story277「家族が揃った」
「そうだったんだ! 」
するとこの話を聞いていた奈由がこう言ってきた。
「お父さん、亜美ちゃんのお母さんと知り合いなの? 」
「知り合いというかお友達だね。僕がまだお母さんと結婚する前に何回か会ってた人なんだよ」
「そうなんだ!それじゃわたし、良い子と仲良くなれたかもしれないね」
「そうだね、なーちゃん! 」
するとそらちゃんの後ろから羽衣ちゃんと友美が、やって来た。
「あっ、優くんただいま! 」
「羽衣ちゃん、お帰り! 」
「お父さん、ただいま! あれ、この人は? 」
「友美もお帰り!この方は、なーちゃんが通ってる小学校の先生だから、ちゃんと挨拶するんだよ」
「こんばんは!あたしは、南川 友美と言います」
「友美ちゃんこんばんは!私は、奈由ちゃんの小学校の担任をしている大川 宇宙と言います。友美ちゃん、よろしくね」
すると羽衣ちゃんが、そらちゃんにこう言った。
「そら、久しぶり! 」
「羽衣、久しぶり!元気してた? 」
「優くんのお陰であたいは、毎日元気に楽しく過ごせてるよ! それにしても、確かここに来るのって7時くらいじゃなかった? 」
「7時くらいの予定だったんだけど実は、火曜日と木曜日に希望する人が何故か集中してしまって、今日は3件だけで、まだ4時過ぎだけど、既に2件済ませてきたの」
「と言うことは、ここが今日最後になるんだね」
「そう言うことになるね」
「でも久々に逢えて嬉しいよ」
「私も嬉しいよ! あっ、そろそろ学校に帰ってしないといけない用事があるから、優くん帰るね」
「うん、分かった。来てくれてありがとう! 」
「ううん、こちらこそありがとう!みんなも来てくれてありがとう!それじゃ、そろそろ失礼します」
そう言ってから、そらちゃんは、いちご荘の玄関の戸を閉めていき学校に帰っていくのであった。
こうして無事に奈由の家庭訪問は終了したのであった。
それから日数が経過していき、2日後の金曜日に僕が美憂姉と一緒に女性服専門で、働いていると下着選びに困ってそうな女子高生がいたため話しかけてみることにした。
「あの、何かお困りでしょうか? 」
僕が親切に聞いてみると、いきなり何故か敵対心を剥き出しにしながらこう言ってきた。
「お困りでしょうかってどうしてここに男がいるんだよ!マジでキモいんだけど」
「申し訳ございません。ただ、こう見えましても7年ほ働かせてもらっておりますので、決して怪しいものではありません」
「あんたは、実績があるとでも言いたいみたいだが、私は実績あるなしの以前の話で、男が働いてること自体が気に食わないんだよ」
「申し訳ございません。直ちに他の従業員をおよびいたしますので、そのままお待ちください! 」
「おい、そのまま逃げるつもりか? 」




