Story126「エースの大変さ」
そして朝食が終わってから僕は、体温計とおしぼりを持って愛理ちゃんの部屋に移動していくと、愛理ちゃんは熱が高いため結構の汗をかいていた。
「優くん、来てくれてありがとう。でもせっかくのお休みなのにごめんね」
「愛理ちゃん、謝らなくて良いんだよ!毎日アイドルの活動で、すごく忙しかったんだから」
「そう言ってくれてありがとう! 少し前までは、もう少しお休みとかあったんだけど、最近は色んなところからライブに出てほしいとかバラエティに出てほしいとかグループ全体に対してのオファーもよく来るみたいなんだけど、私の場合は、さらに単独としてもライブやテレビ番組に出てほしいってグループとは別にたくさん来るようになったからね」
「ちなみにそう言ったオファーがたくさん来た中から選ぶようにしてるの? 」
「ううん、収録とかライブの出演時間が重ならない限りは、ほぼ全部のオファーを『アイドル☆ハイスクール』のグループとしても私、単独としても引き受けてしまうね」
僕は、その話を聞いてすごく驚いてしまい思わず大きな声を出してしまう。
「えー、愛理ちゃんそれってすごすぎじゃない! 」
「私たちは、みんなアイドルの頂点を目指すために今は、国民的アイドルになることを目指しているから例えスケジュールが、どんどん埋まっていって身体が疲れていたとしても出来る限り仕事を1つも断りたくないの」
「でも休む間が無くなってしまうと今回みたいに愛理ちゃんが体調を壊してしまうよ」
「そうだね。体調管理は出来る限り自分でしてたつもりだったんだけど、早朝は歌や踊りのレッスンで昼前くらいからは、テレビやラジオの出演とかライブに出演したりして気づいたら全部終わるのが、夜9時くらいになることが平日でもよくあるからね」
「それって本当に朝から夜まで一日中ずっとお仕事じゃない」
「そうなるね。特に私は、他のメンバーよりレッスン時間を長くすることもあるからね。そう言えば、優くん私の年俸って気にならない? 」
「すごく気になる!以前にスポーツ新聞で推定の年俸を発表されていたことは、あって見たことはあったけど前から聞いてみたいなって思ったことは、あったけど聞いたら失礼だろうなって思っていたんだよ」
するとベットで安静にしている愛理ちゃんが恥ずかしそうにしながらこう言ってきた。
「私は、そのスポーツ新聞を読んでいないから勝手に書かれていた金額は分からないけど、たぶん聞いたら驚くと思うわよ。それじゃ優くんにだけ特別に教えてあげるから私の口元に耳を近づけてくれないかな? 」
「うん、分かった。愛理ちゃんの口元に自分の耳を近づけたら良いんだね」
そして僕が言われた通りの行動をしていくと愛理ちゃんが小声で教えてくれて僕は、その金額にものすごく驚いてしまった。
「愛理ちゃん、ものすごい金額だね!でもそれだけ仕事量も多いわけだから大変だね」




