始まり
1話目は簡単な紹介とかなので
パット見て「「2話目」」から力入れたので読んでください
「私と付き合いなさいよ」
「え?なぜ?」
「付き合ってみたいからよ!」
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ジリジリ ジリジリ
目覚まし時計が部屋で鳴り響く。
「うーーーーん」
僕は起き上がり、目覚まし時計を止めた。目覚まし時計を聞くととても不快な気持ちになる。でもこれがないと朝起きれない。
目を覚ますため、僕は窓を開けて、外の空気を吸った。外からは鳥のさえずりや風の音が聞こえた。
僕は水井 奏
今日から高校一年生だ。成績も中の中くらいつまり普通ってことだ。中学の時には帰宅部に所属していた。所属であってる?高校も普通のところを選んだ。趣味はアニメや漫画を見たりすることだ。
軽く僕の紹介も終わったところで廊下から声が聞こえた。
「お兄ちゃん、起きて 朝ご飯できてるよ」
「はーい」
今の声は妹の花奏だ。
水井 花奏は今日から中学三年生。近くの中学校に通っている。頭が良く、吹奏楽部らしい。
僕は一階に降り、洗面台で顔を洗い、リビングへ向かった。テーブルには妹と母が座っていた。父はもう仕事に行ったみたいだ。テレビの前では猫のマルがご飯をムシャムシャと音を立て食べていた。
「いただきます」
と言い僕はご飯を食べ始めた。
「奏、入学式何時からだっけ?」
「9時からだよ」
「ありがとう」
どうやら入学式に親が来るみたいだ。子供にとっては来ても来なくてもいいが、親にとっては1つの大事な行事らしい。
「昨日、不思議な雲が撮れました」
とテレビから聞こえる。どうやら昨日アナウンサーが撮った物らしい。
渦を巻いていてそこから一本の雲が出ていた。
確かに不思議な雲だ。
すると妹が
「この雲、私も見たーなんかすぐに消えちゃうんだよね」
たかが、雲だ。僕はどうでもよかった。
僕は食べ終わると、食器を洗い場に持ってた。そして自分の部屋に戻り学校の準備をした。僕の入る高校は制服があるみたいだ。僕にとっては朝、服を選ぶという無駄なことをしなくていいのでラクチンだ。筆記用具やら、入学式の持ち物を鞄に入れた。
僕は家を出て、家の駐輪場に止めてある自転車のカゴに鞄を入れ、乗った。
僕の高校は近くに駅があり電車で行くことも可能だが、金を使いたくないってこともあり電車ではなく自転車にした。高校までは約30分の道のりだ。一回高校まで行ったこともあるため道は覚えている。ほとんど川沿いだからだ。
僕は自転車を漕ぎ住宅街をまぁまぁなスピードで疾走する。犬を散歩している人や小学生の集団の横を通り過ぎて、角を曲がると、川沿いに出た。
そうすると、前方に見たことがある二人組が同じく自転車を漕いでいた。
「おーい」
僕が声をかけると、二人は後ろを見た。
「奏だー」
「おーーーい そーーーううう」
と返事が返ってきた。
この二人は中学の時仲良くしていた。休み時間になるたびに集まり会話する仲でよく休日も遊んでいた。
一人は、ぽっちゃりとした体型で、オタクっぽい人が 朝霧 とうま (あさぎり とうま)
もう一人は、痩せ細った体型で、スポーツ出来そうな人が はやぶさ 俊斗 (はやぶさ しゅんと)
対象的な二人と僕を合わせた三人は友達いや親友ってくらい仲がいい。
「とうまは休み中どっか行った?」
「秋葉かな」
「へー」
オタクっぽいって言ったがガチのオタクだ。よくおすすめのアニメやラノベを教えてもらうこともある。
「俊斗は?」
「渋谷」
「何しに?」
「ナンパ」
「へーナンパかー、え?ナンパ」
「そう」
俊斗まさか高校入る前に彼女を作る気だったな。中学の時はモテてたって聞いたことはあるが付き合ったことはないらしい。年上が好みらしい。
「で、彼女はできたの?」
「出来なかった」
「なんだー」
「なんだーってなんだよ、少しくらいなぐさめてくれたっていいじゃない」
「そうかそうか(棒)」
めんどくさいことはテキトーに流すこれが僕のモットーだ。
「やっぱり、嫁は二次元だな」
「それは違う」
何言ってるんだ。この二人大丈夫か?心配になる。てか地味にドヤ顔決めるなしとうまのやつ。
「奏はどっか行ったの?」
「どこも行ってない」
「つまんない人生だな」
「つまんないとはなんだ」
ひどいことを言うな。確かに休み中はどこに行ってもないし、何もしてない.......つまんないわ。
そんなどうでもいいことを話しながら自転車を漕いでいた。
しばらく漕ぐと、今日から入学する高校が見えて来た。
僕の高校はまぁまぁ上の方で頭のいい高校だ。名は桜高校という。中学の時から三人で一緒のところに行こうと決めてた。
校舎の前に人集りが出来ていて、その前にはクラスの名簿が貼られていた。
「きゃー」
やら
「よぉっしゃー」
みたいな声も多々聞こえる
「俺たち一緒じゃんー」
と俊斗が。
幸いにも三人とも一緒のクラスだった。新たに友達も作る必要もなく、とりあえず安心した。
すると突然みんなが校門の方を見始めた。
そこには黒のリムジンってやつが止まっていた。
扉が勝手に開き、中からいかにも、お嬢様みたいな方が出てきた。トコトコと歩きクラスの名簿をチラッとみて、確認したのか、すぐに校舎の中に入って行った。
「俺たちも行こーぜ」
「うん」
校舎の中は至って普通だった。期待なんかしてなかったけど.....
クラスに入るともうグループが出来てるのか、あちこちでワイワイしていた。
教室の角の席には、先ほどのお嬢様が着席して、ダルそうな顔をしていた。
おい、お嬢様らしくしろって思わず、ツッコミたくなるようだった。お嬢様だけあってか、顔も可愛く、スタイルも良い感じだった。
一瞬目があった。
お嬢様は何か思った様にこちらに来て
「ちょっときて」
「えっ...」
僕は手を引かれて、人がいない教室に連れ込まれた。まさか告白なんてないだろうな。流石に初めて会ったばっかだしないかと思い...
「私と付き合いなさいよ」
そのまさかだった。
僕は驚きを隠せずに。
「え?なぜ?」
「付き合ってみたいからよ!」
ん?今なんで僕告白されてるんだ?確かに可愛いけど....
「えっ、罰ゲームとかですか?」
いや、罰ゲーム以外ありえない笑笑。僕に告白してくる理由がないもん。
「そんなんじゃないし」
「なぜ」
「そんなことどうでも良くない?」
「はい」
こうして入学初日に半ば強引に付き合うことになりました。
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