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無職は転生してフリーターに進化した!  作者: 鋏と電灯
第四章~北の中心地~
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みんなには秘密

 モンドたち『風吹くままに』がセヴェル街に滞在している、ある日のこと


「ふう~」


 モンドは、大量に本が詰まった重い袋をベットの上に置く


 その後、本棚の扉を開け二冊づつ本棚に入れていくと、ある重要な問題に直面する


「本棚の中、いっぱいだな」


 モンドのコレクション、つまりエロ本が入らないのだ


 今は、誰もいないが、いつかはみんな帰ってくる、それまでに絶対にバレない隠し場所を作らなければ


 モンドは焦りの汗を流しつつ、周りを見渡し、脳を高速で回転させる。


「……天井裏だ」


 モンドはさっそく、物置きから台を持ってきて天井に手で押してみるが、天井は開かない


「仕方がない」


 モンドはそう言うと


 円と特殊文字を描き


 「『風刃ビエンドフィロ』」


 最後にそう言う


 指先に現れた、小さな風の刃で天井を切り穴を開ける


 ちょうどいい大きさの穴ができたので、天井裏をのぞいてみると


 モンドの、顔に大量のホコリが襲った


「う゛え゛ぼ! べほっべほ、ブエグジョッ!! あ゛あ゛~! これはひどい、はああ、仕方がない」


 モンドは、いつもシュヴが武器を作っている作業場へ走り


 容器の中に硫黄いおう水銀すいぎんしおを入れ、ピンク色の『君子の宝石ヴァイザエデルシュタイン』を三つ作る。


 そこらへんの鉄くずと『君子の宝石ヴァイザエデルシュタイン』を素材に三つの特殊な効果のある石を作る。


 一つ目に、動き回ってホコリをで吸い込みそのホコリをエネルギー源にする『塵喰の永久機関(シュタウブザウガー)


 二つ目に、虫やネズミを入れないようにする結界を張る『害群からの盾フェアタイディグングスリーニエ


 三つ目に、周りを明るく照らすが、直接見てもまぶしくない『慈悲深き輝きフロインドリッヒケルツェ


 この超すぐれものな三つの石を作ったあと


 錬成れんせい魔法で作った素材を風刃ビエンドフィロで形を整え、下の部分に余分な物がある本棚といくつか必要な小道具を作る


 モンドは、それらの物を『強力歌フォルティトゥド』で力を強化したあと自分の部屋に持ち運んだ


 まずは天井裏に本棚を数個ほど置き、その後モンド特製釘とくせいくぎを指で押し込め、本棚の余分な部分と天井ごと四箇所よんかしょ貫き、固定させる。


 その作業をすべての本棚に行う。


 その後、余った本を本棚に置く


 最後に、天井に穴を開けるために切り話した、板に落ないためのひっかけを取りつける


 そうして、エロ本隠し場所を作った。


「う~ん、出入り口の部分が目立つな」


 何かありますよ言わんばかりの、四角い黒い模様を見つめながらモンドはそう言う


 何か隠すのにちょうどいいものはないかと、物置きに行く


 ガチャガチャと音を鳴らしさがして探してみるが、いいものがなかなか見つからない


「はあ~」


 もういいや……、モンドが諦めかけた、その時


 救世主が現れた


 それは、ザイダニエ街でリリトがノリで買ってそのままになっていた、下手くそな山と海と空が描かれたポスターだ。


「よっしぃ……!」

 

 モンドは軽くガッツポーズをした後


 ポスターを部屋に持って行き天井に貼り付ける


「ふう……パーフェクト……」


 達成感を味わいながら、モンドはつぶやく


 最後に、証拠を隠滅するために、作業場を軽く掃除し終えた、少し後に


「ふう~、ただいま~」


 シュヴが帰ってきた


「おかえり、あれ一緒にいたスレイは? 」


 モンドは、何事もなかったように、玄関に向かい返事をしたあと、シュヴと一緒に買出しに出かけたスレイがいないことに気づき、そう言うと


「ああ、少し風にあたりたいとか言って、今は近くの石に座っているぞ」


 シュヴはそう答える


「なんで、そんなことしてんだ? 」


 スレイの謎の行動に、モンドは疑問を口にする


「さあ、本人に聞いたら」


 シュヴはそう言った後、リビングの方へ消えって言った

 

 モンドは、外に出ると


 すぐに石に座り込み、金色の美しい髪が風に揺らされている、スレイの姿が見えた。


「ようスレイ、風は気持いか? 」


 モンドはスレイに声をかける


「あ……ご主人様、はい気持いですよ」


 スレイは、モンドのほうを向く


「そうか……なんで風にあたろうとしたんだ? 」


 スレイのエメラルドの様な瞳を、モンドは覗き込む


「なんと……なくです」


 スレイはそう言って、白い肌を桜色に染め、恥ずかしそうにはにかむ。


「そうか……、まあ俺もそういう時があるからな」


 割と気分屋なモンドは、時々であるが意味もなく風にあたりたくなる時がある


「同じですね」


 少し嬉しそうなスレイ


「ああ、そうだな」


 モンドも少し嬉しそうだ


「ねえご主人様、風はどこから来ると思います」


 スレイはそんな事を聞いてくる


「う~ん、そうだな……」


 モンドは、そう言って、少し考えた後


「もしかしたら、俺たちかもな」


 そう、モンドは答える


「どういうことですか? 」


 スレイは首をかしげる


「いや、俺たちの行動の一つ一つが風を生み出し、それが世界を回っている、という意味かな」


 モンドがそう言うと


「世界はつながっているという意味ですね」


 そう言ったスレイの目はなんかすごいものを見ている様な目だった


「まあな」


 テキトーに言ったことだったが、スレイがいいふうに解釈してくれたのでそれに乗っかる


 風がビュウと吹く


 髪が風に遊ばれながら


 そういえば、あのポスターやっぱ不自然かな……


 そんな事を、モンドは考えていた。

 

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