Story148「ズバッと言う彼女」
僕がみんなに向かって話していくと、さっちゃんが納得してる感じに頷きながらこう言った。
「優くんにそう言われると、そうかもって思ってしまうねっ!
全くアピールしないと自分が男の立場になって考えてみると興味ないだろうって思ってしまうかも」
「ちなみにさっちゃんが言ってる意見を否定したいわけじゃないから。ただ僕は、男性だから少し違う角度から考えて話してみたんだよ」
「それは分かってるよ。つまり最低限のアピールは必要ってことだよねっ」
「簡単に言えば、そう言うことになるかな」
すると羽衣ちゃんが感情を出しながら僕にこう言ってきた。
「あたいも優くんの意見には納得だし結論としてもこれで良いと思うけど、あたい個人的な事を言わせてもらうと、間違っても優くん以外の男からの告白なんて入らないわ!
考えただけでキモって思うし、イラッとしてくるから」
「羽衣ちゃん、そこまで言ったら本当に他の男性から近寄って来られなくなってしまうよ」
僕が苦笑いをしながら返事をすると羽衣ちゃんは、ハッキリとズバッと答えてきた。
「優くん、心配しなくてもあたい、男から近寄って来なくて結構って思ってるから! 」
するとここで、さっちゃんが緊急参戦してくる。
「羽衣ちゃんの言ってる通りかもしれない。私も優くん以外の男から近寄って来られてもツンツンした感情しか出さないし、近寄って来なくて結構だよっ! 」
「そこで、さっちゃんまで緊急参戦しなくていいよ」
こうして最後は、なんとも言えない空気になって僕が苦笑いをしながら今回のガールズトーク討論会は、終わりを迎えた。
ここで読んでくださっている男性の方に僕が代わりに謝っておきたいと思います。
羽衣ちゃんとさっちゃんが、大変失礼なことを言ってしまい申し訳ございません。
どうか彼女たちの事を許して頂けると助かります。
そして今後も本作をよろしくお願い致します。
そして僕は、その日の夜に寝ながらこう思っていた。
瞳さんが、今日のガールズトーク討論会が終わってからレオンちゃん以外のメンバーの全員に明日のレオンちゃんのお別れパーティの内容について話に回っていたね。
確かにプロ野球選手として現役復帰出来ることは、もちろん嬉しいけど、正直レオンちゃんがいちご荘からいなくなるのは、寂しいね。
でも本人の目標だった事が実現しようとしているんだから、明るくしてあげないとレオンちゃんに失礼だから暗い表情を見せないようにしよう!
僕は、そう思いながら眠りについていき、いよいよレオンちゃんのお別れパーティ当日の朝を迎えて、お昼過ぎぐらいに仕事から帰ってくると、いちご荘の玄関には、今日は学校が代休だった羽衣ちゃんがいた。
「羽衣ちゃん、もしかして待っててくれたの? 」
「うん、ちょっと優くんに話したいことがあって… 」
「何か辛いことでもあったの? 」