Story81「彼女のために」
僕は、レオンちゃんが野手転向するためのお手伝いをすることを決めたのだがレオンちゃんは早くも悩み始めていた。
「でもどうしたら練習出来るんだろう…バットとボールとグラブは部屋にあるんだけど、練習する場所や器材が問題なんだよね」
「それならいちご荘のベランダならどうかな?幸いベランダは1階だし、そこにバッティング用のネットを設置して僕がボールを持ってトスしてあげてそれをレオンちゃんがバッティングしていってあとはベランダの件は瞳さんに聞いてみるとしてこれならどうかな? 」
「私はあくまでもネットの設置を手伝ってくれることしか考えていなかったし、でもそれだと優くんが大変だよ!別にボールが自動的に下から上に飛び出てきてくれるマシンとかも打ってるからそれで良いよ」
「僕はレオンちゃんのお手伝いを真剣にしたいって思ってるし、力になりたいんだよ!それに飛び出して打ってネットに落ちた大量のボールを何百球も練習したあとに片付けるなんて出来ないでしょ! 」
「あっ…言われてみればそうだね。バッティング練習を本格的にしたあとに全部片付けられる自信はないね」
「でも優くんは夕方までお仕事してるし洗濯だってあるから優くんに悪いよ… 」
僕は、この時レオンちゃんの手に優しく触れながらこう言った。
「僕なら大丈夫だから一緒に頑張ろう!僕は、レオンちゃんが喜ぶ姿をみたいと思ってるし僕も野球は好きだから」
「優くん… それじゃお願いしようかなぁ~でも無理はしたらダメだからね! 」
「分かったよ!レオンちゃんも無理はしないようにしてね」
「うん、分かった!約束する」
「それじゃ僕は、今から瞳さんにベランダにバッティング用のネットを設置して良いか聞いてくるから待ってて! 」
「ありがとう!それじゃ私は待機してるから分かったら扉開けて良いから結果を伝えに来てくれるかな?悪いけどお願いするね!」
それから僕は、瞳さんの部屋をノックするが、部屋にはいなくて違うところにもいなかったのでメールで聞いてみることにした。
瞳さんって意外と忙しそうだからな…
するとメールが届いたので開いてみることにした。
許可してくれると良いんだけど…
僕が心配しながらメールを開いてみるとこう書いてあった。
『ちょっとお買い物に出掛けているところなんだよ~
バッティング用のネット設置の件だけど、もちろん良いよ!私は頑張る人を応援してあげたいと思うし、私に出来ることであれば力になりたいと思ってるからね。優くんがレオンちゃんを助けてあげてね! 瞳』
許可してもらえて良かった!
これでレオンちゃんを助けてあげることが出来るよ!
それから僕は、レオンちゃんの部屋に急いで戻っていき扉を開けるととんでもない姿になっていたのである。
次回、そのとんでもない姿が明らかになる!




