Story8「妹の可愛いところ」
それから僕たちは、一緒のお部屋で美憂姉と眠りにつくのだが、僕は、ドキドキしすぎて眠れるのに時間がかかった。
そして翌朝、僕が目をさますと美憂姉が恥ずかしそうにしながら僕に軽く抱きついていた。
「み、美憂姉…どうしたの? 」
「優くん、おはよう!ちょっと甘えたくなっちゃって… 」
「僕で良かったらたくさん甘えて良いよ」
「うん、ありがとう!ちょっとだけこうさせて… 」
この時美憂姉の表情は、ものすごく可愛かった。
「美憂姉、一緒に寝てくれてありがとう」
「それはお礼を言うのは、私の方だよ!今度は、優くんが私に甘える番だよ」
「でも僕、女の子に甘えたことがなくて…」
「それならなおさら、甘えるべきだよ!
私だけ満足してるみたいでずるい気がするから」
「美憂姉…分かった!それじゃ甘えるね」
そして僕も美憂姉と同じように抱きつく。
「甘えあうことによってお互いの距離が縮まるでしょ? 」
「うん、そうだね! 」
それから美憂姉に甘えた僕は、こう言った。
「甘えさせてくれてありがとう! なんだかすごく頑張れそうな気がするよ」
「こちらこそありがとう!私もすごく頑張れそうな気がする。今日も一緒に頑張ろうね」
「うん! 」
それから僕たちは朝食を済ませた。
さてと今日も羽衣さんに話にいくとしますか。
僕は、羽衣さんと少しでも仲良くなるために頑張ろうと気合いを入れたのだが、このあと、とんでもないことがおきる。
そして羽衣さんの部屋について、ノックをするといきなり扉を開けてくれたのは、良かったのだが、かなり怖そうな目付きをしながらこう言ってきた。
「あんたってしつこいわね!話しかけるなよ」
「なんで、そこまで男を嫌うの?何か嫌なことが昔にあるのなら話してみてくれないかな? 」
「嫌だ! あんたもどうせ他の奴と一緒だから」
「何が一緒なんだよ」
「だから話さないって言ってるじゃん」
少しずつ羽衣さんの声の大きさが上がっていってしまう。
「他の人に迷惑をかけたらいけないから取りあえず中で話さないかな? 」
「面倒なことになっても私の評価が下がるから、取りあえず中に入れ! 」
そして僕が中に入ると羽衣さんは、部屋の鍵を閉めていきなり部屋の隅に置いてあったナイフを取り出した。
「な、何持ってるんだよ!」
「私の話を途中まで聞き出したんだからもし、他の奴と同じ考えだったらあんたを殺す」
「何、言ってるんだよ!それだけはしてはいけないことなんだよ」
「黙れ!あんたに私の何が分かるのよ」
すると羽衣さんは、ナイフを近づけてくる。
「分かった!それじゃ約束してほしい!もし、朝日さんがその他の人ってはなしてた方と意見が違った場合は、手に持ってるものは速やかにこっちに渡すこと」
僕は、羽衣さんに条件を持ち出した。