背に光る茜色
モンドたち『風吹くままに』はサティルス村で夕方まで過ごしたあと、村のはずれにとめている旅車をシュヴが村長から買った金を使って修理し、サティルス村を出てセヴェル街に向かっている途中、夜も遅くなったので旅車を止め休憩していた。
「なあ、イブ、スレイ、お前らは村で何したたんだ? 」
モンドがふと疑問に思ったので二人にそう聞いてみると
「え、ああ、村の子どたちが遊んでいたので私たちも懐かしくなってちょっと混ぜてもらっていたんです」
スレイは楽しそうに語る
「はい、ひさしぶりに『魂追』をやれって楽しかったです! 」
イブも同じく楽しそうに語る
「『魂追』? なんじゃそりゃ? 」
モンドは聞いたこともない単語に首をかしげる
「あ、魂追っていうのは最初に追いかける人を決めてその人以外はみんな逃げて、追いかけられた人に触られたらその人がかわりに追いかける人になる遊びです」
手振り身振りをしながらスレイはモンドの質問に答えようとする
俺のもといた鬼ごっこみたいなものか……
モンドはそう考えたあと
「そっか、うん、わかったよ、ありがとう」
モンドはスレイの頭に手ののせる
「そ…そんなんことないです……」
スレイは顔を赤くしながらそう言う
「ねえねえ、セヴェル街ってどんなとこかな? 」
リリトはまだ見ぬ街に想いをはせる
「セヴェル街は商売と文化の街言われているな、ノルテ州は元々一人の大商人が建ち上げた『メルカートル国』という国だったんだ、商人が建国しただけあって、貿易が盛んでな、いろいろなところからいろいろな文化が入ってきた、しかもそれに留まらず、自身でもさまざまな文化を生み出したんだ、その名残で今でも商売と文化は最先端と言われているな」
シュヴが流暢に解説する
「いろんなのがいっぱいあるんだおもしろそ~」
リリトはそう言って、顔を輝かせる
「そうだな、都会度で言ったらナシオン集合国の中心地であるセントロ州のどの街より上だろうな」
シュヴがそう言うと
「都会? じゃあ本とかも多く置いてあるのかな」
モンドがそう聞いてくる
「本? まあ、どの街より品揃えはいいだろうな、お前は本とか読むやつだったんだな」
シュヴはそう言って、意外そうな顔をする
「あ~、でもぉ、モンドの読む本ってエ……」
リリトがそう言いかけたところ
「あ~、その! まあ、旅の途中で暇なときになんか読もうかなって」
モンドは苦い顔で笑いながらそう言う
「暇ならオレの仕事を手伝うか? 」
シュヴがそう言いながらニヤリと顔を歪める
「いや~、いいわ」
モンドが顔をこわばらせながらそう言う
「やれやれ、この怠け者め! 」
シュヴがそう言いながらモンドの鼻を指でツンとつく
「鼻はデリケートなんだから、乱暴にしないでよ~」
モンドもそう言って後、負けじとシュヴの鼻を指でツンとつく
「やったな~」
シュヴは楽しげに笑いながら、モンドのお腹と指でつく
「おふう、なん今のつきでトイレに行きたくなった……」
モンドはそう言った後、お腹を押さえながらトイレにかけこんだ
「あら、なんか悪いことしちゃったかな」
バツの悪そうな顔をしたシュヴはそう言いながら自分の頭をかく
「ご主人様ってわりと便秘気味ですし、いいんじゃなないんですか」
スレイはシュヴをちらりと見ながらそう言う
「まあ、そうだな」
軽い声でシュヴはそう答えた
しばらくたつと
「ふう~」
モンドはスキッリした顔をしながら、みんなの元に戻ってきた
「おかえり、調子良さうだな」
シュヴはそう言う
「ああ、快便だったぜ! これからシュヴに毎日ツボ押ししてもらおっかな~」
モンドが調子良さそうにそう答えると
「あ~モンドォ、女の子の前で快便とか言っちゃいけないよ~」
リリトはモンドに注意するようにそう言う
「そっか、そっか、すまん、すまん」
モンドは軽い感じで謝る
「もうぅ~」
リリトは口を尖らせ、牛のような声を上げる
「そんなことより、さっき夕日が見えたんだけど、あれ何? 」
モンドが夜なのに夕日が見えると言う不思議な現象を目にしたので、シュヴなら何か知っているかと聞いてみると
「はあ? なにバカなこと言ってんだ、今は夜だぞ」
シュヴは呆れた顔をして答える
「いやでも、見えたんだって赤い光がさ~」
モンドは食い下がるようにそう言う
「一体何なんだ? とりあえず外に出て確認するか」
シュヴはありえないと思いつつも気になるため外に出て真相を確認しようとする
「あ、俺も」
モンドは自分の言ったことが真実であること確かめるためにシュヴについいていこうとする
そうして、外に出たモンドとシュヴが見た赤い光は夕日などではなく
紅蓮の炎に包まれ燃え盛るサティルス村だった
「おい! あれ! 」
シュヴは声を荒げる
「何がおっこたんだ! 」
モンドも混乱に襲われる
「と、とりあえず、様子みて来い」
シュヴがそう言う
「あ、ああ」
モンドはそう言い
「聖よ、鈍足なる私に俊敏なる恵みを『速敏歌』」
と唱え速さを上げたあと
「聖よ地に這う私に天へ飛び立つ恵みを『飛天歌』
と唱え空を飛ぶ
今のモンドなら、一秒もしないうちにサティルス村にたどり着く
一体どういうことだ
この思考が終わると同時にモンドはサティルス村に降り立つ。




