story162 代わりの親が
「すみっち、そんなに僕のことを学校で話してるんだ。恥ずかしくなってきたよ」
「聞き飽きるくらい話してくれてるからね。でも私は、純子ちゃんの話を聞いてるうちに優くんに逢ってみたいなって思うようになって逢ってみたら、純子ちゃんの言う通りだったよ」
「僕もすみっちから前に何回か友華の話を聞いたことがあって逢ってみたいなって思っていたから逢えて嬉しいよ! 」
「私も嬉しいよ!だから私は、優くんともっと仲良くなりたいんだけど、優くんに謝っておかないといけないことがあるんだ」
「謝っておかないといけないことっていきなりどうしたの?友華」
すると友華は、言いにくそうにしながらも話していく。
「優くんは、確か瞳さんから来年の春にいちご荘がつぶれてしまうことは、知ってるよね? 」
「うん、瞳さんから個人的に聞いてるから知ってるけど… 」
「実は、この間自然学校の時に私には親がいないって言ったよね? 」
「うん、トイレの時に話していたね」
「確かに全く間違ってはいないんだけど、4歳くらいまでは実際の親ではないけど、代わりの親がともにいたのよ。だけど、4歳くらいの時にお金が厳しくなってしまったらしくて、私を児童相談所に連れていかれてしまって施設に行くことになったんだけど、その代わりのお父さんだった人は、たまに私は嫌って毎回言ってるんだけど、施設に勝手に来られて話しかけられる事があったんだけど、この間逢ったときに言ってたの。
『友華、今度は高層ビルをいちご荘って言うのがあるところに建てることになったからその建設が終わったらまた一緒に暮らさないか? もちろん強制ではないけど』
その話を聞いた時に私は、その代わりのお父さんに黙ってビンタしたら、そのまま黙って帰っていったけど私は、許せなかったの」
「そりゃ許せないよな。いちご荘の後に高層ビルを建てる計画に参加していたんだね」
すると友華は、涙を流し始めながらこう言ってきた。
「だから優くん、ごめんなさい! もちろん優くんや他のメンバーたちに決して許してもらえるとは思ってないけど私のせいだから」
「友華は、何も悪くないじゃん。それに友華は、その話を聞いた時にビンタまでしてくれてるんだから友華は一切悪くないから謝らなくていいんだよ」
「優くんは、すごく優しいんだね! ありがとう」
すると友華がいきなり僕に恥ずかしそうにしながら抱きついてきた。
「友華、いきなりどうしたの? 」
「ちょっと甘えたくなっちゃったの。 ねぇ、今度新しいパンツを欲しいから一緒に買い物に付き合ってくれないかな? 」
僕は、顔を真っ赤にしながらこう言った。
「いきなり何、言ってるんだよ!それならクラスメイトでもあるすみっちと一緒にいった方が良いんじゃないの? 」
「もちろん純子ちゃんと行くのも良いんだけど、私は優くんと一緒に行きたいの! 」