。訳知り顔の笑顔が爽やかに輝く漢である。ウザい。

 彼のあだ名の由来は、彼が演じたブルース・リーのモノマネ演技からである。しかも、苦し紛れの演技であり、持ちネタではない。たった一度の暴挙で「アチョー」という十字架を背負った漢である。彼の交友関係はフリコン常連からは「アチョー軍団」と呼ばれている。構成員たちは、その意味を特に気にしていない。

 どんなに困難な局面も、ギャグと打たれ弱さで乗り切ろうとする反骨精神たっぷりな一面も持つ。負けず嫌いなのか、勝ち負けにこだわらないのか、無駄に分かりにくい漢でもある。ただ、笑いに掛ける情熱は本物で、職場の視察に来た、海外本社の管理職からは「OH!クレイジーボーイ」と呼ばれ職場を和ませた人望に厚い漢だ。

 

「安心して!俺初心者!」

「え!?」


 宇代野やんが図太く切り返すと、一応は彼らの評判を知っているGM氏が驚きの声を挙げた。すると、GM氏の思わぬ方向から、声が聞こえてくる。


「ですよねー!」

「デスヨネー」


 そんな台詞をハモりながら吐いた二人の男は、さも当然というように、卓に着席してゲーム開始の準備をしていた。


 二人のうち、GMに遠い方に着席した漢が陰険デブこと、グルメである。酒と旨い食事とサッカーをこよなく愛する漢。普段は沈着冷静で気遣いの出来るデブなのだが、気に入らない相手や喧嘩を売ってきた相手にはとことん陰険である。

 ゲーマーというのは、慣れてくるとすぐに粋がり始める。すると、無礼になり、結果として誰かに喧嘩を売ってしまうものである。このグルメ君は、そういう根は純朴で残念な人たちを捕食するのを最上の悦びとしているのである。それ故のグルメでもある。初心者の域を脱しつつある中級者や熟練中級者たちの天敵である。

 最近の彼のフェイバリットワードは「みんなはリーダーの為に。一人はリーダーの為に」である。なんとも、チームワークを尊重した美しい言葉である。なお、リーダーは追い込まれる。いろんな意味で。

 ちなみに、彼はサッカーを馬鹿にしたり、にわかサッカー知識を披露したりすると激怒する。彼の逆鱗である。本当に、どうでも良い事なのだが……。


 二人のうち、GMに近い方に着席したハゲが、もとい貫禄のある漢がオヤジである。彼は個人経営のボードゲーム輸入業者を友人に持つほどに、ボードゲームに造詣が深く、ゲーマーである。そして、同じぐらいにTRPGにも造詣が深い。

 彼のリアルの一部を知る人々は、彼の事を「魔王」と呼ぶ事もあるのだが、その意味を知るものは筆者、GM氏、四天王を含めて誰も居ない。いろんな意味で、謎多きハゲである。

 もちろん、彼の前でハゲは禁句である。バーコードごま塩ではなかったのが、唯一の救いである。なお、筆者も頭髪は薄い。禿げたら坊主にするつもりである。最近は丸刈りとスポーツ刈りの区別が付いていないと、理髪店から苦情が来る。

 営業先において、常に取締役と勘違いされるオヤジは、四天王の中でもっとも油断ならぬ漢である。そして、その得意技はささやき。その技の冴えは、船場○兆のささやき女将をも上回るのだが、これも本文とは無関係である。たぶん。


「当然です」


 そして、遅れじと席に着いたアチョーも二人に便乗する。


「エッ!?」


 驚き戸惑うのはGM氏ばかりである。プレイヤーたちは、何食わぬ顔をして、手際よくゲーム開始の準備を始める。

 筆記具にダイスにルールブックと、プレイヤーといえども、それなりに荷物を持っているのがTRPGゲーマーである。オヤジを除いて……。オヤジは何も持ってこない。全て借り物で遊ぶ猛者である。それでも、誰も文句を言わないのが、オヤジのオヤジたる所以である。子の物は親のもの、親に従うのは子の孝行。まことに、美しき長幼ちょうようの序である。本人たちが、納得して居ればな。

 なお、このフリコンの参加者のほとんどは、そんなオヤジの振る舞いを微笑みと共に容認している。彼は、プレイヤーからすれば非常に頼れる知恵袋なのだ。ただし、GMを除く。

 あまりの絶望感に一瞬の間、呆然としてしまったGM氏が他のプレイヤーを求めて辺りを見回していると、フリーコンベンションの司会者が「では、良い冒険を!」などと、募集タイム終了宣言を出していた。もはや、万事休すである。


 諦めたGM氏が着席すると、プレイヤーたちが頼まれてもいない自己紹介を始めて、自分たちの初心者っぷりをアピールし始めた。


「TRPG歴○年の初心者でございます」


 とは、アチョーの弁である。相変わらず、笑顔が無駄に爽やかでウザイ。あと、彼のプレイ頻度ならば、○年といわず、一年も遊べば立派な中級者である。TRPGはそこまで難しくはない。マイナーなだけである。

 この時代の彼は、毎週のようにTRPGを遊んでいた。


「最初に遊んだゲームはD&○だったかな?」


 続いて、グルメ。彼の挙げたゲームシステムは、本邦に始めて上陸したTRPGゲームである。MMORPG展開すらされた、老舗ゲームである。この時代の日本人玄人ですら、コレが始めてのゲームという人々は多数派ではない。


「ああ、俺はボードゲームは玄人だけど、TRPGはね?」


 次に、オヤジ。彼は肝心なことは言わない。そう、嘘をつかない漢である。真実も言わないが。なお、ジャンルとしてはボードゲームの方がTRPGよりも古い。というか、TRPGは一部のゲーマーには、ボードゲームの不出来な息子と見られる向きもある。

 あくまでも、一部の俗説であり、筆者の見解ではありません。


「俺はSWかな?スターウォーズじゃないよ?」


 宇代野やんは、SW大好き人間である。どれくらい好きかというと、かれ自身がGMをするほどである。生粋の初心者たちは彼のGMを好む傾向にある。もっとも、その人々もいまや中級者や熟練者という域に達していたり、すでにフリコンを自主卒業して、遊びに来てはいなかったりするという、哀愁漂う現状である。

 ちなみにSWは、この時代の玄人たちは誰もが遊んでおり、そして最初に遊んだゲームはSWか○ードス島戦記です。と言うほどにポピュラーなゲームである。



 こうして、自己紹介が済むと、ゲームセッション開始である。



 GM氏は、説明は要らないよね。とばかりに、プレイヤーたちにキャラクターメイキングを指示する。妙に手際の良いプレイヤーたちもそれに従う。

 プレイヤーが作成し、受け持ったキャラクターは戦士、盗賊、僧侶、魔法使い。という、オーソドックスかつ、バランス重視の編成である。世界は剣と魔法のファンタジー。場所はどっかの冒険者がたむろする酒場や宿場町。目標とするクエストは、洞窟に立てこもるゴブリンたちの討伐である。

 まことに、オーソドックスな冒険の舞台である。想像しにくい人たちは、転生勇者が活躍する剣と魔法のファンタジーを思い浮かべて欲しい。ほら、某小説投稿サイトの運営が、ジャンル分類を変えてでも、執筆人口や読者人口を逓減したかったアレである。もう、想像できたと思う。

 職業に勇者が無かったのが、残念かもしれない。しかし、プレイヤーが最初から選べるロールに勇者があるゲームシステムは、どちらかというとイロモノだった時代である。


「GM。酒場の掲示板にクエスト請負募集の張り紙はない?」

「あるよ。ゴブリン退治。むしろ、これしかない」

「じゃあ、そのクエストを受けます」


 戦士役の宇代野がGM氏に分かりきった質問と受け答えをする。いわゆる様式美である。他のプレイヤーたちも異論は挟まない。なぜなら、これは初心者向けのセッションに用意されたシナリオである。重箱の隅を突くようなマネをしても仕方がない。

 そんな事をしてもGM氏が困惑するだけで、誰も楽しくないだろうと、他の四天王たちも気を利かせたのである。

 本来の飾らない彼らのプレイならば、ここで大いにゴネて、酒盛り宴会、物乞い、暴動に発展する努力をした挙句に、如何いかに洞窟探索を回避できるか?を競うのだが、初心者限定卓を占拠した負い目が有る以上、そんな外道なマネをしようとは、今の時点では思わなかったのである。武士の情けというヤツである。妥協とも言う。


「ついに、俺たちの冒険が始まるな!盗賊よ」

「ああ、戦士。このクエストをなんとしてでもクリアするぞ」

「すべては神の御心のままに。いくさの神よ。ご照覧しょうらんあれ」

「皆さん。油断せずに慎重に行きましょう」


 四人が四人とも、取ってつけたようにそれっぽいセリフを述べてロールプレイしているが、ぶっちゃけ全部棒読みである。あと、油断できないのはクエストではない。お前だよ。魔法使いのオヤジ。


「じゃあ、四人ともクエスト情報に従って、ゴブリンの洞窟に行くって事いいかな?」

「はい」


 情報収集も、下調べもへったくれもない。GM氏の確認に平坦に了解の返事を返す四人であった。四人とも、初心者用シナリオである以上、シナリオの底は浅いだろうし、戦力差的な難易度も低いだろうと想定した上での気遣いであり、それ故の意図的な迂闊さであった。無用な質問やツッコミをしてもGM氏を困惑させるだけである。

 GM氏が、洞窟への道中でのワンダリングモンスター遭遇判定をすると、巡回中のゴブリン斥候部隊と遭遇するという判定結果が出る。そのまま、GM氏は森の中での遭遇戦を描写する準備に入る。


「んじゃ、皆さん。まずは不意打ち判定お願いします。判定に成功すれば、魔法や弓矢の届く距離で敵を発見できます。失敗すれば、敵の優位な位置からの不意打ちになります」

「こっちからの不意打ちは出来る可能性はあるのかな?」

「この判定に成功したら、さらに忍び足と奇襲の判定でもしますかね?」

「はーい」


 GM氏の要請にしたがってダイスを転がし判定をしていくプレイヤーの面々。戦士こと宇代野やん以外のメンバーが全員、判定に成功する。


「それじゃあ。君たちは、魔法や弓矢が届く程度に離れた場所に、二匹のゴブリンを見つけるよ。では、さらに奇襲するなら忍び足判定をお願いします」


 ここで、宇代野やんの戦士だけ判定に失敗。まあ、金属鎧によるペナルティゆえの失敗なので、気まずい空気になる事はない。むしろ、同じように金属鎧を身にまとっている戦の神の僧侶ことグルメのダイス目に賞賛の声が挙がった。


「あちゃー。また、俺だけ失敗かよ。よし、ここは一発、景気付けに、名乗りを挙げながら突撃するよ」

「「「「え!?」」」」


 流れ作業的なプレイとセッション運営に飽きた宇代野やんが、忍び足の失敗にかこつけて、いやらしい笑顔と共に宣言する。普段の宇代野やんならば、このような暴挙に出ることはないのだが、きっとストレスが限界に達してしまったのだろう。

 当然ながら、GM氏を含めた四人は戸惑いの声を挙げた。


「お、おい。奇襲には失敗したとはいえ、ここはセオリー的には先に飛び道具じゃないか?」


 その上で、宇代野やんの暴挙に、魔法使いのオヤジがついつい、ツッコミを入れる。


「まあ、初心者的にはアリな行動じゃない?ほら、カッコつけたくなるじゃん。俺も追いかけるよ」


 と、のたまうのは、四天王の中でも宇代野やんの盟友と呼べる盗賊のアチョー。場の空気を宥めつつ、戦士突出を防ぐナイスフォローとも呼べる行動なのだが、その選択がこのセッションの流れを作り出す。


「まあ、そうだね。確かに初心者って、好戦的なところあるよね。そういうところ、あるある。じゃ、GM。俺も突っ込むよ」


 僧侶のグルメも二人を追いかけるように突進する。グルメとしては、奇襲するかしないかは、さほどこだわっていなかった。しかし、宇代野やんにアチョーが同調した段階で、グルメとオヤジが組んでもチーム内派閥は互角、ならば二人に同調すれば過半数確定となる。オヤジが同じ選択肢をとる前に同調する事で孤立を防ぐという、なんとも計算され尽くした美しい行動であった。


「よーし。俺も初心者だからね。手加減なんてしないよ。パパがんばっちゃうもんね。へろへろっと≪エナジーボルト≫」


 玄人なら≪眠りの雲≫や≪プロテクト≫の呪文で消費MPマジックポイントを節約しつつ、パーティがこうむる被害を最小限に抑えるのが常道なのだが、完全に気の抜けた炭酸のようになったオヤジは、使用可能な中で、一番派手な魔法を初心者っぽくぶっ放した。

 もしここで、オヤジだけこの場のノリを無視して手堅い玄人で有り続ければ、間違いなく孤立するだろう。古代ギリシャや一昔ひとむかし前の無人島サバイバル番組ならば、陶片追放待ったなしである。それ故の、大人の世界にありがちな、非積極的な非協力的意思の表明であった。決して、敵対しない。疑われても、合理的な弁明が可能な余地を確保しておく。しかし、微妙に足を引っ張って最大効率を邪魔する。手堅いやり口であった。


「ギャー。ウボァ。というわけで、君たちは遭遇したゴブリン二匹を退治したよ。そして、そのまま進むとゴブリンが巣くっているとされる洞窟の前に到着するよ。物陰から様子を見ると、ゴブリンが二匹、入り口で見張りをしているね」


 GM氏による流れるような描写によって、ワンダリングを始末した四天王ご一行は敵の本拠地前に到着する。負傷を魔法で回復して、MPを回復するために休息するとか、それ以前にそれらの経過時間を加味して、洞窟到着時間を調節するとか、そもそもゲーム内時間で今何時?とか、もろもろの確認事項をすっ飛ばしたかのように、スマートな展開である。


「どうする?このまま突入するの?一旦引いて体制立て直すの?どちらにしても、見張りと戦うなら、奇襲を試みたいんだが……」


 描写を聞いたグルメが、状況の補正を試みようとする。しかし、ここで余計なマネをされれば日頃の悪夢の再現であると思ったGMはすかさず畳み掛ける。


「では、忍び足判定をお願いします。成功すれば奇襲。失敗すれば見張りが気づいて対応する事になります」


 本来。モンスターの巣くっている洞窟や迷宮、建築物を攻略する際には、様々な下調べや作戦検討が必要になる。冒険者は確実に人数的には劣勢であり、施設内は確実に隘路で罠の存在も想定される。

 また、せっかく入り口を制圧しても、裏口から回りこまれれば制圧されるし、場合によってはそこから討伐対象に逃亡される事もある。そういうわけで、周囲の探索は割りと重要なのだが、その猶予を許せば、放火や燻り出しなどの小細工を許す結果にもなる。

 当然、それはGM氏もプレイヤーたち全員も理解している。

 その上で、全員が敢えて迂闊な流れに乗る事にした。ひとえに、「初心者」という免罪符かつ錦の御旗の役割を果たすパワーワードのおかげである。


「成功」

「成功」

「俺も、成功」

「同じく、成功」


 何も異論を唱える事無く、淡々と判定を処理するプレイヤー。まことに、従順かつ善良である。


「じゃあ、奇襲可能です。奇襲をしないなら、気づかれずに退く事もできますが……。ここで一旦引くというのはいかにも玄人っぽいですよね?」


 GM氏が今日一番の爽やかな笑顔でプレイヤーたちに問いかけた。普通は、TRPGを遊ぶ際、他人に特定のロールプレイを強要する行為は、褒められたものではない。というか、途中離脱されても文句の言えない行為である。

 しかし、今回はプレイヤーたちが「初心者である」と言い張って卓に参加したあげく、自分たちから初心者プレイを行うという流れを作っている。GM氏はあくまでも、行為の見え方を聞いただけで、ロールプレイを強要したわけでも要請したわけでもない。

 こうして、完全に四天王たちの退路は断たれてしまったのだ。


「じゃあ、こちらからの先制ですよね?≪眠りの雲≫を唱えます」


 とはいえ、そこは転んでもタダではおきないオヤジである。ここで、見張りが洞窟内の仲間を呼ぶ可能性を潰しに掛かる。いくら、初心者っぽい猪突猛進を宿命づけられても、最低限のリスクヘッジはやってのける漢である。色んな呪文を使ってみたいというのも、いかにも初心者らしい動機だ。聞かれたら彼はそう答えるつもりだった。まあ、誰も聞かないので杞憂なのだが。


「ヒャッハー。眠ったゴブリンは抹殺だー!」


 モヒカンプレイ大好きなアチョーが眠ったゴブリンにトドメを刺していく。この辺り、GM氏の裁量になるのだが、≪眠りの雲≫によって意識不明になった対象にはトドメをさす事で戦闘処理を簡略化できるという慣行が、このコンベンションでは通用していた。


「じゃあ、見張りを倒した君たちは、ダンジョンに侵入するという事でいいよね?」

「いいんじゃないかな」

「GM。10フィート棒を用意するよ。森だし、枝か細い木は見つかるよね?」


 GM氏の提案に、周りを見回した上で同意するグルメ。そしてすかさず、アチョーがGM氏に要望を出す。彼が用意しようとした棒とは、D&○においてポピュラーな罠発見用の極めて長い棒である。罠がありそうな場所を突きながらダンジョンを進む事で、事前に判定する事無く罠を誤作動させて発見するというシロモノである。もちろん、SWのルールブックにはそのようなものは記載されていない。


「それ、SWには無いよね?まさか、TRPG初心者がそんなもの欲しがるわけないよね?」


 ここで、満を持して指摘したのはオヤジである。まさに、意趣返いしゅがえし。


「デスヨネー」


 闘志の炎を双眸に宿しながらも、あっさりと引き下がるアチョーであった。

 かくして、一行はダンジョンに突入する。ダンジョンは、マッピングが必要の無い一本道だった。また、D&○のようにスクエアやヘクスによるマップ描写やクリアリング判定を行わない点も、単調さに拍車を掛けていたかもしれない。


「しばらく進むと、通路の右側に扉がひとつあるよ」

「じゃあ、扉に罠感知をして、異常が無ければ鍵開けを試みます。というか、鍵かかってます?」

「鍵は掛かっているようですね。では、それぞれ判定してください」


 GM氏とアチョーのやり取りが続く。この辺りは、盗賊の独壇場である。というか、方針の相談でもしないかぎり、盗賊以外は完全にただの置物である。そう、退屈なのだ。掛け値なしに。


「判定はどちらも成功しました」

「では、罠がないのが分かります。ただ、鍵は掛かっているみたいですね」

「扉を開ける前に鍵穴から部屋の中を覗いてみるよ。もちろん、手鏡を利用して間接的に覗きます」

「おっと、それは玄人過ぎるんじゃないかな?アチョー。グルメもそう思うよな?」

「……。まあ、そこまで手馴れた人を初心者と呼ぶのは難しいよね」


 GM氏に行動を宣言するアチョーに対して、すかさず横槍を入れるオヤジ。そして、間髪居れずにグルメを己の陣営に引き込む。なお、戦闘以外ではする事の特に無い宇代野やんは、すでに余所見をしており、完全に蚊帳の外であった。

 ちなみに、罠がなくても扉の向こうにモンスターが待ち構えているとかいう展開は普通にありえるので、手馴れたプレイヤーからすれば、鍵穴を覗くのは当然の事だし、毒液の射出などを警戒して手鏡を使うのも、割とメジャーな手法である。ただし、初心者はそんなことなど、当然知らない。


「じゃあ、鍵穴は覗かずにそのまま扉を開けます」

「分かりました。部屋の中にはモンスターなどは居ないよ。ちょっとした荷物置き場みたいだね。食料だろうと思われる木の実や野草、良く分からないガラクタなどが置いてあるよ。金目かねめのモノは無いようだ」


 万全の対策を妨害され、覚悟の上で無防備なままに部屋へ乗り込んだアチョーからすれば拍子抜けだが、特に何の危険もなかったわけである。さすが、初心者向けシナリオといったところだろう。


 それからも、足の引っ張り合いをしつつも、ダンジョンを踏破する玄人四天王一行。


 ついに、彼らはラスボスの待っている部屋にたどり着いた。やっている事は、ほぼ一本道の単純なダンジョンを踏破しているだけなのに、無駄に消耗しているのは、致し方ないことだろう。

 もはや、最大の障害は味方の消極的な妨害行為である。


「君たちが広間に出ると、魔法使いと思しき男一人と、それに付き従うゴブリンたちが居るよ」

「え?ゴブリンが魔法使いに従ってるの?」

「そう、彼がゴブリン語を操って従えているのか、なにか別の手段で従えているのかまでは、君たちには分からないけどね。彼を守って、君たちを迎撃するような行動を取っている。さあ、ボス戦闘だよ」


 忍び足判定に失敗した宇代野やんとグルメを含む四名は、堂々と広間に乗り込んだ。GM氏としては、このシナリオ渾身のサプライズとして、ゴブリンを操る魔法使いというボスを用意したのだろう。

 しかし、ここでゴブリンと対話してブラザー化してしまう事に執念を燃やすアチョーが活気付く。


「ヘイ!ブラザー。そんな陰険魔法使いに従うぐらいなら、俺の仲間になるゴブ!と、身振り手振りでアピールしながら干し肉をゴブリンに差し出します」

「……。えっと……。」

「アチョー。おまえ、もしかして学者スキルとゴブリン語習得してるのか?」

「もちろん!」

「ないわー。どこの初心者だよ。それ」


 アチョーが無駄に元気良くGM氏に行動を宣言すると、GM氏はまたしても戸惑い、グルメが念のために状況を確認する。アチョーの初心者らしからぬ行動を、宇代野やんが、悪気なしにバッサリ否定した。


「ちょっといいかな?GM氏」

「なんですか?」

「ゴブリン語なんだけど、もしも扱いに困るのなら、GM権限で精霊語か、古代王国語にでも入れ替えてしまうという手もあるよ。そもそも、初心者名乗っている人が、ゴブリン語を覚えているのは不自然だからねぇ。彼も、間違えたのかもしれない。入れ替え変更をオススメしてみては?」


 GM氏に親切めかして耳打ちするオヤジ。渾身のささやきスキルが炸裂する。


「アチョーさん。必要なら、そのゴブリン語を精霊語か古代王国語に入れ替えれますよ?明らかに、初心者向けスキルじゃないですよね。ゴブリン語」

「ほら、アチョー。GMがチャンスくれてるよ。良かったな」


 能面のような顔をして平坦な口調で親切な提案をするGM氏。グルメもGM氏をフォローする。

 アチョーはそもそも初心者としてこの卓に入ったのだ。この提案を拒否すれば、自分は初心者ではないと断言するようなものである。

 もちろん、ここで開き直る選択肢がアチョーにはあった。そもそもTRPGは他人にロールプレイを強要できない。するかしないか?その内容も含めて。さらに言えば、一度キャラクターシートに書き込んで、曲がりなりにもGM氏に提出してもらってOKを得たキャラクターシートである。本来なら、正当な手順とルールに基づくキャラだから問題ないとも言える。それがGM氏の見落としであってもだ。

 しかし、アチョーにとて負い目と矜持がある。負い目は初心者卓に初心者と偽って参加した事。いわば、GM氏の温情に縋っている身である。矜持はゲーマーとしての矜持。暗黙裡の約束すらせずに開催された、初心者限定プレイバトル。自分が引き金を引いたも同然。さらに言えば、久々に四天王内から叩き付けられた挑戦状である。退く理由はなかった。


「オーケー。マスター。んじゃ、精霊語にしてもらえるかな?その代わりといっては何だけど、広間に入った際の立ち位置、こんな感じでいいよね?さ、戦闘を始めよう」

「分かりました。じゃあ、奇襲ではないのでイニシアチブ判定をお願いします」


 あっさりと、GM氏の提案を受けて、逆に戦闘配置に関する提案をするアチョー。GM氏としては、面倒ごとを避けれそうだという安心感から、彼の提案をあっさりと了承した。

 各自がダイスを振って行動の順番を決定していく。順番としては、最初にアチョー、次にボス、グルメ、宇代野やん、オヤジ、ゴブリンたちとなった。アチョーとしては予想しやすく、そして理想的な順番だった。


「じゃあ、マスター。ボスに対してダガーを投げつけます」

「対抗判定はそちらの勝利ですね。命中しています」


 アチョーもマスターも淡々と、命中や防御、そしてダメージの判定を済ませていく。そして、ボスの手番になる。そこで、GMは気づいた。ボスの魔法使いとアチョーとオヤジが一直線に並んでいるという事実に。

 このゲームの魔法使いが使える攻撃魔法の定番は、最初は≪エナジーボルト≫、次に≪ライトニング≫、そして≪エクスプロード≫である。初心者用の初期キャラクターでは、≪ライトニング≫は使えない。そして、≪エクスプロード≫を使用するような魔法使いを出せば、まず間違いなく初心者PTなど瞬殺である。それ故に、魔法使いがボスの時に使ってくる切り札的魔法は、まず間違いなく≪ライトニング≫であると、予想できた。

 そして、誘うようなアチョーの投擲。GMは迷わず宣言する。


「では、ボスは≪ライトニング≫を唱えます。標的はオヤジ。射線上のアチョーにも命中するので、二人とも魔法抵抗の判定をどうぞ」

「クソガッ!」


 GM氏とアチョーの連係プレイの美しさと、刺し違えてまで己の足を引っ張ろうというアチョーの覚悟を見て取ったオヤジは、誰とはなく罵倒を飛ばしながらも、異議申し立てをせずに潔く魔法抵抗のダイスを振った。この対抗判定は二人とも成功。まあ、成功してもボスの必殺魔法のダメージが少しだけ軽減されてお届けされたのである。大きな痛手であった。

 そこからは、足を引っ張る余裕もなくなったので、全員が真面目に戦うことになる。グルメは負傷の回復を魔法で行い、アチョーと宇代野やんは、ゴブリンの足止めと牽制。オヤジは≪レジスト≫と≪プロテクト≫の魔法が全員に行き渡るように詠唱を続けた。

 まことに地味な戦いだが、初心者にも見習っていただきたい模範的な戦い方である。というか、最初のバカな配置が無ければ、手堅く勝利できただろう。

 プレイヤーたちの苦戦を見かねて、ゴブリンを敢えてアチョーに集中させる。別に制裁措置ではない。アチョーは先ほどから持ち前の敏捷力に裏付けられた回避力と、防御専念の行動で粘っている。故に、敵側の手数を無駄にするための集中攻撃であった。


「マスター。そしたら、俺はボスの目の前に移動して、ボスに攻撃するよ」

「ここは、俺に任せて先に行け」


 マスターの温情を見抜いた宇代野やんが、ボスの目の前に突出する。アチョーはお約束のセリフを叫んだ。この状況だけ切り取れば、月並みとはいえ、まことに映えるロールプレイである。しかし、ほぼ自作自演のピンチと協力プレイである。苦笑するグルメとオヤジ。とりあえず、ロールプレイに気を良くした宇代野やんが、なんとも楽しそうに攻撃判定のダイスを振る。


「あ。クリティカル」

「じゃあ、攻撃は当たったよ。続けて、ダメージ判定をお願いします」

「「「「「あ」」」」」

「六ゾロだね」


 最初のクリティカルはクリティカル値を上回ったクリティカル。これでも中々運が良い事で喜ばしいことだった。そして、次の六ゾロとは、問答無用のクリティカルである。ダメージ判定が一段階あがる。

 ただでさえ、ガチムチ金属装備の両手剣ファイターである宇代野やん。そのダメージ判定がクリティカルすれば、いかなボスとはいえ、耐久面では貧弱な魔法使いでは耐え切るのは至難の業である。さらに言えば、すでにダガー投擲により手傷を受けていた。


「ボスの魔法使いは死にました」


 ボスが死んだ以上、ゴブリンたちでは脅威になりえない。グルメの魔法で万全に回復した前衛の肉弾戦と、補助魔法詠唱から解放されたオヤジの≪エナジーボルト≫が難なく、彼らを討ち取った。


 こうしてゴブリンたちを討伐した一行は、ダンジョン踏破を完了し、クエストをクリアしたのである。最大の敵は悪乗りした身内という、苦笑するしかない結末に、プレイヤーたちがGM氏を労う。


「今日という日ほど、初心者をかたる事の危険性を思い知らされた日はなかったよ」

「そうだね。やっぱり、人間は正直が一番」

「俺たちは初心を忘れていたよ」

「もう、二度と初心者を名乗りません」


 最初に反省の弁を述べたのはグルメで、次に宇代野やん。オヤジとアチョーが順にそれに続いた。特に、ダンジョン内で軒並みに行動を自主的に撤回し続けたアチョーは、今日のプレイに懲りたらしい。


「なんか、今日はホント。退屈させてしまったようですみません。今度は皆さんにも喜んでいただけるようなシナリオを準備してきますね」

 今日のセッションを乗り切って、肩の荷の下りたGM氏は、殊勝にも反省の弁を述べる。


「いや、無理言って遊んでもらったのはこちらだし、初心者に説明したり誘導したりする時間を考えれば、これぐらいの単純でもいいんじゃないかな」

 すると、オヤジがそれをフォローする。


「初心者を想定して、かなり迂闊な行動を取って消耗したけど、ラスボス戦も危なげなく勝てたから、バランス的にも問題なかったんじゃないかな?」

 とは、グルメの弁である。


「まあ、久しぶりにグルメとオヤジがあせった感じを見れたんで、俺は楽しかったよ」

 とは、宇代野やんの弁である。ダンジョンに入ってからは、四人ともそれなりに必死に立ち回っていたのである。


「まず、面白かったです。ありがとう。ただ、初心者限定卓でプレイする事が、これほどの苦行だとは思わなかったわ。ホント、わがまま言って参加してすみませんでした」

 最後に、アチョーがもう一度びた。


 そして、お互いの健闘を称えあった五人は、後片付けをする。

 コンベンションが終われば、カラオケで打ち上げだ。今日も、暇人たちの楽しげな歌声が、コンベンション会場近くのカラオケ屋に響き渡るのであった。


おわり





お読みいただき、ありがとうございました。

誤字脱字については、予告なく修正すると思います

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[一言] TRPGはプレイしたことがなくって、 ようつべで、クトゥルフ見るくらいしか縁のない人間ではありますが、 とても分かりやすくTRPGについての事情とか書かれてあって楽しめました。 特に「そ…
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