ピンチ
「それでは皆さま「カール・ヴァン・ウラシール」国王陛下のご入場です!」
その言葉を皮切りに会場に居た全ての者がゆっくりと入場する王とその後ろに控えている父に向けて拍手をした事で晴れやかな入場を果たし設けられた専用の席についた。
「皆よく着てくれた今宵の卒業生は皆優秀と聞くその力是非ともこの国ために使ってくれたまへ、それではあまり長い話だと皆疲れるだろう私からの話は以上とする皆今日は大いに盛り上がってくれ!」
再度の拍手ソレが終わるとみな国王の元まで歩いていき各々挨拶などをしに行っている。
(これ以上何か言われる前に隅っこに行って国王が居なくなるのを待とうかな?)
メルはひと目から外れるために会場の隅っこに移動し近くにあったテーブルに並ぶ適当な料理に手を付け静かにしようと心がけた。
(美味しいなこれ)
メルが手にした食べ物は見た目はステーキだが雪と一緒に行っている宿屋で出てくるステーキとは全くの別物のような旨味を持っている、その旨さに思わず関心を持ってしまいこのステーキには何を使っているのか真剣に考え込んでしまっていた。
「おや?おやおや?其処にいるのはまさか姉さんかな?」
静かにしているメルのもとに最悪の人物が向かってきた、しかも割と大きな声で言った為再度視線がメルに集中したため一番見られたくない国王とその直ぐ側に控えていた父に姿を見られる結果となった。
(このクソガキわざと皆に聞こえるように話したな?)
「うん?あぁ、あそこにいるのはソナタの娘か?」
「えぇ、まぁ一応」
(確か婚約の話をした時にあったはずなんだけど)
メルは王子との婚約をした時に既に何回か顔合わせをしているはずなのだが、メルが高学年になっても魔力が使えないと知ると国王はすぐさまメルとエーデル王子との婚約を破棄したのだった。そしてソレを切っ掛けに王子のメルに対する態度は最悪なものになった、もともと実直主義な一面が強かった彼は実力以前の問題を抱えていたメルをまるで軽蔑するかのような視線を向けていた。
流石に国王に視線を向けられれば挨拶に失礼に当たるためメルは国王の近くまで重くなった足を進め会話ができる距離まで来た。
「お久しぶりです国王陛下」
メルは淑女の礼をすると国王に対して頭を垂れた。
「ほう?魔抜けでも礼儀は知っているようだな」
(・・・魔抜け久しぶりに聞いたなソレ)
魔抜けソレは読んで字が如く魔力が抜けているという意味を指す、メルが魔力メルが魔力を使うことができないが為につけられた蔑称である。
「父上このような場所でそんなことを言っていってはいけませんそれに父上が話しかけるほどの相手でもありませんよ」
そこから元婚約者であるこの国の王子からと蔑んだ目を向けられるメルである、これが今まで生きてきたメルの当たり前の日常であった。今の海を聞いていた他の貴族たちも聞こえないように配慮はしているつもりなのだろうがこそこそとメルを馬鹿にしたような話をしているのかまるぎこえである。
しかし当の本人は言い返す言葉せずにただ罵声を浴びせられているままだった。
”ここは我慢だ怒りにまかせて私が力を持ったことがバレればこの国をデルことがかなり難しくなる。こんな国に未練はもうだいしさっさと雪と帝国に移住してゆっくり暮らすためにもここは我慢するべきだな”
「もうよい下がれ」
何を言われても反応しないメルに苛立ちを覚えたのか下がるように命令してくる。
「失礼しました」
そういった素直にひき下がったメルはそそくさと先程までいたハジッコに移動するとだった。
「見ましたか兄様あの女の無様な格好」
「言うなあれが私と同じ血をモッテいると考えると鳥肌が立ってしまうがそれも今日までだ」
「そうですよ!今日やっと我が家から汚点が1つなくなるのですから!」
わざと本人に聞こえるような声で話し始める兄弟2人それだけきている他の人間も止めるそぶりを見せずにその話を聞いて笑っているだけである。この国では魔力が使えないだけでこの扱いである誰がこんな国に支えたいと思うだろう?メルは心底アキレながら移動する。
”もしかして今の状況出て行っても何も言われないのでは?きっとこの状況にたえかねて逃げていたと思われ笑われて終わるとちがいない!だったら”
移動するところも変更しのメルは出入り口にむかってあるきはじめ目的しろ場所に到着するとこの会場を出て行った。
「あーあ逃げちゃったよ父様?」
「ほっとけ、これで我が家の汚点をさらさずにすむ」
メルが出て行ったともパーティーの続いていった。途中退席した後家に帰るために建物を出たメルはいちどバイクで帰ろうかとも考えたがその場を見られると厄介なことになる可能性があるとすぐ断念しいつもどおり徒歩で帰ることになった。
「はぁ〜メル姉まだ帰ってこないのかなぁ〜タシカ今日がこの家と離れる日だったよね?この家から離れたらいつもの宿に泊まって明日この国を出る予定だったよね?早くメル姉と旅行したいな」
メルの部屋で1人ベットの上で色々考え事をしている雪であった。メルがパーティーに向かったと特にやることもなくシャワーを浴びたり一眠りしたりとスゴシテいるが部屋から出ることができない為やれることが限られている、そのため必然的にできることも少なくなり今ではすっかりやることがなくなってしまってベットでねそべっている。
いろいろと意味のないことを考えたりメルのことを考えたりしている暇をつぶしていると外からなにやら声が聞こえた。
「帰ってきたのかな?」
ヒマをしていた雪はメルが帰ってきたと思い少しテンションが上がっている、しばらくすると部屋の外から足音が聞こえ始め雪がいる部屋に向かってくるため雪は帰ってきたのかメルだと判断した。
足音が部屋の前で止まり雪はメルを出迎えるために中から扉を開けた。
「メル姉おかえ・・り。え?」
「は?誰だお前は?」
「!!!」
扉の外にいるのはメルだと思っていた雪の予想はハズレ外にいたのはメルの弟であった。雪が開けた扉をこじ開けて中に入ってきたモーリは知らない人物が入ってきたことにより怯えて逃げようとする雪の手を掴んだ。
「誰だと聞いているんだ!お前はここがどこだか分かっているのか?ここはリーデンブルク家だぞ!こんなところにお前がいると知られてみろすぐにオマエは処分されてしまうぞ?」
モーリが行っている内容は事実である、貴族の家に部外者が侵入すればすぐさま殺されてしまうのである。しかもここはその中でもかなり厳重な警備がなされている屋敷である為侵入者の処分についても多くオコナワレテきた。
”へぇ〜見てくれはかなりいいじゃん正直かなり俺好みだ!このキレイで長い髪それにこの手にきれいに収まる大きさの胸抜群のプロポーション今まで何人もの女を相手してきたけどここまで俺好みの女を見たことがないな〜そうだ!”
「お前なまえは?」
「・・・・・」
”メル姉に何も話しちゃいけいないって言われてるしここは無視を”
「僕を無視するとは良い度胸をしているね?もしかして君僕にお仕置きをされたいの?」
「え?」
「そうか!そうならなら君には僕を無視したお仕置きをしてやろう!あの女の部屋に居たってことはアイツもお前のことを知っているはずだしな?アイツが帰ってきたらお前を調教するところを見せてやろう!そうだ!そうしよう!」
モーリは雪を掴んでいた手を引っ張り雪をベットまで連れていくと投げ飛ばしベットで大きく弾む雪の上に覆いかぶさった。
「いや!来ないで!」
必死に雪はモーリをどかそうと暴れるがなんの力もない雪ではモーリをどかすことなどできるはずもなく暴れていた両手を捕まれ頭の上で片手で固定されてしまった。
「暴れるなよ?大丈夫さ僕は今まで何人も経験してきたからさ」
合いている手で雪の体を優しく足から順に触っていくモーリ、最初合いている手で雪の体を優しく足から順に触っていくモーリ、最初はモモを優しく撫で舞わした。
「んっいや」
さわる前はあんなに激しかった抵抗もモーリがサワリ始めると徐々に抵抗が弱くなっていき気をよくしたモーリの手は腹部を通り過ぎ形がよくちょうどよい大きさの雪の胸を今度は荒々しく鷲掴みにした。
「なんだよ?さっきまでの抵抗はどうしたんだ?もしかしてお前このテイドで感じてるのか?とんだ淫乱女だな!でも安心しろお前は俺のペットとして飼ってやるよこれからは僕のことをご主人様と呼ぶんだ」
モーリの下で今までに味わったことのない感覚にうまく体が動かず抵抗もできなくなってしまった。
何?この感覚気持ち悪いしイタイ!そんなに乱暴にされたら胸千切れちゃうよ!
以前雪の胸の感触を感触を楽しんでいるモーリ、力を入れ押しつぶしたり摘んだりともはや、やりたい放題である完全に雪の胸を私物のように扱っている。ソレもそのはず彼の中ではすでに雪には人権などなく物なのだから。
ものを扱うのに手心など一切入れないモーリは興奮に比例するように雪の体を雑に扱い始めるあたかもソレがお仕置きであるかのように。
助けて!メル姉!助けて!痛いよ!
雪は心の中で叫んでいた、雪の中で一番大切で一番強い自分の姉に助けを求めているが残念ながら本人は今この場には居なかった。
「さぁそろそろメインに行こうかな?」
胸を堪能したモーリはついに雪に履いているズボンに手をかけた。
「いや!其処はダメ!やめて!お願い!」
「そんな嫌がるフリはもう良いからそろそろ素直になったら?僕のテクニックはかなりの腕なんだからさぁ!君も僕に抱かれて幸運なんだよ?しかもこの僕のペットになれるんだから!・・・がっ!」
調子に乗っているスキに最後の力を振り絞り適当に突き出した雪の拳はモーリの顔面に運良く直撃した。
「殴ったな?この僕を殴ったな!売女風情がこの僕の顔に傷をつけたな!許さない!許さないぞ!見た感じ初めてだろうから最初は優しくしてやろうと思ったけどっ!」
怒鳴りながらも雪のズボンを強引に脱がし上着を力任せに破き雪の体を隠すものは純白の下着だけになってしまった。
「やっぱり思った通りだ!君はとても魅力的な体をしている今まで僕にすり寄ってきたどの女よりも君はキレイだ!だけどね?キレイなら何でもして良いわけじゃないんだ幾ら君がキレイでも僕の顔に傷をつけたのはいただけない!これから行うのは愛のムチだよ!君が今後ご主人さまである僕にこんな事をしないように教育してあげるからね?」
「わ・・私は貴方のペットじゃないしなる気もない!私はメル姉の物です決して貴方のものになんてならない!」
身動きが取れない中、心までは屈しないようにモーリに向かって強気な態度を取る雪だが内心では怖くて今にも泣いてしまいそうな位怖いのだ。
「あの女の?なら尚更君を僕のものにしたくなってきたかな?最初はみんな強がるんだよ僕が欲しがった女は何人もいたしその中には僕以外の男が好きだからと言って僕の誘いを断るものも居たけど、その全ての女が数分後には僕の虜になって次第に僕を求めるようになってくるのさ」
そして最後の防波堤である下着に手をのばすモーリであったが、「バーン!」と突然扉が反対の壁まで吹き飛ばされモーリのお楽しみの時間を妨げた。
「何してる?・・・おまえ?」
遅くなりました!別の作品も書きたくなってそっちに力を入れてました!
「面白そう!」
「続きが気になるかもしれない」
「期待できそう!」
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