Story191「発表する日」
「優くん、おかえり。実は、いちご荘が無くなってしまう事についてメンバーのみんなに発表するタイミングを考えていたんだけど、もうすぐしたらバレンタインデーでしょ? 」
「そうだね。最近いちご荘の中にいるとメンバー同士の話でよくバレンタインデーの話題してるのを見かけるよ」
「だからバレンタインデーが終わってからこの事をみんなに伝えるべきなのか、それともバレンタインデーの前に伝えるべきかを悩んでいたの」
「そうだったんだね。確かにこのタイミングは難しいよね」
「そうなんだよ。今日が10日たからバレンタインデーまでは残り4日だけど、遅くなりすぎてもメンバーたちが焦りだすと思うから」
僕も瞳さんと一緒に悩んでからこう言ってみた。
「考えてみたんだけど、バレンタインデーの前の方が良いと思う。確かにメンバーからしたら楽しくバレンタインデーを迎えられないのは辛いだろうけど、バレンタインデーを過ぎてしまうといちご荘が無くなるのが来月の14日のホワイトデーの日だから時間に余裕が無くなってしまって何か起きても困ると思うんだ」
「うんうん。優くんの言う通りだね。確かにいちご荘が無くなるのが来月のホワイトデーでもある14日だから、バレンタインデーが終わるのを待っておくわけにはいかないよね」
「いちご荘が無くなるのが、もう少し先ならバレンタインデーが終わってからでも良かったと思うんだけど」
すると瞳さんが、ついに決心した。
「よし、みんなには明日発表することにするよ!明日は建国記念日でメンバーたちもみんなお休みみたいだから話せるチャンスだと思うの! 」
「あっ、そうだね!瞳さん明日の方が良いと思うよ」
「だよね!それじゃメンバーのみんなには明日話すことにするよ。優くん、相談聞いてくれて一緒に考えてくれてありがとう」
「そんなのぜんぜん良いよ!大変だと思うけど、瞳さん明日よろしくね」
「もちろんだよ!私に任せて」
こうして僕と瞳さんとで話し合った結果、メンバーのみんなには明日いちご荘が無くなってしまう事を発表することに決まった。
そしてその日の夕方、中央部屋のテーブルの椅子に座りながらこう思っていたらよしりんに話しかけられる。
いよいよ明日、瞳さんがみんなに発表するんだね。メンバーのみんなが何かトラブルを起こしたりしなければ良いんだけど、なんだか不安になってきて今日は眠れるか心配だな。
「優くん、何か考え事をしてるみたいだけど、どうしたの? 」
「あっ、よしりんどうしたの? 」
「優くんこそ深刻そうな表情なんかしてどうしたの。何か辛いことでもあった? 」
「そんなことないよ!ちょっと昔の事を思い出していただけだから大丈夫だよ」
僕は、気づかれないようになんとかよしりんが変に思われないように必死にごますとよしりんは、こう言ってくれた。




