表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
♥ 吟遊大詩人のセロフィート & 守護衛士のマオ その1  作者: 雪*苺
【 オルデシア小国にて 】 全6話
3/6

♥ 戦争勃発 3


 だけど、セロはオレにかくごとる。


 オレはセロのことぜんってるわけじゃない。


 ≪ エルゼシアたいりく ≫のなかにある≪ レドアンカのみやこ ≫でってからのセロしかオレはらないんだ。


 オレといっしょてくれるときのセロしからない。


 オレからはなれているときのセロがなにをしてるのか、オレはらないんだ。


セロフィート

「 どうしました、マオ? 」


 オレのつくったオムライスをまんぞくそうにべてくれているセロが、オレにこえけてくれた。


マオ

「 ──わなくたってかるだろぉ〜〜。

  かんぜんほうされてるじゃんか…。

  オルデシアこくみんは、これからせんそうまれることらないでせいかつしてるんだぞ!

  オレのちはゆううつだよ… 」


セロフィート

「 そんなにになるなら、しんせつおしえてあげればいでしょう。

  おしえてあげません? 」


マオ

「 ………………もんぜんばらいされたんだよ!!

  オレだっておしえたかったよ!

  でも…みみってくれなかったんだ!!

  かたいだろ… 」


セロフィート

「 “ かたい ” ですか…。

  ぜんのマオなら『 かたい 』とよわいてあきらめたりしませんでした。

  いったいだれです? 」


マオ

あきらかにセロのだろ!

  こくみんおしえてもいいけどさ、パニックになっちゃうだろ。

  オレたちなんとかしてせんそうめられないかな? 」


セロフィート

「 マオ──、その “ オレたち ” のなかにワタシもはいってます? 」


マオ

たりまえだろ!

  せんそうになるまえかいさせるなんてことヤツなんて、セロしかないじゃないか! 」


セロフィート

「 そうですね。

  ですけど、ワタシはなにもしません。

  ワタシは≪ オルデシアしょうこく ≫がきんりんしょこくからまれるのをたいですし 」


マオ

べつなくていいだろ! 」


セロフィート

「 ワタシのマオをじょくしたこくおうとうする≪ オルデシアしょうこくなどほろんでしまってもかまいません 」


マオ

「 セロ…。

  もしかして…ってるのか?

  あのことをさ…。

  セロ──、オレはにしてないよ、あんなこと! 」


セロフィート

「 マオにとってはことでも、ワタシにとってはちがいます。

  かんたんゆるせるほど、ワタシのこころひろくないです 」


マオ

「 セロ……。

  あいゆるせないほど、オレのためおこってくれるのはなおうれしいよ…。

  だけど……、こくまれるのをぼうかんするのはやりぎだよ… 」


セロフィート

「 やりぎなものですか。

  マオ、きみぶんたちかいすべきです。

  きみはワタシのマオなのです。

  もっとかくしてください 」


マオ

かくったって…… 」


セロフィート

かく、ワタシはまでなにもしません。

  マオもそのつもりでいてください 」


マオ

「 セロぉ〜〜〜 」


セロフィート

あまえたこえしてもです。

  ワタシはこくおうそっきんたちゆるしません 」


マオ

「 セロ… 」


 それだけったセロはふたたびオムライスをはじめた。


 それからオレは、セロとはひとことはなしをしなかった。


 ひる(ランチ)えても、ゆう(ディナー)えても、しゅうしんするときも、セロとはことわさなかった。


 オレがさきにセロにこえけるか──、セロがさきにオレにこえけるか──。


 どっちになるかな??


 オレはがんってるけど、そろそろげんかいかんじている。


 あしあさきたら……オレからセロに「 おはよう 」ってこえけよう。


 セロにいて、「 昨日きのうめんな 」って、オレからあやまるんだ。


 セロはきっともみたいにやさしくほほんでくれて、オレをゆるしてくれるはずだ。


 だってオレは、セロのおりのがん(おもちゃ)だから。


 あたらしいがん(おもちゃ)けるまでは、セロはオレにやさしいから…。











 だれかにしんたい(からだ)をユサユサとさぶられて、めた。


マオ

「 …………うぅん…なんだよぅ〜〜〜……オレはねむいのにぃ〜〜〜……… 」


セロフィート

「 マオ、せいれいけっかいえました。

  きんりんしょこくぐんたいが≪ オルデシアしょうこく ≫へのしんぐんはじめました。

  あさがたには≪ オルデシアしょうこく ≫のりょうはいります 」


 オレをこしたのはセロだった。


 もしかして、オレがったのか??


 セロとのしょうはオレのちだ!!


 だって、セロからさきにオレへこえけたんだからな!!


 はじめて…はじめて……セロにてたんだ…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ