第一話~祖父のケンメリ父のケンメリ~
第一話です。
この話ではこの愛車ケンメリの経緯についてです。
時は20年程前になる。父の研二郎が5歳の頃、祖父玄一郎が車を買った。
それがKPGC110ことケンメリだ。L型サウンドを聴き研二郎が育ったといえる。それゆえ研二郎の70~90年代の車が好きだった由来かも知れない。
時が進み2006年。矢寺峠を走っていた。
「親父。なんでケンメリから乗り換えないんだ?」
「それはな、研二郎。お前も知ってるだろう?コイツに乗って色んなトコ行って、たまには悔しいこともあった。でもな、要約するといくら車でも家族だってことだ。一緒に出かけたり、調子悪い時整備もしてやった。それは人間でも当てはまるだろ。出かけるのはもちろん、病気なったら看病する。それと同じさ。」
それが玄一郎の最後の言葉だった。その次の日玄一郎は急性の病気により亡くなった。
これが神のケンメリの始まりだった。いつも研二郎は矢寺峠を走りに走りまくった。そして車が古くても勝てるというのを全国に知らせて見せたのだ。そして現在。かつて神のケンメリと言われたケンメリはある修理屋の手によりオーバーホール・車体の補強などを施し最強のケンメリに生まれ変わろうとしている。もちろんこの事は漏れないはずはなく、N県全体の個々の走り屋チームが対策を練り始めた。だが、ケンメリの車体は既に峠の枠を外れ高速の走り屋の車並みに頑丈に軽く出来ていた。エンジンも峠でもトップクラスの曲がり・トルクを出すほどに・・・
さて、ケンメリがどうなる事やら
えっと、この話がとても短いです。ご勘弁を