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第五十五話 植物魔物の根切を再び

 それから数日、俺は依頼をこなし続けた。どれも討伐依頼だったから、流れは同じ。敵を探して無力化し、逃げられる前に魔道具で倒す。初心者でも簡単に使えるという触れ込みは本当だったようで、今のところ簡単に扱えている。威力も十分で、俺の依頼の標的になるような相手なら簡単に斬ることができる。これなら今度こそアルラウネの根も倒せる気がする。と思っていた矢先、受付嬢さんからアルラウネの根討伐の依頼の話が来た。


「そんなわけで、リベンジですよ冒険者さん!最近調子がいいみたいですし、これを機にもう一回チャレンジしてみませんか?」


「ぜひやらせてください!今度こそ倒してみせますよ」


「そう言ってくれると嬉しいです。これが見事達成された暁には……もっと難しい依頼を回しますからね!」


 可愛らしくウインクしながら言う受付嬢さん。要するに冒険者としてのランクが上がるみたいなことを言いたいのだろう。報酬が増えるみたいな言い回しにしてほしかったとは思うが、そこはあまり保証できないのかもしれない。あくまでも依頼に相応しい報酬だから、依頼内容によっては現在の方が高いこともあるかもしれないし。ともあれ再戦だ。今度こそ逃がさないという思いを胸に、俺は草原へ向かった。


 

 前と同じように、アルラウネが大量発生している場所を探す。そこで祝福を連続使用することで鎖にアルラウネの根を探してもらう。完璧な計画だ。見つけたあとは魔道具を使って一閃して終わり。簡単な仕事じゃないか。そんな俺の余裕は、一匹目のアルラウネで打ち砕かれた。


「拘束せよ、影の鎖……!」


 魔法陣が展開されて鎖が放たれる、見慣れた風景。しかし鎖は目の前のアルラウネには反応せずに、どこかへと消えていってしまった。ともなくしてそいつに噛みつかれる。咄嗟にガードしたが――痛くない!?


 以前に祝福を撃ったアルラウネかとも思ったが、それなら鎖を纏っていないと辻褄が合わない。時間経過でなくなっていたとしても、鎖だけ消えるとは考えにくい。こいつは他の要因で無力化されていると考える方が自然だ。いや、正確にはこいつだけではない。俺の目の前にはアルラウネの大群が踊っていて、先ほどの鎖はそのどれにも反応しなかったのだから。


「拘束せよ、影の鎖……!」


 念のため、もう一度詠唱してみる。鎖は当然のように他の場所へと消えていく。今さら気付いたが、この鎖は物質を透過するらしい。地面に向かって潜っていった。まあそんなことはどうでもいいのだ。問題は、アルラウネの根を探す方法がなくなったこと。

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