Story124「サプライズ」
「よしりん、すごく暗いけど、どうしたの? 」
「新曲のシングルCDあったのは、あったんだけど通常盤しかなくて今日発売なのに初回盤が店員に聞いても無かったんだよ」
「どうして今日発売なのにもう無いんだろう」
「たぶんだけど、ここの店舗で購入したらサイン入りのポスターが貰える特典があったからそれでだと思う」
「そうだったんだ。よしりん、新曲の曲名のタイトルって確か『永遠に続く愛』であってるかな」
「うん、そのタイトルで間違いないけど… 」
確認をした僕は、レジが空いていたため店員のところにいく。
「すみません、電話で予約した南川と言いますが、ツナーポケットの『永遠に続く愛』の初回盤を予約の取り置きをしてもらっていると思うのですけど」
「かしこまりました、少しお待ちくださいませ」
そして店員は、レジの後ろにある棚をあけてCDを取り出してから確認してくる。
「お待たせいたしました。今日発売のシングルCDの『永遠に続く愛』の初回盤+個数限定版オリジナルサイン入りのポスターつきで宜しかったでしょうか? 」
「はい!その内容で間違いないです」
「かしこまりました。それでは税込1535円になります」
「それでは、AICAで支払います」
【電子マネー AICAの解説
AICAとは交通機関や対応しているお店などで使える電子マネーで名前の由来は、2つあり1つは、このカードで【逢いにいこう】と言う意味合いともう1つはこのカードを【愛してね】と言う意味である。
また、交通機関利用時又は対応しているお店などでご利用時には100円(税込)につき1ポイント貯まる。
発行手数料無料な上に対応しているお店なら100円から入金出来るため子供にも人気があり、デザインが可愛く女の子に大流行中である。
「それではカードを読み取り機にタッチしてください 」
そして僕は、読み取り機にタッチしていき支払いを済ませた。
「確認出来ました。お買い上げありがとうございました! 」
僕が支払いを済ませてから、よしりんのところに戻ると質問される。
「優くん、どうして事前に予約してくれていたの? 」
「せっかく2人で一緒に行くのに、いざここに来て売り切れてるってなったら悲しいから、そうならないように先週、よしりんから誘ってくれた後にこのお店に予約の電話を入れておいたんだ」
僕がそう話すと、よしりんは何故かいきなり泣き始めた。
「よしりん、涙が出てきてるけどどうしたの? 」
「私のためにそこまでしてくれてたんだなって思うとすごく嬉しすぎて涙が出てきてしまったの。優くん、私のために本当にありがとう」
「ううん、ぜんぜん良いよ! よしりんには、これからも頑張ってほしいからね」
「これからもすごく頑張れそうだよ! 優くん大好きだよ」
するといきなり人前でよしりんが抱きついてきた。
「よしりん、ここはいちご荘じゃなくて外だし、人がたくさんいる中で抱きつかれるとすごく恥ずかしくなってしまうから」




