story264 「7年ぶりのいちご狩り」
「今日は、みんなでいちご狩りをこれからするんだけど、その前に今から2人に少し話しておきたいことがあるの」
すると奈由がこう言った。
「話しておきたいことってなにかな? 」
「実は、お母さん少し熱を出してしまってて今日のいちご狩りが、終わったら休むことになるから、明日からの友美の幼稚園の送り迎えとか、なーちゃんの小学校の迎えも僕がすることになるからね」
僕がそう言うと友美が、心配そうな表情をしながら言った。
「分かった。でもお母さんがすごく心配だよ」
「友美、少し休んだら良くなるから大丈夫だよ! 」
すると奈由も心配そうな表情をしながら言った。
「お父さん、わたしに何かできる事は無いのかな? 」
「今は、そっとしてあげることが一番かな。
もし、なーちゃんに出来ることがあるとしたら明日からも頑張って学校に行くことだね」
「分かった。わたし明日からも頑張って学校いくね! 」
「別に無理はしなくていいんだけど、それがお母さんにとって嬉しいことだと思うからね。それじゃ、そろそろみんなで、お母さんの部屋に寄ってからいちご狩りに行くから中央部屋に移動しようか」
「うん、そうだね! 」
それから僕たちは、羽衣ちゃんに声をかけてから、みんなで中央部屋に移動していくと、そこにはメンバーのみんなが集まっており美憂姉に話しかけられた。
「あっ、優くん遅かったけど何かあったの? 」
「実は、朝起きたら羽衣ちゃんが、熱を出してしまってて具合を見たりしてたんだ。それといちご狩りが終わったら部屋で休むことになったんだ」
「そうだったんだ。それはすごく大変だね」
するとそこに瞳が話しかけてきた。
「山岡さん、ちょっとごめんね。でもそれだと朝日さん、いちご狩りにも参加してる場合じゃないんじゃない? 」
「僕もそう思ったので、その事を羽衣ちゃんに話したら、7年ぶりのいちご狩りで、これを逃したら後悔しそうだからこれだけは、参加しておきたいって言ってたの」
「そうだったんだ。それなら分かった!良いよ! 」
「ありがとう! 」
「ぜんぜん良いわよ!それではみんなで、今から裏庭に出来たいちごを収穫していくので、ついてきてくださいね! 」
それからメンバーたちのテンションが上がりながら裏庭に移動していく。
ちなみに同級生でもある友華と一緒に行動しているすみっちは、7年前の時と比べて相変わらず早くもいちごを食べたそうな表情をしていた。
そして裏庭に到着してから僕たちメンバー全員で、今回からもたくさん出来ていたいちごを取っていきながら友華が僕にこう言ってきた。
「優くん、私は知らないんだけど7年前にもいちご荘では、いちご狩りをしたみたいだけど、取りたてのいちごの味ってどんな感じなのかな?良かったら教えてくれないかな? 」