Story90「2人でライブ鑑賞」
「そうだったんだ。それじゃどうして僕には、すぐになついてくれて僕の妹にしてほしいって言ってくれたんだろう… 」
「それは、たぶんだけど優くんに惚れちゃったからだろうね」
「でも僕は、別にすみっちに特別な事をしてあげたり特別な感情を出したりしたことは、ないと思うけどね」
「優くんの中ではないって思っていても純子からしたら何かあると思うわよ」
すると美憂姉とさっちゃんが帰ってきて2人揃って挨拶をする。
「ただいま! 」
「ただいま! 」
「2人ともお帰りなさい」
こうして僕は、瞳さんからすみっちの意外な一面を聞くことが出来たのであった。
その後、他のメンバーたちも続々と帰ってきてメンバーたちは、かなりお疲れ状態であった。
それから3日後に僕は、愛理ちゃんがエースのアイドル☆ハイスクールのライブがある。
僕は、以前に愛理ちゃんからもらっていたアイドル☆ハイスクールのペアチケットを持っているため美憂姉を誘いたかったところだが、美憂姉はすみっちに夏休みの宿題のお手伝いをするため、さっちゃんと一緒に行くことに決めておりいちご荘の前に集まっていた。
「さっちゃん、今日はよろしくね! 」
「ま、まぁ仕方なくついていってあげるだけだから勘違いしないでよねっ! 」
「それじゃ行こうか」
そして僕たちは、バスに乗ってライブ会場である神戸スタジアムに向かったのだが、そこにはたくさんのお客さんが詰め掛けていた。
【神戸スタジアムの解説】
ちなみに神戸スタジアムとは、設立40年を迎える野球場で基本的に望月勝投手が在籍するプロ野球球団・神戸ドリームベイスターズの本拠地としてプロ野球のシーズン中は使われており、その他にも高校野球の大会・社会人野球の大会・草野球やラグビーの大会やアーティストのライブ会場としても使われるなど、今では幅広く様々な業界から親しまれている野球場である。
「優くん、めちゃくちゃ多くて嫌なんだけど」
「大丈夫だよ。僕たちは一番前の特等席で観られるから」
「そ、それなら別に良いけど… 」
すると、さっちゃんは恥ずかしそうにしながらそっと僕の手に触れてきた。
「さっちゃん、いきなりどうしたの? 」
「回りがあまりにも人だらけだから、はぐれないようにしてるだけだから」
「そうなんだね」
さっちゃんは、相変わらず素直ではないけれど手を触れてきてもらえてることに僕は嬉しかった。
そしていよいよライブが始まっていきアイドル☆ハイスクールのエースの愛理ちゃんが一番乗りで登場してきた。
「皆さんお待たせ~!アイドル☆ハイスクールのライブが始まるからみんな盛り上がっていこうね!今からデビュー曲の『私たちのたからもの』を歌いながらメンバーが少しずつ登場してくるからみんなで楽しんでいこうね!それでは聞いてください。『私たちのたからもの』」




