story266 「妻の体調不良」
「仕方ないな。1個だけだからね! 」
「わーい!ありがとう、お父さん」
すると続けて友美が、おねだりをしてきた。
「お父さん、あたしにもいちごちょうだいっ! 」
「仕方ないな。1個だけだからゆっくり食べるんだよ! 」
「やったー!お父さん、ありがとう! 」
そしてすみっちまでやってきた。
「お兄ちゃん、私にもいちご分けてくれないかな? 」
「すみっちは、7年前の時と変わってないね」
「だっていちご大好きなんだもん」
「それなら良いよ!1個だけなら分けてあげるよ! 」
「ありがとう!お兄ちゃん大好きだよ! 」
こうして僕は、娘の奈由と友美と、7年前の時と同じようにすみっちの3人にそれぞれいちごを1個ずつ分けてあげたのであった。
そしてその日の夕方に僕は、羽衣ちゃんが体温計で熱を測り終わるのを待っていると小さなお知らせ音が鳴ったため脇から取り出して確認していく。
「羽衣ちゃん、どうだったのかな? 」
「朝の時と比べて、身体の中が熱くてしんどさが増してるなと思ったら体温計で38.5℃って表記されるね」
「それなら今すぐに横にならないといけないよ」
「そうだね。これは今から横になるね」
すると羽衣ちゃんは、ベットでゆっくりと横になっていくと僕にこう言ってきた。
「少しの間、お風呂に入れないと思うからこれから優くんにあたいの身体を拭いてもらったりとか、色々お願いすると思うけどよろしくね」
「そんなのぜんぜん良いに決まってるじゃない! 」
「そう言ってくれてありがとう、優くん。
でも体調が良くなるまで優くんとキス出来ないのは、すごく寂しいかな」
僕は、その話を聞いてから、すごく辛そうな表情をしている羽衣ちゃん口元にゆっくりと近づいていく。
「優くん、いきなりどうしたの?キスなら今、してしまうと優くんに病気が移ってしまうかもしれないよ! 」
「そんなの僕には関係ないし、僕たち夫婦なんだよ!それに僕は、羽衣ちゃんがキスをしたいのを我慢させたくないから」
「優くん… やっぱり優くんがあたいの夫で良かったって改めて思うよ」
「僕も羽衣ちゃんが、妻で本当に良かったって思ってるよ」
「優くん、大好きだよ! 」
「僕も羽衣ちゃんのこと大好きだよ! 」
そう言ってから僕は、羽衣ちゃんが寝ている上にゆっくりと乗りながら、柔らかな唇に優しくキスをしていく。
すると羽衣ちゃんは、顔を真っ赤にしながらすごく幸せそうな表情をしてこう言ってくれた。
「優くん、こんなときまでキスしてくれてありがとう!あたい、すごく嬉しいよ! 」
「僕たち夫婦なんだから、これくらい当たり前だよ」
「ううん、当たり前なんかじゃないよ!
優くんは、すごく優しくて女心もちゃんと分かってる、良い男だよ! 」




