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*序*
「ねぇ、お願い。なんでもするから。なんでもしてあげるから。だからお願い、殺さないで」
「……………」
そんな言葉を無視して一歩一歩、跪く彼女に近づく。
「嫌、来ないでよ。私はまだ、死にたくない――まだ消えたくない!」
「……………」
涙を流す彼女の目の前で立ち止まり、音もなく右手を振り上げる。
「やめて、やめてよ。冗談でしょ? 私を斬るの? そんな刀で、そんな刃で――」
流れていたことがまるで見間違いのように彼女の涙が止まり、その瞳に明確な殺意が宿った。そして、
「そんな綺麗な刃を、この私に見せつけないでよ!」
ヒステリックに叫びながら、彼女が飛びかかってきた――いや、飛びかかろうとした。
「へぇ。お前には、そう見えんのか」
そう言って、オレは結城真実を斬り下ろした。
はじめまして。
小説初心者の、千四号と申します。
なにぶん初心者の下手くそなので、非常に拙い文章ですが、楽しんで頂けたら嬉しいです。
感想や批評を頂けたら、尚嬉しいです。