story159 妹の友達がいちご荘に
「だいぶん羽衣ちゃんの病気も良くなってきてるようにも見えるんだけどね」
すると羽衣ちゃんが苦笑いをしながら言った。
「そうでもないよ。確かに前みたいに刃物を振り回したり持ち歩く事も、優くんのおかげでなくなったけど、今でも外とかで男を見かけるとイラッときやすかったり、ちょっとしたことでも何かしたろうかって思ってしまうから完治は、なかなかだと思うよ」
「確かに完治させるのは、難しいだろうなって思うね」
「嫌な記憶は消えないし、身体もその事も覚えてるからね。
あっ、話が長くなってしまってごめんね。と言うことで瞳さんからの伝言を伝えてきただけだから」
「謝らなくて良いよ、羽衣ちゃん。わざわざ伝えに来てくれてありがとう! 」
こうして僕は、明日から羽衣ちゃんと同じ部屋で住むことになったのであった。
そしてその日の夜にメンバーたちが中央部屋に全員集まりながら、友華ちゃんが来るまでの間、よしりんが愛理ちゃんと話をしていた。
「そう言えば、愛理ちゃんもうすぐしたらクリスマスだけど、何か考えていることとかってある? 」
「ううん、特にないよ。ただクリスマスは、メンバーのみんなと一緒に過ごせたら良いなって思ってるよ」
「そうなんだね。ちなみに私も特にないけど、愛理ちゃんなら何かあるのかなって思ってしまったんだよ」
するとインターホンがなって美憂姉が急いで玄関まで迎えにいく。
僕は、緊張しながらみんなと一緒に中央部屋で待機していると、友華が中央部屋に明るくやって来て美憂姉がまず最初にみんなに話していく。
「今日からいちご荘に4期生としてやって来た新メンバーになります。それでは、自己紹介お願いします」
「純子ちゃんと優くん以外の皆さん初めまして、私は下岡 友華と言います。純子ちゃんと同じクラスメイトの11歳です。分からないこととかたくさんあると思いますが、よろしくお願いします」
友華がそう言ってから頭を軽く下げていくとメンバーのみんなからは、歓迎の拍手をしてくれた。
そして美憂姉が次、話そうとすると、すみっちがすごく嬉しそうにしながら友華に話しかける。
「友華ちゃん、来てくれてありがとう!まさか本当にいちご荘に来てくれるなんて思っていなかったからすごく嬉しいよ」
「私も純子ちゃんとこれから一緒に過ごせる時が来るなんて思っていなかったからすごく嬉しいよ! 」
そしてお互い嬉しそうにしながら握手を交わした。
その様子を美憂姉は、嬉しそうにみながら進行を進めていく。
「それでは、さっそく下岡さんの歓迎会を開催したいと思いますので、ここで石井 瞳さんから下岡さんにお話があります。それでは、石井さんお願いします」
すると瞳さんが下岡さんに話を始めていく。
「下岡さん、いちご荘へようこそ!いちご荘は、ご覧の通り共同になっているため大変な部分も多いと思いますが、楽しく過ごして頂けたらと思っております」