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無能?勝手に言ってろ!  作者: カシム
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契約3

「それで進捗の方はどうなっている!」


 とある男は部下である男に何やら質問攻めにしている、その態度はかなり苛ついているようで言葉の節々からイラつきが見えてしまっている。が男がイラつくのも無理からぬはなしであった、なにせことが始まってからかれこれ4日立っている。この命令が出されたときに説明された内容ではできるだけ急ぎと通達がされており設けられた期限はすでに過ぎているのにも関わらずあと一歩というところで成果が挙げられずに2日立っているのだから。


「以前最奥にいる鎧の化け物を突破することは出来ずにいます、既に連れてきた上位魔剣士も半数が溶けました」


彼らの任務はとある洞窟の探索である、表向きは洞窟だが彼らはそこがダンジョンであると知っていいるからこそ期限が過ぎても諦めずに粘っているが、残念ながらめぼしい戦果は上がってない。

 最初は順調に進んでいたこの攻略作戦であったが後一歩のところで鎮座していた鎧の騎士に連れていた魔剣士の殆どが殺され彼らはやむなく撤退しそれからはあらゆる手段を使い攻略に乗り出していた。


しかしその全ての作は全て無意味であったかのように失敗しているのであった。


「何故倒せんのだ!それでも貴様らは精鋭の魔剣士か!」


この攻略の指揮官である男は部下に怒鳴ることしか出来ず戦果を上げていないことに焦りを感じていた、その姿はとても部隊長には見えず部下の心は離れていくばかりであった。なにせまともな策も提案することなくただ偉そうにしているだけなのだから、そんなものに誰もついていきたくはない。しかも彼の作戦とも言えない様な無謀な提案のせいで被害が拡大したのだから。


”だめだなこいつ、攻略よりも自身の立場のことしか考えていない。たくっ!これだからコネだけで上がってきたやつは使えねぇんだ!”


この男の部下は苛立ちを抑えながらその場から立ち去ると、ある相手に連絡をとった。


(こちら攻略隊のシラギです)


(おう、どうしたシラギ?まだダンジョンの攻略は終わらねぇのか?)


(そのことでバード様に少しお願いしたいことがありまして)


(俺にお願いだと?)


シラギと名乗った男の背中に嫌な汗が大量に流れ体中から水分が無くなっていく。


(現在ダンジョンの最奥まで来たのですがそこに存在する鎧の番人によって隊の半数が犠牲になりました、最早我らだけでは突破は不可能です。どうか力をおかしください)


(そいつは強ぇのか?)


(はい、恐ろしく強いです。我らの魔剣士の部隊が1分も持ちませんでいした)


(良いだろう、すぐに行く)


完結にそれだけいうと通信は切れ静かな夜が戻ってきた、いつの間にか嫌な汗も引いておりいつもの感じでシラギはテントへと戻っていった。


***


”出口が無い異常この先になる奴らが来た道を行くしか無いが今はまだ奴らは来ない、ならば今のうちにこの力に慣れるしか無い。そうと決まれば白雪さんを連れていくしか無いかな?”


メルの中でこの後の行動が決り、それほど時間がないため直ぐに行動に移し白雪のいるあの部屋に戻ってくメルであった。


部屋に戻ってくるとどうやら白雪は起きていたらしく目が合うと満面の笑顔で手を降って出迎えてくれている、その笑顔にうっかりニヤけそうになるがそこは冷静に努め消してクールな姉というイメージを捨てようとしなかったメルである。


「メルさん?どしたんですか、力を試しに行くんじゃ?」


「そうしたかったんだけど、どうやらこの場所はどこかの組織に攻略されていて放って置くと近いうちに白雪さんが居るここまで来るわ。だからその前に武器を含めた貴方の力を確認しなければいけないの、私と一緒に来てくれる?」


白雪の目的はこのなにもない退屈な部屋からの脱出である、それを含めてもメルの提案は白雪の目的に一致しているし、白雪はその言葉を待ちに待っていたのであった。


「・・・・・・はい!!!」


 その言葉をもらった瞬間白雪の目にはいつの間にか小さな涙が浮かんでおりメルのもとえと飛び込んでいった、いつもは出ていけなかったベット外のメルのもとえと。

そして白雪はメルに向かって飛び込み、メルは飛び込んできた白雪を受け止めしっかりと抱きしめた。


「それじゃあ、行きましょうか」


「うん!」


「あっ!でもその前に少しいいかしら?」


「??・・・どうしたの?」


「これから長い間一緒にいるのだし私のことはメルお姉ちゃんって呼んでくれる?私は雪って呼ぶから・・・・駄目かしら?」


「駄目じゃないんですけど、その~メル姉とかじゃぁ駄目ですか?」


”メル姉!なにそれ!いい響き!”


「駄目じゃないわ、ならこれからよろしくね。雪」


「よろしくおねがいします!メル姉!」


この日最高値のいい笑顔をしながら白雪はメルの手を握り彼女の目的であったこの部屋から出ていったのであった。


***


 部屋からようやく出れた白雪は先程メルが来た広場まで来るとままでの世界観とは全く違った光景に驚きつつもこれから始まる新しい生活に胸を高鳴らせながら一歩また一歩と足を進めていたがその歩みはメルの停止とともに止まったのだった。


何事かと白雪がメルの見ている方角を見てみるとそこには広間の中心に鎮座している死体に囲まれた大柄な騎士風の大鎧が圧倒的存在感を放ちながら存在していた。

 その手には恐らく周りの死体を作ったであろう血塗れの薙刀に似た槍をあたってに持っており、アレに切られれば人などひとたまりもないであることは容易に想像できる。


「うっ!」


 数日前までただの一般人である白雪にはこの光景はかなりグロテスクな光景であり目にした瞬間吐き気がこみ上げるが直ぐにその残酷な光景を移していた視界はなにかに覆われ物を吐き出す前に白雪は位置付きを取り戻すことに成功した。


白雪の視界を覆ったのはもちろんメルの手であった、メルは白雪の話を聞いているうちに白雪は生き物の死に遭遇したことがないと感じておりいきなりこの光景は白雪に多大なストレスを与えると判断していたが今後のためにと少しは見せたほうが良いと思い短い時間だが白雪にこの光景を見せたが直ぐにその考えを改め彼女を守りに入った。


”今の雪には流石にこの光景は強すぎたかしら”


()()()()()


「へ?」


メルがいきなりそんなセリフを言うと白雪の体が発光し白雪の体の形は大きく変わり。光がなくなる頃には人間の姿ではなく指輪の姿へと変わりメルの右の中指にハマッていた。


”指輪?武器ではなく?”


この展開はメルも予想外であった、通常神器は使用するときは武器としてその手に握られてるはずなのに対して白雪の神器化は指輪であった。これは誰がどう見ても武器ではなかった、完全な装飾品にしかなっておらずこんなものではこの先に居る大鎧とは戦えないがそこまで思ったメルの頭に白雪と契約する前に表示された画面を思い出し再びその画面を表示した。


神器「オリジン」 

         ・神眼

         ・武装召喚

         ・魔装

         特殊技能

         ・次元魔法

         ・能力創造

”確かこの中に神力があったはずだが無くなっているということは恐らく私に移譲されたからなのだろうか?そしてこの武装召喚これが恐らく武器になるのだろうが、なんの武器なのか?しかもこの魔装?はなんだ?前はなかったが”


いつの間にか増えていた能力に頭を悩ませながらも武器のことも並行して考えているとメルの頭の中に召喚できる武器のイメージが突然流れ込んだ。


”!?!?!?!・・・これは!なるほどそういうことね!”


この武器召喚は読んで字のごとく複数の武器を召喚する能力である。


”召喚できる武器は【嘆きの歌姫・夜桜【真】・ヴォルン&ヴェルン】の3つなのか?それでも何がなんだかイマイチわからないいわね?・・・あら?親切に説明があるじゃない”


《嘆きの歌姫》

【伝達】する能力に特化した武器、広範囲に影響を及ぼす攻撃や支援が主な用途。この武器は悲しみにくれた女神が型どられている。その姿は一体誰の似姿なのか?


《ヴォルン&ヴェルン》

この2つの銃はもとは一つの()()であったというが、しかしある時期をもってこれは2つに分かたれてしまった。能力は【魔弾】自身の適性がある属性の魔弾を打ち出すことが出来る。


《夜桜【真】》

キレイな紫色の刀身をした美しい刀、その見た目は見るもの全てを魅了し切れ味は何人も止めることすらできないほどの切れ味を誇る、故に争いの火種になる。この刀はこの世に戦果をもたらすものとして長らく封印されていたもの。能力は【神速】使用者の熟練度によってオクラでも早くすることが出来る。


”なんというか、どれもとんでもなくすごいもののような感じが・・・それに”


《能力造像》

契約完了時に契約者一人に対して能力をランダムで想像する

《魔装》

素体になる物を捧げるとその能力を強化した魔装に変化させる

《次元魔法》

亜空間を生成し何でも保管する


白雪と契約したことで今まで見えなかった詳細まで見えるようになったメルは改めて白雪の能力と希少性の桁違いさを実感すると同時にこのことは知られると不味いことになると危機感も募っていった。


「メル姉何したの?私なんか変だよ?」


初めて武器形態?になった白雪は自身に何が起こったのかまるで理解していない感じでかなり焦った様子でメルに説明を求めているが白雪に対してメルは落ち着きながら白雪に説明を始めた。


「いま雪は武器化して私の指にハマっているのよ?武器かって言っても雪の場合武器ではないんだけど、まぁそんなことより今貴方を使うために一体化した感じなの。これが神器の使い方なのよ」


説明をすると焦っていた白雪は段々と落ち着きを取り戻していき静かになっていく、そしてとうとうメルは大鎧の騎士に戦いを挑もうとしていた。

「面白そう!」


「続きが気になるかもしれない」


「期待できそう!」


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