Story19 「それは困ります」
さっちゃんは、いつものツンツンに戻りながらもこう思っていた。
「優くん、大好きだよ!いつかもっと仲良くなれると良いなぁ」
それから僕たちは、それぞれの部屋に戻っていき全員がお風呂に入り終わったのを確認してから洗濯をしようとしたら、3枚の下着がゆかに脱ぎ捨てていた。
いったい誰なんだよ!
直接聞くのは絶対ダメだから、まぁ…いいか。
ちなみに1枚は、ハート柄であるためこの間、相談してくれた時に見えてしまったので、すみっちのであることは分かっている。
おまけに下着の中に置き手紙までしており、11歳ながらしっかりと自首をしていた。
『お兄ちゃん、私のだからってこれで変なことしたらダメだからね。 純子』
だからしないって!それに置き手紙するくらいならゆかに脱ぎ捨てないでよ。
僕は、置き手紙に対してまで突っ込んでしまった。
まぁ、気にしても仕方ないから早く洗濯しよう。
それから僕は、洗濯を済ませた。
そしてその日の夜の夕食後にすみっちの部屋に行ってノックをする。
「あの…南川だけどすみっちちょっと良いかな? 」
「あっ、お兄ちゃん良いよ!いきなりどうしたの? 」
そして僕は、すみっちの部屋に入っていく。
「すみっち、ちょっと言いにくい事ではあるんだけど、すみっち下着脱ぎ捨てるのは辞めないかな? 」
「あっ、あの置き手紙読んでくれたのね。ありがとう!だって畳んで洗濯かごに入れるの面倒だもん」
「面倒かもしれないけど、すみっちも女の子なんだし、ちょっと年頃になるから脱ぎ捨てられるとやりにくいから…」
「もしかしてお兄ちゃん、私の下着を見ると変なことしたくなるからなの? 」
「それは間違っても違うから!ただ僕は、兄として言ってるんだよ」
「教えてくれてありがとう!これからは気を付けるね。 ちなみに今、履いてるのはくまさんの下着だからね」
「何、言ってるんだよ! いちいち報告はしなくて良いから!それじゃ、そろそろ寝る時間だからまた明日ね」
すると、すみっちはいきなり抱きついてきてこう言った。
「うん、お兄ちゃんまた明日ね~! 」
こうして僕は、自分の部屋に戻っていき眠りについたのであった。
それから数日が経過し、僕がいちご荘にやって来てから1週間が経過し、日曜日を迎え、本来であればよしりんとプロレスの練習をする予定だった。
しかし1日前に全員が日中に揃うと言うこともあり、急遽ガールズトーク討論会の開催が決まったため、それからよしりんからメールが届いてプロレスの練習は翌週(次の週)の土曜日に行うことになった。
そしてこの時、僕には関係のない討論会だと思っていたのだが、美憂姉の声が扉の方から聞こえる。
「優くん、そろそろガールズトーク討論会始まるよ~ 」
すると美憂姉が部屋の扉を開けて入ってきた。
「美憂姉、ガールズトーク討論会って言うからには僕は男性だから関係ないって思っているんだけど… 」




