story280 「差別された過去」
「うわぁ、それは辛いですよね」
「私は、その事について受け入れてくれさえ、してくれたら別に良かったんだけど、その彼氏は入れ墨があるのを見てから態度が、大きく変わってこう言われたんだ。
『今まで良い女だと思っていたら、こんなところに入れ墨してるって普通あり得ないし、すっごく気持ち悪い!俺は、間違っても入れ墨をしてる女とえっちなんて出来ない!おまけにおっぱいは、板みたいだし、正直ブラする必要ないと思っちゃうよ。しかもデブだし、今までは可愛らしくて優しそうだったから好きだったけど、さすがにここまで来たら嫌になったよ。さよなら! 』それから彼氏は、去っていって私は一日中泣いたわ! 」
「それは酷すぎますよね!確かに入れ墨をしてて驚いてしまうまでは仕方ないと思いますが、そこから態度が急変するのは差別ですよ」
「だよね!それから私は、えっちすることが恐怖になった上に男が嫌になってしまって、この世に男がいるって言うだけで、イライラするようになったんだ」
「それは、そうなりますよね… 」
「だから今日でも、女性服専門店で、あんたがいた時正直、イラッとしてしまったもん。
だからもう私は、クズ女なんだよ… 」
僕は、その女子高生を優しく抱き締めながらこう言った。
「クズなんかじゃないよ!だって貴女は、自分の人生に影響が出るかもと思って中学2年くらいの時に、関係をきって前を向いていこうとしてたんだから、すごく良いことだと僕は、思ってるよ! 」
「あんたは、私のこの姿をみたら既に女としては、見れなくなってるでしょ? 」
「ううん、もし僕がその彼氏で、この状態を知っても嫌いになんてならないし、そのままえっちしてしまってるね」
「あんたは、良い男だよ!私の彼氏が、あんただったら今ごろ幸せになれてたかもしれないね。それじゃ、今からパンツも脱ぐからちゃんと見て… 」
「いきなり脱がれても… 」
「恥ずかしがらなくて良いから」
すると素早くパンツを抜き捨てていき、恥ずかしそうにしながらこう言ってきた。
「さっきより右の股関節にある入れ墨が、見えたと思うけど、これでもあんたが、その彼氏だったら本当にえっちしてくれていた? 」
「うん。貴女さえ良ければ僕は、そのままえっちしてたね! 」
僕がそう言うといきなり泣きながら抱きついてきた。
「そうなんだ。やっぱりあんたは、良い男だよ!
そう言えば私の名前言ってなかったね、私は高校1年の葉山 萌絵。
あんたの名前は? 」
「名札にも書いてると思うけど、僕はこのお店で働いている南川 優と言います」
「あっ、名札ついてたんだね!ごめん、私基本的に名札なんて見ないから分からなかったよ!優くんか… 良い名前じゃない! 私気に入った! 」
「葉山さんも良い名前だと思うよ」
「葉山じゃなくて萌絵で良いよ」




