Story161「驚きの過去」
「そうだね。瞳さんは、大家さんだから一番立場的からしても平等性を考えていかないといけないもんな」
「確かに優くんと同じ部屋にいられなくなるのは、寂しいけど、同じいちご荘にいることには変わりないし、職場も一緒だからこれからも今まで通り、たくさん話し合ったりたくさんいちゃつきあったりしようね」
「うん。これからもよろしくね美憂姉! 」
それから美憂姉は、部屋の荷物の移動を少しずつしていき、荷物の移動が全て無事に終わってから美憂姉は、別の部屋に完全に移動していくのであった。
そして夕方になっていき僕は、約束通り友華の部屋に向かっていき優しくノックをしていく。
「南川だけど、入っても大丈夫かな? 」
すると友華がすごく嬉しそうにしながら返事をしてくれた。
「うん、もちろん良いよ!優くん、来てくれてありがとう! 」
「こちらこそありがとう! それじゃ失礼するね」
そう言ってから僕は、友華の部屋にゆっくりと入っていくと、すごく可愛らしいお部屋で机と椅子は、瞳さんが用意してくれたものであるが、可愛いくまさんのぬいぐるみが2つベットの上に置いてあった。
「可愛いぬいぐるみが置いてあるんだね」
「これは、前に純子ちゃんからプレゼントで貰ったぬいぐるみなの」
「そうだったんだ! あっ、それで話したいことは、どう言う内容なのかな? 」
すると友華が真面目そうな表情をしながら話始める。
「この間の自然学校の時に施設にいたことは、少し話したよね? 」
「うん、そうだったね。覚えてるよ」
「それで実は、施設にいた時にこの間話した左腕のアザ以外にも、幾つか虐待を受けていたの」
僕は、思わずものすごく驚いてしまった。
「えっ、そうだったの!? 」
「うん。例えば少し帰るのが遅くなっただけで、ビンタされたり、少し嘘ついてしまっただけで、お腹を叩かれたりされたの」
「それは、あまりにも酷すぎだよ! 」
「だよね!おまけに学校では、男子からいじめられたこともあって、急にスカート捲られて下着の色とかを他の人に言いふらされたり、下着の上からだけどお尻を触られたりしたこともあったから私は、施設も学校も嫌で不登校になりかけたことなんて何度もあるね」
「それでもよく学校に行けてるなって思うよ。
友華は、すごいよ! 」
「そんなことないよ。純子ちゃんが毎日友達でいてくれてるおかげだよ。だから私は、施設も嫌いだけど、男子も嫌いなの」
「そりゃそうなるよね。自分が友華でもそうなってるよ。
でもどうして僕には、優しくしてくれるのかな? 」
僕がその質問をすると友華は、恥ずかしそうにしながら答えてくれた。
「それは、優くんは特別だからだよ。純子ちゃんがよく優くんの話をしてて、優くんは良い男で一緒にいたら気づいたら惚れてしまったって話してるのを何度も聞いていたからね」




