私 異能力マフィアになります
お母さん...お父さん...? 」
友だちと遊んで家に帰って
いつもならおかえりというやさしい声が聞こえる
だけど今日はいつもと違う
目の前に広がる血の海 見たことのない男が2人いて意識のない弟を抱えていること
針のような氷が男の周りに浮いていてその氷からは血が滴っている
「あーお前がこいつの姉の方か
上のやつは別に殺していいって言ってやがったな くくっ じゃあ殺していいんだな」
赤い髪の男がそういいもう1人の男の方に弟を渡す
人の命をなんとも思っていない酷い言葉が
耳に届く男は残虐な笑みを浮かべ周りに浮いていた氷をこちらに飛ばす
「ひっ」
逃げなきゃ 早く
私が住んでる町は曲がり道が多いから
逃げやすい
だが近くから男は下品な笑い声が聞こえる
男の声が聞こえ家の角を曲がった瞬間
体に強い衝撃が走った
「おっと...大丈夫かい?」
どうやら目の前の白い髪の男の人にぶつかったらしく手が差し出された
「おーい ウルフ何やってんだよー」
声のする方を見ると黒い髪に一筋だけ紫に染められた髪が目立つ男性がいる
「ごめんごめん 今可愛らしい女の子とぶつかってさー」
「え?なになに かわいい女の子!?
ほんとだ! どう?このあと暇?」
「こらこらジャッキー どうやらこのお嬢さんは暇じゃなさそうだよ ほら」
ウルフと呼ばれた男性は目を細めて微笑を浮かべ
顎で暗闇のほうを示す
「おーい そこのおふたりさーんそのガキこっちに渡してくんない?」
「あーほんとだね あれ君の知り合い?」
そこには親を殺したあの男が立っていた
私は首を横にふり恐怖のあまり顔がこわばった
「ちっ...違う!助けて...!」
黒い髪の男性ーージャッキーは優しく微笑みながら「こんなかわいい女の子の頼みなら頑張らなきゃね」と言い着ていたスーツの中からナイフを取り出し目にも止まらぬ速さで駆け出した
男の顔から血が垂れ
周りに浮かんでいた氷もぱらぱらと音を立てて崩れた
それからジャッキーは男の後ろに周り押さえつける
押さえられているのにぼそぼそと何かいい男は急に笑いだした
すると次の瞬間、崩れた氷が数を増やし
20人超の氷の武装兵を作り出した
氷の兵にジャッキーは3m先まで飛ばされる
「いってぇーまじかー」
「この数はたちが悪いな」
ウルフがつぶやく
ジャッキーは押され気味でだんだん傷が増えていく
「もうやめてっ!」
私がそう叫ぶと同時にジャッキーが暗闇も切るような勢いで叫ぶ
「おーーい!! ティム! どっかで見てんだろ!
助けろ!」
するとどこからかいたずらっ子のような笑い声が聞こえる
「はいはぁーい でもジャッキーそれが人にものを頼む態度?ティム様お願いします助けてくださいじゃないのぉ?」
「助けろ チビ」
ジャッキーがそういったら向かいのビルの上で赤い光が見え風を切る音がしたと同時にジャッキーの横まで迫っていた氷の兵が砕ける
「ねぇジャッキーさっきなんて言った?もう1度言ったら 次は君に当てるよ?」
「ねぇ ジャッキー ティム 早くしたほうがいいみたい ていうか早くして」
私の横にいるウルフが言う
ティムとジャッキーが喋っている間にも
壊れた氷の兵が元に戻っていってるのだ
「ティム! 援護頼む!」
「あんたの頼みなんて聞きたくないけど
そうも言ってられないようだし任せて」
ジャッキーが進んでいく先の氷の兵をティムは
どんどん撃っていく
「もらった!」
ジャッキーはそう叫び 男の胸元を刺す
男は膝から崩れるように倒れる
それと同時に氷の兵もブロックが崩れるように倒れた
「大丈夫? お嬢さん もう平気だよ」
知らない間にティムと思われる茶髪の男性がいて
そう言う
お前いいとこもってくなとジャッキーが言っていたが私はあることを言うことしか頭になかった
「弟がこの男の仲間にさらわれていくのを私はただ見てることしかできなかった...私を、あなた達の仲間にしてください!! 私...私...強くなりたいんです!」
大切なものをこれ以上失わないように
「弟がさらわれたのか... 今からじゃ多分助けにいくには遅いね 本当は差別みたいで嫌だけど俺達の世界は女には厳しいよ 弟さんは俺達で何とかするから...」
「私はもう見てるだけは嫌なんです! 女じゃなければいいんですよね?」
そういって私はあたりに散らばっていた氷の欠片をとって長かった黒い髪をざっくりと切った
ウルフやジャッキー、ティムは目を丸くしていた
「これは、まいったな...」
ウルフがいう
「もう いいんじゃないか? これがこの子の覚悟だ 連れてってやろうぜ」
「ボクも今日はジャッキーにさんせーい」
「あぁ そうだね 君名前は?」
ウルフはやさしい笑みを向けそう問いかけてきた
「ルナです」
「それじゃあ ルナ これから 君は俺たちの仲間だ よろしくね」
こんな初心者臭漂う作品を読んでいただきありがとうございます
これからもぼちぼち更新していく予定なのでみなさんのお時間よろしければお付き合いお願いします
誤字脱字などありましたら教えてください