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醜悪

作者: らこ

いつも一緒だった

冗談を言い合えて

笑って

時には少し怒って

居心地のいい時間だった


お互い同じ気持ちだと思っていた

長く一緒に居たから

誰よりもずっと一緒に


ある日

あなたに好きな人ができた

その子の名前を呼ぶ声は

とても優しくて

その子を見つめるその眼差しは

私に向けられたことのないものだった


そして二人は恋人になった


手を繋いで歩く後姿を見て

胸が苦しくなった


彼女のことが羨ましくて

チャットで邪魔をしたり

話してる最中に割り込んで

私のことも忘れないで

見て欲しかったけれど


困った顔のあなたを見て

私は自分の醜悪さに気づいた


誰もいない海へ行って

一人でたくさん叫んできた


大好きだよ

そばにいたいよ

私を見てよ

名前を呼んでよ




いつも一緒だった時間は

一人の時間になった

一人になると

時間が過ぎるのが

こんなにも遅いんだね


腰まで長かった髪の毛を

ショートにして

スカートを捨てた




友達以上になれないのであれば

一生友達のままで支えになればいいと思った

そばにいられるのならば

今までの関係を壊さずに

友としてあなたを支えたいと

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