Story68「みんなの気持ち」
「美憂ちゃん…ありがとう!でも優くんに嫌われたくない気持ちもあって怖かったの」
瞳さんの押さえ込んでいた気持ちを少しずつ紐解いていくと羽衣ちゃんがこう言った。
「そんなこと言ってたらあたいなんてどうなるのよ!
男性恐怖症と敵対心あるとはいえ、優くんにも最初の頃なんていきなり刃物を向けてしまったことがあったんだよ!
愛理ちゃんが優くんならどう思う? 」
「さすがに刃物を向けられたらそれ以降優しくなんて出来ないよね… 刺されてしまう可能性もあるんだから」
「でしょ!なのに優くんは刺されてしまう可能性があるって分かっていても、それでもあたいの敵対心の症状がピークな時なのにあたいの敵対心を抑えようと助けてくれたんだよ!お陰であたいは、優くんに対しては本来のあたいで入られるように覚醒したんだから瞳さんも女の姿を見せても良いじゃないかな」
「羽衣ちゃんまで… 分かった!気持ち伝えてみるよ」
「ちなみに今は会議中だから個人的な時にしてね」
「うん!みんなありがとう! 」
するとよしりんが僕にこう言った。
「私も最近はちょっとプロレスの大会に向けて練習ばっかりしてるから優くんに気持ちをあまり伝えられていないけど、好きなんだからね」
「よしりん! 」
「だからみんなの意見をまとめると優くんは、私たちがいるいちご荘に居てくれないといけない大切な存在と言うことなんだよ! 」
「よしりんそうなのかな… 」
「そうだよ! ねっ美憂ちゃん! 」
「佳乃ちゃんの言う通りだよ!優くんは最初に自分は、えっちな妄想したりしてしまうって言ってたけど、私だってあるんだよ!だから私たち女子だってえっちな事を考えてしまうんだから優くんが考えたりしないって答えたらそれは嘘になると思うし、それがもし本当だとしたら異常になるからね。最後に姉として会長として言わせてもらうけど、性欲や恋愛感情は誰にでもあるものなんだから安心してね」
「美憂姉ちゃん、そう言ってくれて本当にありがとう! 」
僕は、この時改めて彼女たちの可愛さと優しさを感じた瞬間であった。
そしてその後、長くなってしまった役割分担の会議はこれで決まり無事に終わりを向けてそれぞれ自分の部屋に戻っていき僕は、美憂姉と共有の部屋に戻ると美憂姉が僕に話しかけてきた。
「優くん、えっちしたくなったらいつでも言ってよね! 」
「ありがとう!美憂姉こそしたくなったらいつでも言ってね! 」
「優くん、ありがとう!正直今でもすごくしたいしされたいんだけど、もっとお互いの愛が深まった時にした方が、ものすごく気持ち良いって仕事先の友達が話していたからそれまでは抑えておきたいかな」
「美憂姉、それじゃお互いの愛が深まった時にしようね! 」
「ありがとう!優くん約束だからね 」
僕は、こうして美憂姉との距離が縮まりえっちな約束までしてしまったのである。




