SP6 「出産」
羽衣ちゃんもお腹の中にいる子供も大丈夫かな?
そう思い続けながら30分後、可愛い赤ちゃんの泣き声が聞こえてきて、無事に子供が誕生した。
僕は、ものすごく喜びながら病室の中に入っていき、羽衣ちゃんに会いに行く。
「羽衣ちゃん、出産おめでとう! 」
「ありがとう、優くん! 元気な女の子なんだって」
「そうなんだ!羽衣ちゃん、産んでくれてありがとう」
「ううん、あたい一人では子供を産むことなんて出来なかった。優くんがいてくれたおかげだよ」
「羽衣ちゃん… 」
それから僕と羽衣ちゃんは、しばらくの間、恥ずかしそうにしながらお互いみつめてあった。
そして翌日、僕が羽衣ちゃんの病室に行くと、羽衣ちゃんが話しかけてくる。
「優くん、そう言えばまだ名前決めてなかったんだけど、何が良いかな? 」
「一応僕は、前からいくつか考えていたんだけど、『麻友』『汐花』『舞』『恵』『奈由』『友美』『南』『亜美』『香織』『唯』の10個思いついたんだ」
「舞とか香織も良いよね!だけどあたいは、奈由が一番良いかな? 」
「どうして奈由が一番良いの? 」
僕が質問すると、奈由は笑顔になりながらこう言った。
「奈由が一番魅力的だからかな」
「それなら、名前は奈由にしよう」
「優くんも奈由で良いの? 」
「うん。僕は、羽衣ちゃんが気に入ってくれた名前の方が良いから。それじゃ今から役所にいって出生届を出してくるね」
「分かった。それじゃあたいの代わりに頼むね」
【出生届の解説】
出生届とは、人の出生後14日以内に父母などの届け出義務者が、医師などの証明を受けた出生証明書を添えて出生地の市区町村長に届け出ること。また、その書類の事を意味する。
ちなみに『出産届』や出生届の出生を、『しゅっせい届け』と言う方もいるらしいが、この場合正しくは、『しゅっしょう届け』と言うのが正しい。
それから僕は、役所に向かって出生証明書と出生届を提出を済ませた。
これで南川家は、僕と羽衣ちゃんと娘の奈由と3人になり、家族が出来たのであった。
そして2週間後、羽衣ちゃんは無事に退院することが出来て家に戻っており、僕と羽衣ちゃんは寝室で抱き合っていた。
「優くん、今夜本格的なえっちしない? 」
「本格的なえっちってもしかして、次の子作りをするつもり? 」
僕が恥ずかしそうにしながらそう言うと、羽衣ちゃんは笑顔でこう言ってくる。
「もちろんだよ!あたい、優くんとの子供がたくさん欲しいから! 」
「たくさんってどのくらい作るつもりなのかな? 」
「どのくらいって聞かれても困るけど、出来れば4人は欲しいかな? 」
「4人って大家族になっちゃうよ! 」
僕がそう言うと、羽衣ちゃんは僕のお腹を優しく撫でながらこう言う。
「良いじゃない!優くんとの子供を産むためなら、あたい、ぜんぜん平気だから! 」
「羽衣ちゃん… 僕も羽衣ちゃんとの子供がたくさん欲しい! 」
「そうと決まれば、さっそくしましょう! 」
「さっそくってまだ夕方だよ! 」
こうして僕は、羽衣ちゃんと再び愛し合いながら子作りに励んでいくのであった。