表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/73

第六十七話 無気力人間も鍛錬を欲す

 強くなりたい。そんなありきたりな願望を、相談する相手はもちろん受付嬢さん。ギルドで鍛えるなんてことは無理だろうが、何かいい場所を知っているかもしれないし。


「鍛える……ですか。今の冒険者さんの強さだと、教えられることもないと思いますよ?」


 期待に反して、返ってきたのはそんな答え。首をかしげる受付嬢さんは可愛いが、俺は強くなりたいんだ。


「単純な実力だけで言ったら、そろそろ自立できるくらいの強さです!もっと自信持ってくださいよ」


 真っ直ぐな眼差しで褒められて、俺は少したじろぐ。俺はそこまで強い敵を倒していたのか。全部無力化していたから気づいていなかった。あまり実感が湧かないな……。


「でも、俺はもっと強くなりたいんです。奥義とか必殺技とまでは言いませんけど、何か使えそうなものってないんですか?」


「うーん……そういうのって自分で見つけるものですからねえ……」


 二人揃って首をひねる。受付嬢さんの言っていることも一理あるが、今の俺にはそれを見つける段階にもない。




「そういえば、冒険者さんってどこまで記憶が残ってるんですか?」


 何の気なしに、という風に受付嬢さんが問う。何が?、と答えそうになって踏みとどまる。そういえば、俺は記憶喪失でいつの間にか此処にいた、という設定なんだった。


「何も覚えてません。俺が知ってるのは本当に俺の魔法だけです」


「でしたら、一度スクールに行ってみませんか?知っていることがほとんどかもしれませんけど、何か記憶が戻るかも……!」


「行ってみたいです!」


 そうだ。まず俺がやるべきこと。この世界に来て、初めにやっておくべきだったこと。この世界の基礎を勉強しようじゃないか。面倒ではあるものの、得られるもののことを考えればやらないわけにはいかない。


「わかりました~!では手続きをしておきますね!あと、しばらく依頼は出さないようにしますから。安心して勉強してくださいね!」

 

 素早い手配と心遣い、痛み入る。もし俺が受付嬢さんの立場だったとしても、こんなに要領よくはないと思う。


「じゃあ早速、今日から行ってみます?」


「えっ?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ