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不死なる竜と使い魔の物語 改訂版  作者: きどころしんさく
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悪魔の覚醒

     第6話 悪魔の覚醒


 学園都市エカテリンブルに実家がある学生たちの夏休みの過ごし方は、暇を持て余す、である。魔獣の多い国情から気軽に旅行には行けない。

 リッリッサ(リル)・アウレリウスは、入学前と同様、祖母のティナイッサ(ティナ)の家事を手伝ったり、双子の姉のモカイッサ(モカ)と一緒に過ごしたりした。鍛冶のスキルが身に付いたので、読書や手芸のほかに、時々学園の施設を借りて、武器を作ったりもした。

 暇な夏休みの時間、楽しみなのは、騎士団の仕事から帰って来た両親や長兄のオルティヌス(オッティ)との語らいであった。ある日のこと、

「ねえねえ、お兄ちゃん、お兄ちゃんは騎士団でどんな、どんなお仕事してるの?の?」

と、モカが、帰宅したばかりのオッティに話しかけた。

「父様のお手伝いで、開発のお仕事と、後時々、母様に付き添って貰って、魔導従士(マジカルスレイブ)の操縦訓練なんかもしています。」

母のマルガリッサ(マギー)が台所でティナとともに夕食の支度をしていてこの場にいなかったため訂正されなかったが、オッティがしているのは、操縦訓練に名を借りた魔獣狩り、つまりオッティの趣味である。

「開発、開発って、何作ってるの?教えて、教えて。」

「・・・おしえて。」

魔導従士大好きなモカは、興味津々である。リルも話を聞きたそうだ。

「さすがに今作っているものは機密なので教えられませんが、過去のお仕事で、もう量産機に採用されているものもありますよ。例えば、空戦型魔導従士や飛空船の、飛行魔法の最適化とか、そんな仕事もしました。」

ここで、父のエルヌス(エル)が話題に加わってきた。

「オッティは、大型飛行魔獣の使う飛行魔法を解析して、従来よりずっと低燃費の飛行魔法を発明したんですよ。僕も父親として鼻が高いです。」

エルは、息子に先を越されて悔しいのかと思いきやそんな様子は微塵もない。誰が作ってもいいものはいいが、エルのポリシーだ。

「他には?他には?」

モカはなおも話をせがんだが、

「そろそろお夕飯にしましょう。」

とティナから声がかかり、会話は中断となった。

 夕食には、「熊」肉の煮込みが並んだ。熊といっても、大熊(ビッグ・ベア)という大型魔獣で、オッティの獲物である。

 夕食の席で話題の口火を切ったのは、珍しくマルセルス(マルセル)だった。

「なあ、前から気にはなってたんだけど、なんで銀嶺騎士団って、制服がねえんだ?他の騎士団はあるだろ。」

「そういえば、そうですね。」

するとエルが、

「銀嶺騎士団は、結成当時、団員は全員王立魔法騎士学園の学生でしたから、学園に制服がないのの延長で、制服を作らないまま来てしまったんですよ。」

と、真相を説明した。その間、何やら考え込んでいたマギーが、

「・・・制服。制服!いい。すごくいい。マルセルも偶にはいいこと言うね。」

「偶には、は余計だっつうの。」

「ねえ、エル君、私にその制服のデザイン、やらせて。」

と申し出た。

「分かりました、マギー。任せます。」

「任された。」

と、マギーは妙にやる気を見せている。

「エル君、オッティ、楽しみにしててね。バッチリカワイく仕上げちゃうから。」

「はい、母様。今からとても楽しみです。」

「マギー、くれぐれも、他の団員さんたちも着ることを忘れないで下さいね。」

エルが釘を刺すが、マギーは聞いてはいなかった。

「これで兄貴の格好も少しはまともになるな。」


 完成した制服は、カワイイもの大好きなマギーの趣味が全開だった。男性騎士用は、オフショルダーの白シャツに、丈の短いキュロットパンツ。女性用は、フリル付きの白ブラウスに、丈の短いプリーツスカート。どちらも左胸に銀糸で、雪をかぶった嶺を象った、銀嶺騎士団の騎士団章が刺繍されている。上級騎士用の白い外套にも背中に大きく騎士団章が刺繍察れていた。船乗り用は、セーラー服に男性は緩めのラインの長ズボン、女性はプリーツスカートを合わせている。セーラー服は前襟の大きい所謂「名古屋襟」で、前襟の間の身ごろに騎士団章が刺繍されている。

 完成した制服を着ての初出勤の時、エルは、

「私服とあまり変わりませんね。」

と感想を述べたが、マギーは、

「エル君はいつも通りカワイイから問題なし。」

とのことだ。三十路を過ぎてもエルは相変わらず少女のような外見をしている。マルセルは制服姿のオッティを見てげんなりしていた。

「で、なんで兄貴は女性用の制服なんだ?」

「僕はカワイイからカワイイ服を着る義務があるんです。男女の問題ではありません。何度言えば分かるんですか。」

「お兄ちゃん、いつも通り、いつも通り。」

「・・・カワイイ。」

「モカとリルはさすがによく分かっていますね。」

制服を作っても、オッティは男の娘なのだった。

 ちなみに騎士用の制服は他の団員には大不評で、公の場以外では着用しない者がほとんどだった。


 また別のある日。モカが例によって帰宅したオッティによって行き、

「お兄ちゃん、お兄ちゃんは、今どんな、どんなお仕事してるの。」

とまとわりついた。リルもモカに従う。

「前にも言いましたが、現在進行中のものは機密なので言えません。過去のものでそろそろ量産機に実装が始まるのは、昼夜兼用の単眼を作りました。」

またもやエルも話題に入ってくる。

「夜行性魔獣の目を解剖してその構造を魔導従士の単眼に利用するなんて、僕ではとても思いつきません。オッティの父親で、鼻が高いです。」

モカは、目を輝かせながら、

「それって、それって、夜も目が見えるってこと?こと?」

「・・・よるめがきく。」

「はい、その通りです。」

我々の世界の知識で説明すると、暗視装置のようなものと理解していただいて構わない。

「そろそろ、お夕飯にしましょう。」

ティナの呼びかけで、おしゃべりは中断した。


「ちい兄、ちい兄、見て見て。」

珍しくモカが、居間のソファでうとうとしていたマルセルに話しかけた。

「じゃじゃーん。この剣、私が作ったんだよだよ。」

マルセルが差し出された鋼鉄製の剣を手に取る。片手でも両手でも使えるバスタードソードだ。初等部の1年生が夏休みに作るには大仰な代物だ。ただ、特に特徴のない剣に見えるが。

「ここ見て、ここ。魔力(マナ)結晶がついてて、ついてて、杖にもなるの、なるの。名付けて、剣杖(ソード・ロッド)、剣杖。」

銃剣型魔杖ウェラヌスの発想を真似たのだろう。

「で、なんでこんなもん、作ったんだ。」

「それは、夏休みの宿題、宿題。」

「・・・しゅくだい。」

実際の宿題は自由制作で、何を作ってもよいのだが、モカは、剣杖を作ったらしい。

「で、これを俺に見せた理由は?」

「え、え、決まってるでしょでしょ。うちでバスタードソードなんて大きい剣を使うの、使うの、ちい兄だけだもん、だもん。」

マルセルは、なるほどと思い、

「ちょっと振ってみていいか?」

と、庭に出る。

「どうぞどうぞ。」

モカは、感想が聞きたくてたまらないといった様子だ。鋼鉄製なので普段素振りで使う木剣よりかなり重いが、それでもバランスが取れていて、とても振りやすい。

「なかなかいいバランスだな。」

「でしょでしょ。すごい?すごい?」

「ああすげえ。」

と言って、剣をモカに返そうとすると、

「魔法も、魔法も使ってみてみて。」

と、受け取らない。杖としての性能も試してほしいらしい。

「じゃあ、『炎の玉(ファイア・ボール)』。」

マルセルは、庭の土を盛って作った標的に、剣を両手で構えたまま、魔法を放った。命中、爆発。

「お、意外と使いやすいな。」

「ちい兄、ちい兄、意外とか失礼。プンプン。」

「・・・しつれい。」

「悪い、悪い。」

マルセルは素直に謝ると、今度こそ剣杖をモカに返した。

「ところでリルは、何か作ったのか?宿題なんだろ。」

「・・・ひみつ。」


 退屈な夏休みが終わり、学園都市に日常が戻ってきた。夏休みが明けても時間割は変わらない。リルの対人スキルの低さも変わらない。

 鍛冶師学科の実習の時間、各児童が自由制作で作ったものを順に披露していった。リルが剣杖を披露すると、他の児童からどよめきが上がる。

「モカイッサ君、すごいね。こいまでんの、求めとらんかっただけど。」

ドワーフ教官が相変わらずのなまりで、モカを誉める。そのまま宿題のお披露目が終わろうとした時、

「待って、待って、先生待って。リルリルも作って来たものがあるの、あるの。」

「リッリッサ君は聴講しとるだけだけぇ、何も作らんでも良かっただに。ま、見よか。」

「・・・これ。」

リルが取り出したのは、銀の指輪だったか、宝石ではなく、小型の魔力結晶が嵌っている。

「・・・つえの、かわり。」

銀は魔力を通しやすいので、確かに杖の代わりとして使えるだろう。

「ふ〜む、こいつぁ、わしも思いつかなんだ。リッリッサ君、すごい発明だに。」

教官の言葉通り大発明だ。その後銀の指輪は瞬く間にオストニア全土の騎士団に普及していった。


 夜鳴く虫の音が、賑やかになるころ、リルとモカの10歳の誕生日がやってきた。誕生日パーティーでは、熊肉のシチューがメインディッシュだった。オッティが、前足が特に美味しい、というので、前足はモカとリルに取り分けられた。骨が多く食べにくかったが、確かに美味しかった。それとお祝いの席でしか食べられない白いパンがふわふわで美味しかった。

「それで、二人の勉学は・・・聞くまでもありませんね。」

エルは、モカとリルの勉学の様子を聞こうとして途中でやめた。前期の成績がすべてを物語っている。

「これだけ優秀なら、僕みたいに飛び級もあるかもしれませんね。」

「うん、うん、すぐお兄ちゃんに追い付いちゃうよ、よ。」

「・・・とびきゅう。」

「マルセルも、そろそろ本気を出したらどうですか?妹に抜かれるのはさすがに恥ずかしいですよ。」

「うるせえ、ほっとけ。」

4兄弟は今日も平常運転だ。

 パーティーがお開きになり、その後も少しお喋りを楽しんだ後、リルは、いつも通りの時間に床に就いた。


 暗い。この夢を見るのは何度目だろうか。何度も見ていれば慣れそうなものだが、今回は今までと決定的に違うところがあった。

「・・・うごけない。」

目の前にいる悪魔のリルは、今までと違って棺に拘束されていない。その代わり人間のリルが棺の中にいて、腰のあたりに頑丈な枷を嵌められ拘束されていた。それとも、今見ているのは、悪魔のリルの視界だろうか?

「・・・わたしは、わたし。・・・どっちが、にんげんで、どっちが、あくまかなんて・・・どうでもいい。」

目の前にいるもう一人のリルが言う。確かにもうどうでもいい。これから一体化して、1人になるのだから。

「・・・こしの、かせを、はずせば・・・わたしは、かんぜんにひとつになる。」

もともとそういう話だったし、悪魔の知識が解放された今、その説明は不要だ。

「・・・そのまえに、かくにん。・・・あくまの、きまり・・・おぼえた?」

「・・・しってる。」

「・・・わたしが、あくまってことは・・・みんなには、ないしょ。」

「・・・おにいちゃんも?」

もう一人のリルは無言でうなづいた。こうして悪魔と同化した人間は、悪魔憑きと恐れられ、迫害されて来た。内緒にするのはそれを避けるためだ。

「・・・じゃあ、もうはずす。」

もう一人のリルが枷に手をかざすと、枷は簡単に外れ、棺自体が消えてなくなった。闇の空間に、リルが2人だけ。

「・・・こうして、もうひとりのわたしと、おはなしできるのも・・・これでさいご。」

「・・・でもわたしが、しってることと、わたし?が、しってるっことは・・・おなじ。」

悪魔の知識があるので、特別聞いておきたいことはない。

「・・・でも、だんまりは、たいくつ。」

「・・・うん。」

悪魔は退屈から逃れるために人間を求めるのだ。この夢が覚めるまでの短い時間であっても、沈黙は耐え難い。

「・・・おにいちゃんが、あたらしい、まほう・・・つくった。」

「・・・あくまもしらない、まほう。・・・おにいちゃん、やっぱり、てんさい。」

リルが悪魔の力を求めたのは、もとはと言えばオッティに負けないためだった。悪魔の力に頼るというズルまでしても、オッティには届かなかった。

「・・・おにいちゃん、きづくかな?」

「・・・なにに?」

「・・・あくまが、にんげんに、おしえていないまほう。」

「・・・おにいちゃんなら、たぶん。」

「・・・たぶん?」

「・・・きづく。」

この世界の魔法は、火、地、毒、水、氷、風、雷、光、闇の9属性に分かれると言われているが、実はこれは悪魔がかつて人間に魔法を教えた際に用いた方便である。属性は全部で9つではない。

「・・・もし、きづいたとして・・・つかいこなせる?」

「・・・おにいちゃんなら、ぜったい。」

使いこなせるだろう。オッティはそのレベルの天才だ。

「・・・わたし・・・おにいちゃんの、いちばんに、なりたい。」

「・・・でも、このままだと、そこは、おねえちゃんの、ばしょ。」

「・・・でも、おねえちゃんのことも、すき。」

「・・・きずつけたく、ない。」

悩ましい二律背反。リルは思う、じぶんなどあくまのちからというずるをしてもこのていどのにんげんなのだ、そんなじぶんがおにいちゃんのいちばんだなんてぶんふそうおう、と。ただ、1度転がり出してしまった気持ちは止まらない。

「・・・おにいちゃんの、いちばんになって・・・おねえちゃんも、きずつけない。」

「・・・そんなほうほう、あるかな。」

「・・・あくまのちしきには、ない。」

「・・・でも、わたしには・・・にんげんの、ちえも、ある。」

「・・・がんばって、さがすしか、ない。」

できるだろうか、こんな弱く惨めな自分に。そう思うが、言葉には出さない。多分リルの大好きな人たちは、こんなことで簡単にあきらめたりしない。

「・・・つよく、ならなきゃ、もっと。」

「・・・うん。」

「・・・それで、おにいちゃんにふさわしい、わたしになる。」

「・・・うん。」

大好きな人たちのことを考えると、今まで自分が持てなかった勇気が湧いてくる気がした。

「・・・わたしで、よかった。」

「・・・なんで?」

「・・・これからも、たいくつは、しない。」

「・・・うん。」

それだけは自信がある。リルは力強くうなづいた。

 そうして世界は完全な闇に閉ざされる。2人のリルの邂逅はこれで終わりだろう。


 秋でも、標高1000メートルを超える高地にあるエカテリンブルの朝は寒い。

 いつもより気持ちのいい目覚めだった。いつも通り隣で泣ているモカを起こした。

「・・・ゆめ、みた。」

「怖くなかった、なかった?」

「・・・だいじょうぶ。・・・たぶん、これで、さいご。」

「??」


 10歳になっても、リルたちの日常に大きな変化はない。オッティとの朝稽古も、学園の授業も、モカと一緒に読書や裁縫をしながら両親と長兄の帰りを待つ午後のひと時も、帰宅したオッティやエルとの語らいも、3世代8人で囲む食卓も。ただ、目標ができたことで、いろんなものの景色が違って見えるようになった気がした。

 秋が過ぎ、高原の長い冬を迎え、西方暦2687年の大晦日。この日は学園も騎士団も休みで、アウレリウス家は、一家揃って先祖代々の遺骨が眠る地下納骨堂に、例年通り参拝した。昨年までリルが納骨堂の雰囲気を怖がっていたので、足早に退散していたが、この年、リルはむしろ熱心に、顔も知らない先祖に手を合わせていた。


 少し脱線して、この世界の人々の宗教観について説明したい。この世界には、体系的な教義を持った、宗教ないし教団というのは、ほぼ存在しない。西方諸国のごく一部に、悪魔崇拝が存在するが、これは完全にカルト扱いだ。とはいえ、大部分の人々が無宗教かというと、それも違う。精霊信仰もしくは原始的なアニミズム、または祖霊信仰、あるいはそれらの混淆。そういったところだ。オストニアでも、アニミズムと祖霊信仰の組み合わせのような信仰を持つ人が大部分を占める。春にはその年の豊作を祈願して大地の神に祈り、秋には収穫の後、土地神に感謝をささげるための祭りを開く。荒天が続けば、日輪の神に祈り、日照りが続けば水の神に祈る。昼をハレ、夜をケと考え、最も夜の長くなる冬至には、祖先の遺骨を祭る地下納骨堂で手を合わせ、子孫繁栄を祈る。そんな悪く言えば一貫性がない、よく言えば融通無碍な宗教観が支配的なのだ。


 年が明けて西方暦2688年。年末年始の休みが明け、年明けの授業が1ヶ月ほどあった後、学園では、学年末試験が行われる。結果は、夏の前期試験とほぼ同じだった。リルの成績は断突である。

 そうなってくると浮上する問題がある。飛び級だ。既にオッティという前例が出来てしまったので、検討は避けられない。

 職員会議が招集された。初等部1年の主任教官が起立し、発言した。

「初等部1年担当教官の中で話し合いましたが、リッリッサ・アウレリウス君の飛び級は時期尚早との結論に達しました。」

「成績だけ見れば、充分飛び級させるに足る実績を残しているように見えるが?」

副学長が疑問を投げかけると、

「副学長のおっしゃる通り、筆記試験の成績は申し分ないのですが、如何せん授業態度が良くなく、その点を心配する意見が多く出されました。また、礼節の成績が、これだけ芳しくありません。担当教官によると、知識については申し分ないが、授業中指名すると、全く発言できないそうです。」

1年学園に通ってもリルの人見知りはほとんど改善しなかった。共通講義であれば、いつも隣にモカがいるので、フォローしてもらってオロオロしながらも何とか発言できていたが、礼節の授業だけはそうはいかなかった。指名されてもオロオロするばかり。それと、授業中隣にいるモカの観察に集中していて授業自体は全く聞いていない点も、評価を下げる一因になった。

「担当教官の意見であるならそうなのであろう。リッリッサ・アウレリウス君は飛び級させない方向で行きます。学長、ご決済を。」

「うむ。副学長の結論通りとする。」

かくて会議は結論を得た。リルは、モカともども次年度は初等部2年に進級する。

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