Story13 「色んな意味合いで‥」
「ふむふむ、心臓の音が聞こえてきますね」
「そりゃ生きてるからな」
「熱はないみたいですね!今、私の可愛い姿を想像してたのかな? 」
「想像なんかしてないよ! 」
「特に大丈夫そうですね!何かあったらいつでも来てくださいね」
僕は、この時すみっちの演技力について中々上手だなと思っていた矢先についに回ってきた。
「中々、上手いね! 」
「そうかな?そう言ってもらえるとすごく嬉しいなぁ。 それじゃ、次はお兄ちゃんが私を診察する番だよ」
「僕の番って言われても、お互い異性だからやりにくいんだけど… 」
「そんなこと言ってたら私、お兄ちゃんの上半身みてるから不公平だよ!ほら、早くしてっ! 」
僕は、顔を真っ赤にしながら仕方ないので勇気をだして進めてみることにした。
「分かった!それじゃ始めるよ」
「うん!良いよ! 」
「何か症状はありますか? 」
「胸がなんだかドキドキするんです… 」
「それでは診察しますね」
するとすみっちは、恥ずかしそうにしながら上の服を捲るだけではなくそのまま脱ぎ捨てた。
「な、何してるんだよ! めくるだけで良いのに… 」
「だって、お兄ちゃんにちゃんと私の身体をみてほしいから」
「すみっち、あの服着てください! 」
「嫌だ!診察してくれるまで服着ない」
僕は、このままだと事態がエスカレートすると判断したため診察をすることにした。
「分かった!それじゃするよ」
「うん! 」
そして僕は、すみっちのお腹に聴診器を当てる。
「特に大丈夫そうだね」
「ほんとに? それじゃ次は胸に当ててね」
「うん、大丈夫みたいですね」
「上半身は大丈夫みたいだね…」
するとすみっちが嬉しそうにしながら僕にこう言った。
「遊んでくれてありがとう! 」
「僕の方こそありがとう。いきなりどうしたの」
「ねぇ、今から話すことは真剣な話で、ちょっとみてもらいたいところがあるの?嫌だったら言ってね」
さっきまでのすみっちとは違い、まるで別人のようである。
「うん、良いよ! 」
するとすみっちは、上の服を着てから、今度は、スカートを脱いで可愛いハート柄の下着にも手をかけたので僕は、止めようとする。
「ち、ちょっとストップ!それはダメだよ!
僕は、すみっちの彼氏でも無ければ母親でもない」
「嫌だよね… 」
「嫌とかじゃないんだけど」
「Hな意味じゃなくて病気じゃないかすごく心配で… 」
「それなら他の女子にみてもらった方が良いと思うけど」
「同じ女子だったらバカにされないか心配なの。
でも、お兄ちゃんなら大丈夫って思えるから、お願い…」
「それじゃ、ちょっとだけだよ…」
それから僕は、真剣に悩んでいるすみっちをみてあげた。
「大丈夫だよ!病気じゃないと思う。僕も男だけど、そこはそうなってるから大丈夫だよ」