Story109「本屋さん」
「羽衣ちゃん…最初は、少しどうなるんだろうとは思ったけど僕には、何故か羽衣ちゃんがあまり怖く見えなかったね」
「えっ?どうして怖く見えなかったのかな。だって刃物持っていたんだよ」
「僕には、最初から羽衣ちゃんが苦しんでるように見えたからね」
するといきなり羽衣ちゃんは、泣き始めて抱きついてくる。
「でも本当にあの時は、怖い思いさせてごめんなさい」
「羽衣ちゃん、気にしなくて良いんだよ」
「でもあたいが優くんに対して刃物を向けてしまった記憶は消えないし、してはいけないことをしてしまったんだよ」
「僕は、何も思っていないからもう気にするのは辞めよう」
「うん、そうだね。優くん、いつかあたいとえっちしてくれないかな」
僕は、いきなりの質問に顔を赤くしながら返事する。
「羽衣ちゃん、何言ってるんだよ! 」
「だってえっちしてくれたらこの病気完治すると思うし、あたいは優くんとならしたいもん」
「羽衣ちゃん…そりゃ僕もしたくないわけではないよ」
「それなら良かった。あたいのおっぱいは、これから先、他の男性には絶対見せたくないし見られたくないから。でも優くんになら見られても良いし、むしろ見てもらいたいって思うし、好きにしてほしいくらいだよ」
「羽衣ちゃん、そんなこと言われたら可笑しくなってしまうよ」
「可笑しくなって良いよ!あたいもその時は可笑しくなってると思うから」
羽衣ちゃんは、そう言ってからいきなり近づいてきて僕に抱きついてきて唇にキスをしてくれた。
「う、羽衣ちゃん… 」
「今のあたいがあるのは、優くんのおかげなんだよ。いつも本当にありがとう! 」
「僕の方こそキスしてくれてありがとう! 」
「ううん、あたいがキスしたくなってしただけだからぜんぜん良いよ。それじゃ、そろそろ行こうか」
「うん、そうだね」
それから羽衣ちゃんが、スカートを履いて服も着てから、すみっちと一緒に近くの本屋さんに向かうとすみっちがこう言った。
「ここの本屋さんは、来たことなかったんだけど、大きい本屋さんなんだね! 優くんは来たことある? 」
「たまになら来たことあるよ! 羽衣ちゃんは、来たことあると思うけど来る頻度は高いのかな? 」
「ううん、あたいもたまにしか来ないよ。ここの本屋さんは、大きくて色々あるんだけど、時間が経つのも早いからね。 そろそろ中に入っていこうか」
そして僕たちは、本屋さんの中に入っていき、たくさんの種類をみていくとすみっちが1冊の小説を手にする。
「お兄ちゃん、良さそうなのあったよ」
「うん、すみっちどの本かな」
僕が確認してみたところ異世界恋愛小説の『DIAMOND WORLD ~女王様と異世界生活~』という作品でR15であるため僕は、すみっちにこう話す。
「すみっち、違うのが良いと思うよ。これはまだすみっちには早いから」




