story270 「スマホ会議」
「そんなのぜんぜん良いよ!友美は、幼稚園では人気者になりつつもあるくらいだからね」
「これは今度、友美を誉めてあげないとだね! 」
こうして僕は、友美が通う幼稚園の先生をしている、さっちゃんから友美の事について知ることが出来たのであった。
そして次の日の夜、羽衣ちゃんの熱は37.2℃まで下がってきており、もう少しだけ安静状態を取っている中、僕を含めて他のメンバーたちが中央部屋で、夕食を食べている時にちょっとした出来事が起きる。
すみっちが、口の中に入れたご飯をしっかり食べ終わってからすみっちのお母さんである瞳に向かって話し出す。
「そう言えば、お母さん」
「うん?純子どうしたの」
「私にもそろそろスマートフォンを持たせてくれないかな。今、使ってる携帯電話が使いにくくなってきてブラウザ機能も使えなくなってきてるから… 」
「うーん、純子も18歳だもんね。だけどスマートフォンは、デメリットも大きいんだよね」
「タッチパネル式になることとかSNSを含めたアプリが色々使えることは、知ってるよ」
すると瞳は、少し苦笑いをして首をかしげながら言った。
「それだけじゃないんだよね。スマートフォンは、使い方ひとつで便利にもなれば、恐い事にも巻き込まれるかもしれないから」
「でも他の友達は、みんなスマートフォンを持ってて携帯は気づいたら私だけなんだよ」
「純子の言いたいことも分かるんだけどね。
みんなは、純子がスマートフォンを持つことについてどう思うかについて悪いんだけど、奈由ちゃんと友美ちゃん以外のみんなに今から順番に聞いていくから、教えてくれないかな?
それじゃ、まずは山岡さんから」
「私も今、スマートフォンを使っているんだけど、色々設定とかも出来るから私は、純子ちゃんがスマートフォンを持っても特に問題ないと思うんだけどね」
「そうなんだね。真中さんは、どうかな? 」
「私も18歳ならスマートフォンを持たせてあげても良いんじゃない?だって私もスマートフォンだけど、18歳になって持っていないと逆に学校とかでいじめられたりする可能性も出てきそうだし」
「なるほどね。友華はどうかな? 」
「私は、まだガラケー(従来の携帯電話)を使ってるけど、ガラケー自体が壊れていないなら今のままでも悪くないんじゃないかなって思うよ。スマートフォンは、バッテリーの持ちが悪いって言う話を友達からよく聞いたりするから」
「確かに私もスマートフォンは、2年に1回くらい買い換えてるもんね。優くんは、どう思うかな? 」
「うーん、難しいところでもあるんだけど、使いやすさとバッテリーの持ちは、携帯の方が圧倒的に良いんだよね。おまけにバッテリーの交換もほとんどの機種ができてしまうから」
「確かにそうだね。携帯だった時は、私はバッテリーの交換をしたらだいたい年くらいは使えていたからね」