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#000「八月一日月曜日」

――昨夜の十八時から二十四時に入っているニュースは、と。

ウゥン。どこのマスコミも、都知事選に注目してるのね。

大相撲の親方の訃報もあるけど、扱いが小さいわね。

六十一歳か。現役時代は、……あたしが物心つく前ね。

報告には入れないけど、課長に訊いてみようかしら。

  *

「おはよう、小川くん」

「おはようございます、清水課長。お疲れの様子ですけど、週末は家族サービスでしたか?」

「まぁね。妻と息子の三人でデパートに行ったんだ。――それでは早速だが、昨夜のニュースの報告を」

「はい。昨夜は、初の女性都知事誕生のニュースで持ち切りでした。党の推薦がないことを逆手に取ったシガラミの無さが、旧態依然とした派閥闘争に辟易した有権者に支持されたのだと思います。良くなるかどうかは分かりませんが、大きく変わっていくこと間違いないでしょう。以上で、わたしからの報告を終わります」

「どうも、ありがとう。料亭で頑固親父たちが密談するような政治のありかたが刷新されるといいね」

「少なくともお金の使いかたは、公正で明瞭であってほしいですね」

「本当だね。僕たちの税金で賄われているんだものね」

「それから、課長さん。報告には入れなかったんですけど、大相撲の親方の訃報もありました」

「伝説の日本人横綱が、また一人亡くなった訳だ。モンゴル人が駄目だというつもりは無いし、サッカーやテニスが好きならそれも構わないのだが、大相撲の人気が下火になってるのは悲しいね」

「お恥ずかしながら、わたしもお相撲には疎いほうです」

「国技なんだけどねぇ」

「国技なんですけどねぇ」

「それじゃあ、今日も伝票処理から始めよう」

「はい」

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